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ワクチン・レース

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『ワクチン・レース 〜ウイルス感染症と戦った,科学者,政治家,そして犠牲者たち』 ■メレディス・ワッドマン/著、佐藤由樹子/翻訳 ■2020年10月22日発行 ■ヒトはウイルスを… もっと読む
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ワクチン開発の気になることが、丸ごとわかる。全541ページ、年末年始に読みたいノンフィクション大作 『ワクチン・レース』

イギリス、アメリカで新型コロナワクチンの供給、接種が開始されました。「日本はいつから?」と期待を抱くとともに、疑問や気がかりを持つ方もいるのではないでしょうか? 「ワクチン接種が始まれば、もう安心してよいのだろうか?」 「COVID-19のワクチンは、なぜ画期的といわれるのか?」 「一体どうやって、ワクチンは作られているのか?」etc. 今回ご紹介する本『ワクチン・レース』。非常にタイムリーなタイトルですが、じつを言うとは、新型コロナウイルス感染拡大後に、急きょ発行を決め

(期間限定公開、終了しました)ワクチン開発に、なぜこんなにも時間がかかるのか? 『ワクチン・レース』 【試し読み】

(11/4更新)「プロローグ」の期間限定公開は2020年11月3日をもって終了しました。 「…効果のあるワクチンを作るのはそう簡単ではない。」 これは、『ワクチン・レース』のプロローグに書かれている一文です。2020年の今を生きる私たちは、まさにこのフレーズを肌でリアルに感じています。 ノンフィクション『ワクチン・レース』は、ウイルスの研究が新時代を迎えた1960年代前半から始まります。 1962年6月の霧雨の降るある朝、34歳になったばかりの科学者レオナルド・ヘイフリッ

発売前に公開!『ワクチン・レース』 岩田健太郎先生の本書解説が【全文読めます!】

ニュースで聞かない日はない「ワクチン」。開発にどのような努力が重ねられているか想像したことはありますか。担当は、本書を読むまで現実を知りませんでした。 『ワクチン・レース』は、ウイルス感染に対抗するワクチンが開発されるまでの事実を描いた骨太のノンフィクションです。1960年代、風疹(先天性風疹症候群)を一掃するワクチンが生まれるまでに、紆余曲折(と科学の躍進)がありました。本書ではそこにかかわった知られざる人々(科学者、政治家、犠牲者)に焦点を当てています。 全世界がCO