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営業成績トップの先輩

昔テレアポのアルバイトをした時、常に営業成績がトップの先輩がいました。彼女はとにかく人をよく観察していて、「最近ファンデーション変えましたか?」「分け目変えましたよね?」と時々怖いくらいに小さな変化に気がつく人でした。

そして聞く、話すのバランス感覚も絶妙でした。自分のはなしをしたら相手にも「こんな経験ありますか?」「どう思いますか?」と必ず質問をするのです。お客さまだけでなく、誰に対しても同じでした。

これに気がついたのは、左にこの先輩、右に成績が普通くらいの先輩がいる席にいたときです。2人とも同じくらいの年齢で、同じくらいの勤務歴で、家庭を持っている方でした。一緒に過ごす中で、この2人との会話はちょっと違うなぁと気がつきました。

営業成績が普通の先輩は、会話の8〜9割が自分主体のはなしでした。自分が契約が取れないときのボヤキや、家庭を持っている方だったので子供の話などなど。思い返せば、わたし自身について聞かれたことは、ほぼありませんでした。別に嫌味を言う訳でもなく、困った時は助けてくれる優しい先輩でした。

成績トップの先輩は「今こんな案内したら契約取れたよ!〇〇ちゃんもやってみて!」と成功した事例を嫌味なく教えてくれたり、「今時の子たちって普段どこに遊びにいくの?」と質問されたり、わたしに興味を持ってくれていることが会話の節々からわかりました。

他のだれかが表彰されたときの反応も違いました。
成績が普通の先輩は「成功事例くらい共有してくれればいいのにねぇ〜。」と言って自席でのんびりしていました。トップの先輩は「すごいね〜!おめでとう!どんな感じで案内したら上手くいった?」と自分から聞きにいっていました。

他人に興味がある、ギバー思考、情報は自分から集めに行く。この3つが成績トップの先輩にはありました。

私自身は本当にダメで1年ほどで辞めてしまいましたが、営業力がある人は観察力とバランス感覚がすごいなぁと思った経験でした。


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