2023年6月2日 【最新論文紹介】保湿剤は、子どものアトピー性皮膚炎の再燃をどれくらい防ぐ？：メタアナリシス

■ ブログで公開した内容の深掘りです。

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保湿剤を定期的に使用することは、アトピー性皮膚炎の『基本治療』に位置づけられています。

■ 保湿剤は、アトピー性皮膚炎の治療における基本治療です。
■ 小児アトピー性皮膚炎に対しても、再燃を減らすというランダム化比較試験が報告されています。

グリセリンやパラフィンを含んだ保湿剤を塗り続けると、小児アトピー性皮膚炎の再燃とステロイド外用薬の使用が減る

■ そして2017年に、コクランシステマティックレビューでも、『保湿剤が悪化までの期間を有意に伸ばす』とまとめられています。

van Zuuren EJ, Fedorowicz Z, Christensen R, Lavrijsen A, Arents BWM. Emollients and moisturisers for eczema. Cochrane Database Syst Rev. 2017 Feb 6;2(2):CD012119. doi: 10.1002/14651858.CD012119.pub2 . PMID: 28166390; PMCID: PMC6464068.

■ しかし、すでにその報告から6年が経過しており、どのような動きがあるのかを確認したところ、2021年にメタアナリシスが報告されていました。

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この論文でわかったことをざっくりまとめると？

15歳以下のアトピー性皮膚炎患者を対象に、保湿剤による外用治療と保湿剤なしの治療を比較したランダム化比較試験について、システマティックレビューとメタアナリシスを実施したところ、

✅保湿剤を使用すると、アトピー性皮膚炎の炎症が再燃するまでの期間が13.52日延長した（95％信頼区間0.05-26.99、I2＝88％）。
✅保湿剤を使用すると、1ヶ月間の再発リスクが、約半分になった（プールされたリスク比 0.47; 95％信頼区間 0.31-0.72; I2=28％）。

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