言ってはいけないMリーグチーム紹介1(サクラナイツ・ABEMAS)


ありがちですが、自分もチーム紹介をしていきたいと思います。後発も後発なので、タイトルだけでも橘玲さん風にしてみました。本日から、年末までの成績順で2チームずつ紹介をしていく予定ですが、もし途中で打ち切りになったらすみません。

サクラナイツ +265.4pt

内川幸太郎 +6.7
そのルックスからもう少し若いと思っていたら、もう38歳なんですね。「手順マエストロ」という異名を持つらしいが、ネット上では「手なりマエストロ」と揶揄されている。確かに、スリムな手組で一発放銃回避や押し返しを図っていく打ち手が多いMリーグの中で、逆を行くような手牌ブクブクの素直な手組進行を取ることが割と多く見受けられる。苦しい終盤に僥倖配牌に恵まれ手なり進行での大物手アガりも多い。マエストロの割にうまぶった選択が少ないのと、所作が不安定というか少し素人っぽさを残していることもあり、勝ったりラス回避しても「運だけ」と片付けられてしまう不遇のタイプ。自分も手牌ブクブク派ということもありなんとなく親近感あり。

岡田 紗佳 -7.1
選手の平均年齢が高く、若年層取り込みが課題であるMリーグにおいて貴重な20代。「顔は5200」とネタにしているが、マンガン~ハネマンレベルと言ってもいいのではないか。客寄せパンダポジションであり、何かやらかすと麻雀ガチ勢からは格好の攻撃対象になる苦しい役回り。実際に叩かれることも多かったが、個人的には高評価。牌理も及第点だしリーチすべきところはしっかりとリーチしている。やや守備的すぎる気もするが、トップ取りの次にラス回避重要なルールでもあるので、大けがしにくいディフェンシブな選択は悪くないだろう。所作もしっかりしていて見ていて気持ちが良い。「点数計算の件がブーメラン」なんて話もあったが、みんながみんな優等生的、謙虚発言ばかりだったらこれほどつまらないことはない。今後も勝ち気な発言を続けて欲しいところ。岡田プロが出ると華があるので、もう少し登板して欲しい。

沢崎誠 +265.8pt
失礼ながら、ドラフト3位指名時には、「ここでおじいちゃん必要なの?」とみんな思っただろう。レジェンド枠には既に前原プロがいるじゃないですかと。「いやー、ペチョーリンさん、Mリーグはシニア層も狙っているんですよ。いまシニア層で健康マージャンがめちゃくちゃ流行っているんです。おじいちゃんおばあちゃん層も取り込みにいっているんじゃないですかね」という人がいたが、ほんとかよ!wと。そういえば、自分が昔フリー雀荘で働いていた時も、沢崎プロや前原プロみたいな常連のおじいちゃんがいつも来ていたことを思い出しました。しかし、始まってみれば大爆発でチーム1位折り返しのけん引役に。見ていると、仕掛けとかああいうのやられるとやっぱり気持ち悪いと思う。神視点だとそうでもなくても、同卓者目線だと全然圧力が違いますからね。鳳凰位のタイトルこそないもののいまだ現役のA1リーガーだし、実績・タイトル戦経験も豊富。他チームからするとやりづらいことこの上無い存在では。

チーム評価 B
今期唯一の追加チーム。ドラフト1位の内川がエースにはなりきれていないが、3人のバランスがいい感じに取れている印象。今のポジションは出来すぎだと思うが、かといって大崩れすることも想定しづらい。今期のMリーグは「女流プロがどれだけ大きなマイナスをせずしのぐか」という点が一つのポイントになると思うが、岡田プロの打ち方であればそこまで大崩れはしなさそうであり、相対的に他チームよりやや有利に働くと見る。セミファイナル、ファイナルとプレッシャーが厳しくなってきた時に真価が問われると思うが、ベテラン沢崎の存在もあるし、連盟縛りなメンバーの雰囲気も良さそうなので大丈夫ではないか。


