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ブルース名盤紹介22 OTIS SPANN IS THE BLUES/OTIS SPANN

今回は
マディ・ウォーターズなどの
サイドメンとして
多くの名盤を支えてきたピアニスト、

オーティス・スパンの名盤
”OTIS SPANN IS THE BLUES”
について書いていきます。

このアルバムの曲は、主に
ギターとピアノのデュオで
演奏されています。

ギターとピアノのデュオというと、
以前記事にした、
スクラッパー・ブラックウェルと
リロイ・カーを思い出しますね。

さて、
スパンの横でギターを弾くとなれば、
この人以外にあり得ない、
そうです。
ロバートJrロックウッド。
前回に引き続いての登場。

彼らしい、控えめでいぶし銀の
サポートぶり。
所々で、ボーカルまで担当します。

いつもサイドにいる2人が、
メインで演奏するという、
貴重なイベントを体験できる点においても、
これは大切な1枚になるでしょう。

冒頭の”The Hard Way”

この曲ではピアノ&ギターの
デュオの特徴がよく分かります。
ソロでも成り立つピアノと一緒であれば、

ギターは頑張って隙間を埋めなくてすむため、
のびのびと自由に、美味しいフレーズを
紡ぎ出せます。
こうした環境でのバッキングにおいて、
ロバートJr.の右に出るものはいないでしょう。

さて、主役のオーティス・スパンですが、
ソロで弾いた
”Otis In The Dark”
”Great Northern Stomp”
の楽しさは抜群。

バレルハウス・ピアノと呼ばれた、
安酒場で演奏されていたという
激しいスタイルのピアノが
存分に楽しめます。

インストですが、
バリエーション豊かな展開で、
最後まで飽きさせません。

7曲目の
”My Daily Wish”
はブルースとしては異色。

繊細でフランス印象派の音楽のような
ギターのアルペジオから、
ブルースへと切り替わっていくイントロ。

隙間をたっぷりとったギターと
ピアノの見事なブレンド。

”Worried Life Blues”
のラストもイキです。
こちらはクラプトンもカバーした曲。

オーティスのヴォーカルは
いつもサイドではもったいないほど、
心地よく、ソウルフルです。

全体にリラックスした雰囲気で、
ゆっくり聴きたい作品。

オススメです!

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