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小児科×集中治療=PICU      2021年完全マニュアル

今までの某こども病院集中治療科勤務でルーチンで使用されている「key drug」(注射薬)の使い方、間違わないためにマニュアル化された具体的な希釈方法について今回伝授します。
卒後15年目小児科医の緊急時の薬一覧を一挙公開!
reference :トロント小児病院マニュアル、小児ICUマニュアル(永井書店)

1. 本マニュアル対象者

小児集中治療科医、小児循環器科医、第一線で働く小児科医、PICU/小児循環器病棟に従事する看護師

2. 薬剤一覧

・緊急薬剤:ボスミン、10倍希釈アドレナリン、カルチコール、メイロン、アミオダロン、リドカイン、ソルアセトD、ソルアセトF、ソルアセトD(10%NaCl混注)、高張食塩水、糖入り生食、10% NaCl(CVライン)、3%NaCl(末梢可能)、リン酸Na補正液、持続インスリン、ヒューマリンR注、イノバン(DOA) 、ドブトレックス(DOB)、ボスミン(アドレナリンAdr、エピネフリンEpi)持続静注、ボスミン(アドレナリンAdr、エピネフリンEpi)静注、バソプレシン(ICU用)、バソプレシン(内分泌科)、バソプレシン(尿崩症用)、ミルリノン、ミルリーラ(Mil)、ミオコール(ミリスロール)、ニトプロ(SNP)、ニカルジピン(末梢)、プロタノールーL 、リプル、(希釈)タンデトロン(プロスタグランジン)注射用、エポプロステノール(フローラン®︎)、ドルミカム持続(0-20kg vs 20kg以上)、塩酸モルヒネ持続(0-20kg vs 20kg以上)、フェンタニル持続、べクロニウム(0-20kg vs 20kg以上)、ロクロニウム持続(0-23kg vs 24kg以上)、プレセデックス(DEX)、ラボナール、ラボナール持続静注(0-24kg vs 25kg以上)、硬膜外麻酔 アナペイン、血漿分画製剤、抗凝固用ヘパリン、ナファモスタット(フサン)、フロセミド持続静注、希釈ハンプ(hANP)、カルチコール持続静注、メタボリンG注、サンドスタチン、安息香酸ナトリウム、アルギU、ファモチジン、オメプラール、マグネシウム、ノンスロン、アセリオ、ロピオン、リコモジュリン、エダラボン、ラスリテック(ラスブリカーゼ) 、グラニセトロン、ケイツーN(Vit.K)、クロルプロマジン(CP:コントミン)
・抗微生物薬:ビクシリン 、スルバシリン 、ピペラシリン 、タゾピペ(ゾシン) PIPC/TAZ 、セファゾリン CEZ、セフメタゾール CMZ、クラフォラン CTX、セフトリアキソン CTRX 、セフタジジム(モダシン) CAZ、セフェピム(マキシピーム) CFPM、メロペネム MEPM、バンコマイシン VCM 、クリンダマイシン CLDM、シプロキサン CPFX 、ゲンタマイシン GM、アミカシン AMK、パンスポリン CTM、メトロニダゾール、ビクロックス ACV、ベナンバックス(イセチオン酸ペンタミジン)、ファンガード、ミカファンギン(MCFG)、アムビゾーム LーAMP、フルコナゾール、ブイフェンド VRCZ、ジスロマック AZM、クラビット LVFX、バクトラミン ST、アネメトロ MNZ
フロセミドshot、ダイアモックス、ソルダクトン(カンレノ酸カリウム)、アデホスATP、アンカロン(アミオダロン)、インデラル静注、キシロカイン、シンビット(ニフェカラント塩酸塩)、アミサリン、オノアクト 、タンボコール静注(フレカイニド) 、ノーベルバール(初回投与量、維持量)、ホストイン(導入量、維持量)、イーケプラ LEV、リンデロン、デキサート、メチルプレドニゾロン、ソル・コーテフ、ステロイドパルス、トランサミン、アドナ+ヘムロン 、アセリオ、プログラフ、スガマデクス(ブリディオン)、ナロキソン、フルマゼニル(アネキセート)、プロタミン、硫酸アトロピン、フェンタニル、プロポフォール、ロクロニウム、アルチバ(レニフェンタニル)、ケタラール、ドルミカム、ボルベン、エフェドリン、ネオシネジン、

3.【まとめ注射薬】小児麻酔

※ 1γ=1μg/kg/min=0.06×体重 mg/hr
●mg/total水分量ml/BW=▲mg/kg/hr

● slow induction→TIVAで維持
硫酸アトロピン 0.01mg iv(最小量0.2ml)、フェンタニル2μg/kg、プロポフォール2mg/kg、ロクロニウム0.6mg/kg
TIVA アルチバ0.2γ プロポフォール 10mg/kg/hr
cf 体重10kg 導入
硫酸アトロピン 0.1mg(0.01mg/kg) 0.2ml
1本1ml0.5mg 体重12kg以上は不要?
フェンタニル 20μg(2μg/kg) 0.4ml 1A100μg2A
ロクロニウム 6mg(0.6mg/kg) 0.6ml
プロポフォール 20mg(2mg/kg) 2ml
維持 アルチバ0.2γ=1.2ml/hr
プロポフォール原液(500mg 50ml) 10mg/kg/hr=10ml/hr
アルチバ 1Vを生食20mlに溶解。0.1γ=(体重kg)×0.06 ml/hr
(A病院)
ケタラール 1mg/kg iv 1回●mlを●回分用意してください
ロクロニウム 1mg/kg iv
リドカイン原液 1mg/kg iv

●rapid induction→TIVAで維持
プロポフォール2.5-3mg/kgと多め
硫アト、フェンタニル2μg/kg、ロクロ0.6mg/kg

●ドルミカム
ドルミカム2ml+生食8mlに希釈し、total 10ml(1mg/kg)とする。
0.1-0.3mg/kg ivする。(cf 体重10kg 2ml(2mg) iv)

★麻酔中の血圧低下時
●ボルベン
心臓カテーテル検査時
ボルベン2-4ml/kgを1-2回ivしてみる。改善乏しければメインにつなぎ、100ml/hrとしてみる。
最大使用量:50ml/kg(体重10kgで500mlまで)

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