渋谷ABEMAS +120.9.pt

多井隆晴 +93.8pt
言わずと知れた大エース。生きるか死ぬかという戦(いくさ)だったら、ぜひとも味方に引き入れておきたいタイプ。勝ったら「さすが」だし、負けたら「多井で負けたらしょうがない」となる。配牌オリが裏目になったケースもあったが、安定感があるし、全員の点数状況を踏まえたゲームコントロールも抜群。普段は抑え目でも、点棒が必要な時の攻撃力もある。多井=RMUみたいなところもあるので、Mリーグへの気合の入り方も他のメンバーとはちょっと違うでしょう。
実績抜群な反面で、俺様思考で偉そうなのが玉にキズ。また、解説の時の半グレみたいなしゃべり方がMリーグの品位を下げているとも思う。ただし、解説自体の内容はわかりやすい。

白鳥翔 +299.8pt
大エースの多井、バランス型の松本に対してやや守備よりの白鳥と言ったところか。今期はコバゴーからの印象的な四暗刻も含めて大爆発中。トップを取れるところでしっかり取り切っているから今の成績なのだろう。さすがに現状は確変という気もするが、メンタル的なところだけ安定していれば、確実に貯金をキープしそう。本業のリーグ戦の降級が確定してしまっただけに、なおさらMリーグは気合が入るはず。解説の際に「えー、すごすぎる・・・」「えー、マジで」など露骨に素人テイストで盛り上げてくるところは結構好き。ちなみに早稲田勢が多いMリーガーの中で、園田選手とこの白鳥選手が慶応勢ですね。

松本吉弘 -208.4pt
貴重な20代。今期は絶不調で苦しんでいるが、最近は少し上向きか。雀風はおおむねスタンダードでわかりやすい。見ていて違和感のない手順や押し引き(追っかけフリテンリーチなんかもありましたが・・・)。解説を聞いていても非常にわかりやすく人柄の良さも感じる。とにかく好青年で変なうまぶりも少ないので、ラスってもむしろ同情的に見られることが多い珍しいタイプ。外れ3位だったにせよ、比較的実績のないところからMリーガーの座を勝ち取っていることから、相当営業力があると思われる。松本プロみたいに見込みがあって素直で一発芸としかしてくれる部下がいたら上司先輩的にはそりゃかわいいですよね。リーマン的な観点なんですが、こういう人が出世してスポンサーにも評価され、最終的に代表になったりするんじゃないでしょうか。


日向藍子 -64.3pt
狭き門を抜けて今期Mリーグ入り。正直まだ深く麻雀を見ることができていないが、意外に守備よりだなという印象はある。悪く言えば安パイ持ちすぎ打法かな、と。放銃した際の表情も固い(怒っている?)。キャリアも実績もあるわけだし、もう少しリラックスして打てばいいのになと感じる。本来の性格は天然という情報もあるし、もう少しチームに馴染んで自然体に変わってくることを期待。育児勢としては子育てとMリーグとの両立を応援したい。彼女の場合は0歳の子供抱えてっていうのがとにかくすごい。


チーム評価 B
大エースの多井に、次世代のエースクラスが揃ったチーム。混合チームゆえに柱がいるのが良い点でもあり、悪い点にもなる気がする。具体的には多井の麻雀に対するストイックさがパワハラまでいかずともプレッシャーになり、他メンバーを委縮させてしまうこともありそう。特に新加入の日向プロの負けが込むと雰囲気が悪化し起用法も難しくなってきそうな予感。チームとしてのメンタルマネジメントがどうなっていくか注目。白鳥と多井がガンガン稼いで、他の2人にプレッシャーをかけずに打たせてあげたいところ。昨年もそうだったと思うが、セミファイナル、ファイナルと後ろにいけばいくほど多井の経験が大きく活きてくるのではないか。

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