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ドイツと日本で違う「ヒトラー」扱い。。 『ドイツ生活で知ったこと』

官直人元首相が維新をヒトラー扱いして維新から反論を受けた記事について僕がドイツで体験したことを書きたいと思います。

僕もドイツに行くまでヒトラーのことは知っていたがその国際的な感覚は全く知らなかった。そしてそれはドイツではもっとすごいことになっていた。

ヒトラーは第二次世界大戦中、ドイツ軍の最高司令官で日本でいうと東條英機だ。日本人は日本にいたら東條英機のことをどう思うだろうか。。

きっと対して気にしてないんではないだろうか。。

そして僕はドイツに住んで初めて感じたことがある。

それは敗戦国の実感だ。

ドイツも日本と同じように敗戦国だ。

でも戦争に負けるとこう言うことになるのか。。っと感じたのがドイツなのだ。 

ヒトラーは世界的に極悪独裁者と扱われている。そのドイツ国内はどうかと言うとそれ以上だ。

つまり東條秀樹が世界的に極悪独裁者と扱われていても日本や日本人はそうは思っていない。

それがドイツと日本の全く違うところであって国際的に批判を浴びるのもこのせいであることがわかった。

日本ではヒトラー関連の本を買うことができるがドイツ国内では禁止されている。ヒトラー関連の本をドイツでは売ることも買うこともできないのだ。

海外などからネットで手に入れることはできるようだが国内ではできない。

そしてヒトラーのポーズ(ナチ式の敬礼)日本でいうと授業で手をあげるポーズだが、ドイツではこれも禁止されている。人差し指を立てて合図する。これがドイツの学校教育だ。

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ヒトラー式、ナチ式敬礼はヨーロッパ全土で強烈にタブー化していて冗談半分でやったとしても国によっては逮捕されたり罰金刑になったりする。

サッカーの国内試合でナチス(Nazi)式の敬礼をしたギリシャ人のヨルゴス・カティディス(Giorgos Katidis)選手(20)を、同国代表チームから永久追放処分。

2013年には、トルコの学生2人がアウシュヴィッツでナチス式敬礼をしたとして、禁錮6カ月(執行猶予3年)の刑と罰金判を言い渡された。

そして昨日もオランダ人女性観光客がアウシュビッツ前でそそポーズで写真撮影し罰金刑が出ている。

そしてベルリンに住んでいた頃に出来上がった

ホロコーストの記念碑

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この場所はベルリンの中でも一等地!

左上にあるのがあの有名なブランデンブルグ門です。すぐ隣です。写真の上に緑色の屋根の建物はベルリンで高級なホテルで2002年にマイケルジャクソンが赤ん坊をベランダから見せて有名になったところです。

とにかくこの場所にこれだけの広場を作りミュージアムと約2700ほどの石碑とを作り上げたこの行動はすごいものだと思います。

そしてドイツは第一次世界大戦の時の賠償金約200兆円を92年かけて2010年に返し終えました。当時は払えるはずがない!と言われたその金額をドイツは返し続けたのです。

そしてその高額すぎる賠償金でドイツ経済はさらにダメージを食いハイパーインフレになってヒトラーを生み出したといわれています。

さて日本でいつも問題になるのは靖国問題!


これはヨーロッパでもニュースになっていました。中国や韓国だけではないんですね。日本では総理大臣が靖国神社に参拝してもそんなに気にしていないと思いますが僕もヨーロッパに住むまで考えたこともなかったんです。

そこで知ってもらいたいのが。。

「日本の首相が靖国神社に行くことを批判しているわけではない」ということ。

何が問題になっているのかというと靖国神社に永久戦犯などの人たちがいることなんです。

世界もその国のために戦った人を神社に祀る日本の文化を理解しています。

でも最高司令官や独裁者や戦犯などは話が違ってくるんです。

つまりヒトラー墓地にドイツの首相が毎年終戦日に行くという事と一緒です。

日本の首相はそういう意味と捉えてなくてもそう世界は捉えるんです。

首相でなければ靖国へ参拝しても問題にもならないんです。

ただ国のトップである首相の行動は問題なのです。


でもどうして首相は靖国参拝に行くのか。。


そこで調べてみたら思った通りでした。。

首相官邸のホームページには

8月15日は、「戦没者を追悼し平和を祈念する日」であり、この日、内閣総理大臣は靖国神社に内閣総理大臣としての資格で参拝を行う。

これはどう言う意味かと言うと

本人の意思で行っているのではないということです。


つまり誰が首相になっても僕が首相になっても行かされます。。

官邸:「首相、靖国に参拝に行ってください。」

僕:「靖国に行ったことなんてないですよ。。」

官邸:「首相は靖国で参拝しないといけないんです。。」

僕:「あの恒例の?すごい批判受けるじゃないですか。。」

官邸:「それもお仕事です」

勘弁してください。。。


本当に個人的に靖国に参拝したいのであればマスコミが集まる8月15日でなくていいだろう。どうしても国として首相としてその日に参拝しなくてはいけないのならば夜中の1時くらいに門を開けてもらって参拝してもいいだろう。

それともマスコミに見せ、それを私たちや世界に発信することが意図なのだとすればそれはまた話が違ってくる。


もしA級戦犯、もしくは東條英樹氏だけの墓地を他に作ったとしたら世界から見る靖国参拝の意味は違ってくるだろう。

それでも首相がA級戦犯の墓地に参拝に行く仕事がなくならないのならばその参拝ルールを考えるしかない。


東條英機氏の子孫の方も健在でいろいろ活躍していらっしゃいます。

彼の子孫というだけで昔から大変なこともあるようです。

でも彼の子孫がこうして日本で過ごしていられるのも日本の国だからなのかもしれません。

ヨーロッパなどではヒトラーの子孫がいたらというだけで想像ができません。その子孫は決して表に出て一般的な生活はできないでしょう。

日本は素敵な文化、そして皇室との関係で世界的にとても珍しい国の一つです。

影響のある政治家、元首相となると「ヒトラー」という言葉を使うことでどういう影響があるのか、それが意図的なのかもしれませんが、日本にいては気づかないこともたくさんあると思います。


このnoteから何か感じ取って頂けたら嬉しく思います。。




全国を愛犬と旅しながら地域の習慣や食などをそこにいる人には気づかない素敵な文化などを伝えてより良い楽しい生活になったらいいなと思います。こんな美味しい食べ物や習慣、生活に気付いたらシェアできたらと思います。私たちが知らない素敵な日本を世界にも伝えたいと思います。