桃山鈴子

イモムシ画家 桃山鈴子 すずこのさんぽ日記 suzukomomoyama.com

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最近の記事

20241018

今朝は曇って温かいせいか、虫は蚊が一番多かった。風致地区は細い川が流れていて湿地が多くまた竹林も広がっており、蚊の巣窟だ。 もっと清々しい自然の中で散歩したいと思っても、身近な自然はここしかなく、だから思い切って楽しもうと自分に言い聞かせていたら、シリアゲムシが止まっていた。シリアゲムシはへんな顔をしている。私の頭の中の不平不満を虫にしたらこんな虫になりそうな気がした。

    • 20241017

      早朝サビちゃんを連れて夫と風致地区へ。緑の勢いはなくなり竹林も落葉樹も黄色みを帯びている。叩いたら黄色い粉が出てきそうなセイタカアワダチソウも花盛り。その下で薄紅色のミゾソバが蕾をつけていた。最後にここを歩いたのは8月頭だったから2ヶ月ぶり。さんぽ日記を初めたのもちょうどその頃だった。絵と文の鍛錬と思って始めたけれど、その日のうちに描いて、書いて、公開するのは勇気がいる。丸裸の気持ちだし、現代的な速さまで帯びていて、恥ずかしがりでのろまな性格と相反することをしている。

      • 20241016

        四日市のマンション生活に戻った。マンション下の植え込みをウロウロすると不審がられるので虫を探すのも気を遣う。エレベーター付近の壁にはよく蛾が止まっているので観に行くと、一匹いたけれど撮影できない高さだった。広い駐車場を見渡すと、紫がかった青い朝顔がフェンス沿いに咲いていた。大きな朝顔なので海外の品種だろうか。他人の車の真後ろで咲いているその朝顔を見に行った。すると朝顔の中にセセリチョウが頭を突っ込んだまま出られなくなっていた。暴れたようで鱗粉が花の中にたまっている。花の付け根

        • 20241015

          びわの木に蕾がついていることに今朝気がついた。蕾は毛むくじゃらだ。 子供の頃、びわと聞くと、『耳なし芳一』の怪談を思い出し、おどろおどろしい気持ちだった。今はまず橙色の実を思い浮かべる。山のカラスは実の熟れ時をよく知っているので、いつもカラスと争うように食べている。 もうすぐ朝の冷たい空気にびわの花の甘い香りが混ざる季節がやってくる。

          20241014

          父の脚力が弱らないようにと犬のコロスケを譲り受けたのは5年前。群馬の山の中で保護されたらしい。海辺の朝市での譲渡会で、コロスケに出会い、父も母も私もすっかり心を奪われた。大きな耳した白い子犬で、初めはぶるぶる震えていたけれど、やがてすっかり懐いていたずらっこになった。1〜2才の頃はいつも大はしゃぎで、散歩中も突然くるったように穴を掘り始めたり、大きな木の棒をくわえて持って帰ってきたり、飛びつくのをやめなかったり、有り余るエネルギーを自分でもどうしていいかわからないようだった。

          20241013

          夜の蛾の観察がしたくて、日中どこにどんな花が咲いているか確認しておこうとうろうろしていたら懐かしいピンク色の花に出会った。中学の頃、グラウンドの隅に咲いていたこのすっぱい花をよく食べたなと、久し振りに口にしてみたら全くすっぱくない。すっぱいのは同じピンク色でもカタバミの花だった。こちらはゲンノショウコでフウロソウ科。花の味はほんのり苦かった。漢字では『現の証拠』。民間薬になり、効く証拠という意味らしい。効能は下痢や胃腸病。胃の調子がおかしいことが続いていたので花を服用してちょ

