アミノ

人との出会いに恵まれ、高校の頃からの夢である「漫画編集」と「脚本家」の両方を叶えられま…

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人との出会いに恵まれ、高校の頃からの夢である「漫画編集」と「脚本家」の両方を叶えられました。 更なる成長のために日々の学びや思考を言語化していきます。 クリエイター志望やエンタメ業界志望の方にはもちろん。日々のカンフル剤を求める方にとって有益な発信を心がけます。

最近の記事

『黄色い家』の読書感想 〜圧倒的なディティールで描かれる地獄〜

本屋大賞にノミネートされている『黄色い家』を1週間くらいかけてようやく読んだ。 主人公の花の一人称小説なのだが、見ている景色やうちに渦巻く感情と身体的な反応などのディティールの書き込みが半端じゃなく、読んでいくうちに花の視点に同期していくという「小説を読む」という行為の面白さを存分に味わえる「小説好きが好きな小説」だと感じた。 物語自体は、「犯罪によって歪んでいく人間性を細かい段取りで描いていく」というカタルシスがあまり来ない「堕落のアーク」の物語なので、エンタメ性はそこま

    • ヒットを出すための努力をする

      今まで、努力というものをしたことがない。 そんなことを言うと、側から見れば努力に該当する行為をしていると指摘される。 例えば筋トレとか健康的な自炊とか賞に応募するための脚本の執筆などを、仕事をしながらこなすという行為は努力として受け取られるが、それは自分にとって「習慣化可能な行為」である。つまり努める必要がないから努力ではないと思っている。 しかし最近は編集者としても脚本家としても「ヒット作を作るための貢献をしたい」というモチベーションから「努力せねば!!」という思いが沸々

      • 言語化能力が重要な理由①

        エンタメを作る会社に新卒で入り、まず最初に驚いたのは、「自分の言語化能力の低さ」だった。 大学までは正直「自分は言語化能力が高い方の人間だ」と無意識で驕りがあったと思う。 だがそれは今思うと、「ままごとレベルの言語化」であった。就職先で求められているのは「シェフレベルの言語化」だったのだ。 それから数年の勤務を経て、エンタメ作品を複数人で作る際に最も重要なスキルは「言語化能力」であると確信した。 もちろんエンタメ以外においても言語化能力は重要視されて然るべきだが、エンタ

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