感染症対策で不便に感じたけど助かったこと
春頃から感染症対策で、ハンドドライヤーが廃止されるようになったのは、少し不便だけど助かっている。
ハンドドライヤーが嫌いなわけじゃない。私自身もよく使っていた。風圧で手を乾かせるハンドドライヤーは便利だが、欠点は根気よく乾かし続けないと全ては乾かないことだ。ペーパータオルであれば、ササっと拭くだけですぐに水気が取れる。一方で、同じ時間をかけてハンドドライヤーで飛ばせる水気は限られている。
私はちゃんと水気がなくなるようにしたいので、ハンドドライヤーを使った後は必ず持参したハンカチでも手を拭くようにしていた。
しかし、他の人もそうとは限らない。洗った手を乾かし切れず、水気を飛ばしながら歩いていたり髪の毛や服で拭いていたりするのをよく見かけた。ドアの取っ手が湿っているところもあった。
その場面に遭遇するたびに「汚い!やめて!」と心の中で叫んでいた。潔癖症というほどでもないが、正体不明の水気が心の底から苦手だったからだ。
だから、もし湿った取っ手に触れてしまったら、わざわざ戻って手を洗い直した上で取っ手をティッシュペーパーで拭くくらいには、知らない人が残す水気を許せなかった。だから、”ハンドドライヤーの威力が5倍くらいになればいいのに”とか、”ハンドドライヤーがぜんぶペーパータオルだったらいいのに”と常々思っていた。
それが、感染症対策でハンドドライヤーが廃止されるようになった。ペーパータオルも置いておらず、洗った手を乾かす手段がない場所が増えた。はじめのうちはビショビショの手のまま出てくる人を見かけた。ますます水気だらけになるじゃん、勘弁してくれ……と思った。
しかし、最近はちゃんとハンカチで手を拭いている人が増えてきている気がする。実際、湿った取っ手に遭遇する機会が減った。正体不明の水気が減るのはとても喜ばしいことだ。本当に助かる。
ハンドドライヤーが稼働再開してからも、ハンカチを持ち歩く習慣が他の人にも根付くことを願いたい。
……と言っている私も今日はハンカチを忘れてしまい、コンビニで買った。町内会で配られてるような、ペラペラのタオル素材のもの。普段なら絶対選ばないデザイン。もったいなさすぎて悲しくなった。
でも今日の経験のおかげで、今後ハンカチ忘れることはなくなりそうだ。
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