言ってはいけないMリーグチーム紹介2(麻雀格闘倶楽部・フェニックス)

コナミ麻雀格闘倶楽部 +48.3pt

佐々木寿人 -112.3pt
連盟屈指のスター選手。ここにきてA1リーグへの昇級も決めて、人気実力ともに文句なしのポジションに。Mリーグのプレッシャーの中でも放銃を恐れない攻撃スタイルを貫いている。ペチョーリン的には攻撃スタイルも小気味の良い打牌スピードもめちゃくちゃ好み。Mリーグは進行スピードにテンポの遅さを感じる時があるが、寿人がいる時は他のメンバーも含めて自然とスピードアップされる程の影響力。他の人も書いているが、無駄な動作が無く、かといって不自然に急かしているわけでもない。他の人の鳴きが入るか否か、しっかりと間を取っている。理想ですよね。まわっている間に考えているので、「押そうかな、どうしようかな・・・」というダラダラもほぼ無い。丸山のデビュー戦オーラスが顕著な例だが、打牌がノータイム過ぎる為に解説が拾ってくれない場合もあるのはご愛敬。現状は苦戦が続いているけれど、もう少しして足切り争いの意識が各チーム強くなってきた時にメンタル面の強さが活きてくると見る。

高宮まり -78.6pt
ザ・人寄せパンダ枠。彼女が第一期のドラフト2位だったのは、Mリーグが実力第一でなく興行面も重視しているということを世間に知らしめたとも言える。雀力には疑問符がつき、自団体ではD3リーガー。最高峰の舞台においてはさすがに場違いとも言える。ただ、なんだかんだいって興行面で成功しないとMリーグも続かないので、その点では彼女の人気はやはり貴重と言える。高宮が出ると華もあるし、出場予定が出ると「今日はどんな麻雀を打つのだろうか」とツッコミ待ちの興味も出る。案の定1期は爆負けし、2期も厳しい状況ではあるが、それを補うだけの人気がある。麻雀は「難しいことは考えずにとにかくゼンツ」を徹底していてシンプル。変にうまぶらないぶん好感が持てる。ただ、プロとしてそこそこ経験年数がある中で今の雀力なので、「打ち手としての伸びしろがどれだけあるのかな?」という疑問もある。

前原雄大 +191.1pt
鳳凰位や十段位を何度も獲得している連盟のレジェンドの一人。まだバリバリ現役で、Mリーグにも当然のように参戦。アグレッシブな鳴きや愚形リーチなど、麻雀は非常に若々しい。いかつい顔をしているけど抒情的、あるいはユーモラスなコラムを書いていて、それも好き。
これ↓などは後輩から指摘を受けたことをストレートに書いていて面白すぎた。
「~持つべきものは善き後輩~」 前原 雄大
http://www.ma-jan.or.jp/writings/hououi/39680.html
大先輩なのだけど、そういうオーラを出さず親しみやすい存在でいるところもいいのではないでしょうか。また、雀風は森山会長の好みとはあわないようにも思うのだけど、昔からかわいがわれている様子。コラムを見ると、毎回にように森山会長わっしょいネタをいれこんでいる。会長からしても、ゴマもすって気持ち良くしてくれる後輩は憎めないですよね。
1位を取った時のラオウポーズでも話題になった。別にああいうのも良いと思うのだが、空気が微妙というかキャラ的にあっていないのではないか。自分があそこに同卓していたら、間違いなく失笑してしまう。

藤崎智 +48.1pt
この人は地味なルックスとか、ギャグがおっさんくさいとか、このチームの中では他のメンバーと雀風が違いすぎるというのが微妙。「追加ドラフトであえて取る必要もなかったのでは?」という世間の見方もある様子。ただし、彼が選択肢としていることは間違いなく戦力UPと思われる。最初のころは忍者というキャラからダマテン寄りにせざるを得ないという部分がフォーカスされてボロクソ言われていたけど、最近は必要な時は忍者設定無視してリーチしている。そうすれば普通に強い。正直もう少し実戦を見てみたいところだが、おそらくMリーグルールにもしっかりアジャストしてくるはず。チーム戦としてガチに勝ちに行くことを考えれば、自然に高宮の出番を薄めて着順期待値を上げられるメリットもある。

