Mリーグを見てプロ連盟のイメージが変わった件

注:初回からで恐縮ですが、一部選手に対する批判的な内容を含んでいます。ご了承の上お進みください。

自分は高校生から雀荘に通い大学の時にフリーのメンバーのバイトをしていた。近代麻雀も読んでプロの世界にも興味はあった。もし大学生の頃プロ入りしていたら今頃Mリーガーとしてあの舞台に立っていたかもしれない。でも、今からMリーグを目指そうとは思っていないから安心して欲しい。

・・・なんてことを妻に話したら、ドン引きされた。ましかし、Mリーグのおかげで妻のような一般人が持っている麻雀のイメージが少しだけでも良くなったのはおそらく間違いない。「あの川渕チェアマンがさ!」とか「萩原聖人が出てるんだよ!」とか「スポンサーにこんな大企業がたくさん!」とか「賭け麻雀している人は出られないんだよ」とか「この子モデルもしてるんだけど、麻雀も割としっかり打つんだよね」とか、アピールできるポイントが多い。そのせいか、Mリーグについてはテレビで見ていても妻もそれほど嫌な顔はしない。そのかわり、Mリーグのチャンネルにしようとすると、アベマTVのアイコンが出た時点で娘が「まーじゃん?まーじゃんやだ!!」と言ってキレるようになって困っているが・・・最初の2,3回は「まーじゃん好き!まーじゃんする!」と言っていたのに・・・

それはともかく、個人的にMリーグを見て大きく変わったことがある。それは「プロ連盟に対するネガティブイメージが払拭された」ことだ。これは自分がここ数年行われていたプロ連盟と天鳳界との交流イベントなどをあまり見ていなかった、というか麻雀シーンそのものから遠ざかっていたというのもある。それに加えてもともと最強戦やらモンドやらRTDなどもまったく見ていないというのもあると思う。現実的には各方面で雪解けが進んでいたと思うのだが、自分の中では2013年にあった堀内の十段戦失格事件のイメージがまだ残っていたのである。あの時は戦前からの小島武夫の老害っぷりや森山会長の強引な処分内容に嫌悪感があり、プロ連盟のみならず麻雀プロ全体への興味がなくなったというのがあった。

Mリーグはご存じのようにプロ連盟比率が圧倒的高い。最高位戦はそれなりの人数を送り込んできているけれど、協会が2名と異常に少ない。さすがに「協会って大丈夫なのかな?」と不安になるレベル。

その上で、圧倒的多数を占めるプロ連盟の選手の麻雀をしっかり見たり、インタビューなどを見ていると、「あれ、気持ち良い麻雀打つし、発信力もあるし、人柄もいいじゃん」となってきたのである。

特に好みの選手は、勝又と寿人だ。滝沢も素晴らしい。

まず、所作が良い。他の団体の選手も良いのだが、例えば村上の首かしげやベタオリ時の無駄な強打、多井の顔芸などは紛らわしさがある。模範であるべき団体トップ選手がこれでは良くない。これは修正して頂けると嬉しい。プロ連盟内では例の十段戦の問題もあったし、三味線を疑わせる行為(ため息・強打)に対する意識が高いのかもしれない。ただし一応連盟枠である萩原についてはいろいろな点で所作問題ありなので、ぜひ誰かが教育をして欲しいところである。リーチした後のツモ牌を毎回手牌にくっつけるやつとか、なんで誰も言わないの?

後は、長考具合である。長考があまり多い・長いと興ざめする。「あの~、これツモったらこれ切るとか、これ出たらチーするしないとか、リーチかダマにするか考えてなかったんですか?」と思わざるをえない選手も中にはいる。特に丸山とか試合に出しちゃダメなレベルでしょう。厳しい圧をかけられてそうで同情もするけど、長考連発の上で泣いてドラ切りリーチとかされたら、僕が同卓していたらキレてます。

その点、連盟の高宮や岡田は、できないなりにテンポについては意識しているように見える。勝又や寿人は、リーチに対して押すか否か判断が難しく見える場合でも、0秒でスパッと押す(もしくはスパッとオリる)ことが多いですよね。これが来たら押す、これが来たらオリるとほぼ想定をしている。他家の動向を加えて最終判断するにしても、そのような意識を持って常に頭の中フル回転で準備をするのがプロだと思うんです。

一部の選手で「この状況なら絶対押すしかないでしょ」という牌で長考して結局切って放銃、というのをよく見るけど、これははっきり言って格好悪い。そのつもりはないにしても「危ないのわかっているアピール」に見えてしまう。エンタメとしてはその方が見栄えが良いというのもあるし実況解説も拾いやすいというのもあるとは思うけど・・・。長考はここぞという時は良しにしても、テレビ放映もあるわけだから、プロ野球と一緒でスピードアップも意識しているチーム・選手の方が良い。

後は解説。これは勝又の解説が一番好み。しゃべりすぎという評もあるが、自分にはちょうど良い。理詰めで選手の思考にかなり入っている。押し引きや鳴き判断も結構押さえている。喋りの経験も多いのか聞きやすい。滝沢も良い。その次に松本という感じなので、ここでもプロ連盟にタレントが揃っている。

そんなこんなで思ったわけです。「あれ、プロ連盟って会長はちょっと変なところあるけど、一番まともでタレント揃っている団体なんじゃない?流れ論のイメージあったけど、実際には瀬戸熊選手ぐらいだし、でもその瀬戸熊選手も人間的にはナイスガイっぽいし・・・」と。自分が天鳳勢ということもあり、もともとパイレーツ推しだったけど、気づいたら風林火山や麻雀格闘倶楽部の方に魅力を感じてきているわけです。

プロ連盟がというより、勝又や寿人らの麻雀や才能や人柄が好みなだけという気もしてきたけど、人数送り込んでる分、単純接触効果で印象良くなっていくものだなと改めて思う。そういえば、すずめクレイジーも連盟で頑張ってるしね。天鳳位の齋藤豪プロもいるし・・・と、完全に森山会長の戦略・政治力に取り込まれている今日この頃。これって僕だけですかね?

ただ、協会には是非巻き返しを図って欲しい!堀雀王のノートがめちゃめちゃ面白くて、一読して明らかにヤバい人というオーラ出してるわけです。タイトルホルダーで面白いという稀有なタレントがいるのだから、最低限堀さんだけでもMリーグの舞台になんとか送り込んで欲しい。でも、来期もハードル高いんですかね・・・


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?