ぺだるコグ子

無職の普通の主婦、田舎暮らし。美味しいものと旅行好き。考えすぎて空回りする水瓶座。言い…

ぺだるコグ子

無職の普通の主婦、田舎暮らし。美味しいものと旅行好き。考えすぎて空回りする水瓶座。言いたいことをまとめることができる大人になりたいと修行中。

最近の記事

人生で初めてCHANELを手にしたときの話

 CHANELって夜の匂いがする。 憧れるブランドではあるけど、どことなく異世界のものだった。どこで得たか分からないけど、派手目な女性がオネダリしてオトコに買わせるブランドというイメージが私にはある。もしブティックがあっても前を通り過ぎるだけだった。季節になると変わるディスプレイを横目で追う程度で十分だった。だから、私にとって無縁の存在だと思っていた。  結婚式を終えて、新婚旅行先のラスベガスへ行った時のこと。        泊まったホテルには沢山のハイブランドのブティッ

    • 結婚して手放したもの

       主人は出会ったときから田舎で働いていた。私が住んでいる街の10分の1より少ない人口の、灯りの少ないところからわざわざ会いに来てくれた。時々私も電車を乗り継いで会いに行った。目の前に広がる田舎の町並みは、都会で疲れきっていた私にとって新鮮だった。海も、山も、とても綺麗だった。 彼と暮らせたなら、とか、ぼんやりと甘い未来を思い描いていた。その未来の中に冷静さは欠落していた。  退職理由が「結婚して遠方地に住むため」と書かれた離職証明書を貰って、初めて退職したことを実感した。本

      • 泣いて食って寝て、最後に笑うのは私だ。

        専業主婦になって2年目になる。 まさか自分が主婦することできると思っていなかった。なぜなら、私は結婚するまで実家から出たことがなかったからだ。オフィスでパソコンをいじったり、かかってきた電話を受けたり、人の話を聞くことは出来ても、毎日の生活維持に焦点を当てて生きたことがない。 大学卒業してからずっと働いてきた。ある専門職として朝から晩まで、他人の幸せのために必死に働いた。仕事が終わってからも勉強したり仕事のことを考えたり調べたりして、あっという間に1日が終わっていった。気

      人生で初めてCHANELを手にしたときの話