チーム評価 B
前原、寿人、藤崎と連盟エース級が揃っているのだが、いかんせん高宮というお荷物のハンデが大きい。寿人が波のあるタイプなので、ここが不調になるとチームもさすがに苦しくなる。ただ、このチームの特徴は仲の良さ。他のチームと違って悲壮感が無いというか、上下関係を感じないし、皆明るい性格でとにかく雰囲気が良い。ラスっても許される雰囲気があり、結果的に伸び伸び打てるという好循環。シーズン終盤に近付くにつれて、そのような面がこのチームの強みになっていくのではないか。高宮を干すことはないと思うので、高宮ジャンケン次第でチームの成績も変わるだろう。


セガ・サミー・フェニックス +42.6pt

魚谷侑未 -30pt
連盟A2リーガー。獲得タイトルも多く、女流プロの中では文句無くトップクラスで人気もあるスター選手。実績的には男子プロとも互角に戦うことが期待される。ただしMリーグでは1期目レギュラーシーズン-249.1ptと苦戦し、チーム足切りの戦犯になった。今期は一進一退を繰り返してここまで若干のマイナス。攻めっ気が強い分、チームメイトの芽森と比べると浮き沈みが激しい。また、1期の最終戦の出場を巡ってチーム内で少しトラブったことがあったが、気持ちが強い部分がある反面、感情的にはムラがある印象。連盟プロが固まっているチームが多い中、セガサミーという混合チームのドラ1に指名されている点でもちょっと浮いてしまうタイプなのかなと邪推してしまう。

近藤誠一 +226.5pt
天鳳IDは近藤の逆読みで「UDNK」だったか。自分も鳳東で一時期良く対戦した記憶あり、そういう意味で親近感のある打ち手。獲得タイトルも多く近年の最高位戦のトッププレイヤーであり、村上とともに団体の看板を背負っているとも言える。対人読みも含めた勝負強さがある打ち手。Mリーグでは重厚な打点重視の手組をしている印象。また、魅せる麻雀というか、独特な手組や押し引きがあり、他の打ち手とは少し違った面白さを感じる。Mリーグのメンバーの中でも最上位の打ち手の一人に入るのではないか。今シーズンは、近藤がptを稼いだ分を和久津が放出するということで孤軍奮闘的な立ち位置。

茅森早香 +78.8pt
天才肌という評判だけど、麻雀はオーソドックスでどちらかという守備寄り。基本は受けの手筋を中心にし、いい手の時だけ前に出るというカウンター狙いタイプか。丁寧に打って大崩れしないタイプ。かといって二階堂亜紀程の地蔵ではなく、バランスの良さを感じる。攻撃麻雀のカタルシスはないけれど、ファイナル進出を考えるとこういうタイプの方が結果的にチームに貢献するように思う。群れるタイプではないけれど人望もあるようで、彼女みたいなタイプがいるとチームが精神的に安定するという評価もあり。子育てしながらMリーグに参加しており、その点を含めて女流プロのモデルになることができそうな存在。

和久津晶 -232.7pt

連盟において唯一の女性A1リーガーという触れ込みがあり(※降格が確定し来期はA2)、新加入選手としてどんな打ち手なのか期待していたが、残念ながら大きく評価を下げた。Mリーグの一発裏ドラ赤あり麻雀にアジャストしていないとかそういうレベルでなく、単純な牌理ミスが多くプロとしての力量に疑問符がつく。押し引きやリーチ判断も謎な選択が多く、ツッコミどころ満載というかちょっと考えられない内容の麻雀が多かった。人柄の良さは感じるのだが、前述の危機的状況に対して本人はあっけらかんとしているようにも見えて、自分がフェニックス推しだったら「おいおいいい加減にしろよ」と言いたくなるレベル。最終戦に初トップを取った時は自分も純粋に応援していたが、厳しく言えば誰でも取れるトップだったわけで、これからが真価が問われるところ。

チーム評価 C
麻雀のトップ層においては男女の実力差があるのが現状。それも踏まえて他のチームは女流1名になっていると思うが、このチームだけは3名抱えている。女流の中でもトップクラスの2名(魚谷・芽森)であれば問題にならなかったが、新加入の和久津が内容・結果ともに振るわずチーム構成がウイークポイントになってしまっている状況。和久津がMリーグに急にアジャストしてくるイメージも湧かず、引き続き厳しい状況が続くと思われC評価。出番を近藤・芽森に寄せる采配をすれば浮上の確率も高まると思うがはたしてどうなるか。

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