          20241012

          タブノキに鳥が集団で来ていた。スズメより大きく鳩よりは小さい。胸はグレーの斑。くりくりとした賢そうな目をしている。図鑑によれば秋によく見られるエゾビタキのようだ。東南アジアで冬を越すためにシベリアの方から南下する旅の途中で日本に立ち寄るとか。過酷な旅なのか、休み休みでそれほどきつくはないのか、まったく想像も付かないが、近頃は記録的な天気が続くのが当たり前なので、海上飛行も大変なのではないか。日本産イモムシをいっぱい食べて力をつけ、飛び立つのかもしれない。

          20241011

          父の畑の赤くなってしまったシシトウ。トマトやキュウリ、カボチャは猪に食い荒らされ、最後に残ったのがシシトウ。4つに1つくらい、めちゃめちゃ辛いので猪も懲りたのだろうか。母が千切りにして雑魚とピリ辛の佃煮にしたら食べやすくなった。この文章はまるで父そのものを言い表している笑。

          20241010

          うっそうとした山の斜面を今朝は心細い気持ちで歩いていた。雑木林の間に不法投棄された車が4台も出てきて急に不安を感じ、引き返そうかと思った時、目も覚めるような青い色の紙吹雪が一枚、ちらちら舞い降りて、目の前のネズミモチの葉に止まった。ムラサキシジミだった。羽を畳んだので青い色も閉じてしまったけれど、すぐに風が吹いたのでまたぱっと青い色を広げ、飛び立っていった。薄暗い中、青い翅が螺鈿のように美しかった。

          20241009

          窓の外を見ると雨なのにサビちゃんが塀に座っていた。雨に濡れる気持ちよさも知ったようだ。猫トイレも使わなくなり、外で済ませている。カラスやトンビの羽根をくわえて帰って来るので、羽根の山が出来た。 マンション生活に戻りたくないね・・・サビちゃんと内緒ばなしをした。

          20241008

          お皿を洗いながら窓の向こうのレモンの木を眺めていたら、枯れ枝が2〜3本折れたようにぶら下がっていた。母が知り合いから「レモンの木は切ると元気になる」と聞いてあちこち切ってしまったことから弱ってしまったので、心配になって庭に見に行った。  折れた枝の口はのこぎりで切った跡のようにすべすべと平だ。もう切ってはならないと皆重々承知のはずなのに、一体だれが切ったのだろう。奇妙なのは断ち切れなかった樹皮が1cmほど残されているために、切った枝が地面に落ちないでぶら下がっていること。 夕

          20241007

          シマサシガメの若齢幼虫がいて奇妙なかわいらしさに惹かれた。撮ろうとすると葉の裏へすばやく移動。葉をめくれば今度は表へ移動する。いたちごっこをくり返した。お尻には橙色が入っている。口吻が長く、これでイモムシをブスリとやってチュウチュウ吸うのだろう。(まだ現場を押さえたことはない)サシガメに刺された人がとても痛いと言っていた。イモムシを吸う前には蚊のように最初に麻酔をして欲しい。

          20241006

          朝、小さな蛾が翅を扇子のように開いて窓に止まっていた。カメラを片手に外へ出て窓まで走ったら、気配を感じ取った蛾は飛び立った。目で追いかけると近くの草に止まったのでそーっと近づき撮影。しかしまたすぐに飛び立ち、今度はどこへ行くのか追い切れずに見失ってしまった。そのまま家に入ってさっき撮った写真を確認しようと手に下げていたカメラを見ると、なんとレンズにさっき見失った蛾が翅を広げ、止まってる!家の中で飛び立ったら大変なのでまた外へ戻りスマホでカメラ本体に止まっている蛾を撮影すると途

          20241005

          最近、夜にヘッドライトをつけてイモムシ散策をしている。このネズミモチの木を照らしたら、スズメガの幼虫と出会った。シモフリスズメだった。イボタガに初めて出会ったのもネズミモチだったから、ネズミモチはかっこいいイモムシがいるいい木だなと思っている。本当にネズミモチかどうか植物の名前がわかるアプリpicture this で念のため撮影すると、「トウネズミモチ」だという。そして「トウネズミモチ」は要注意外来生物に指定されており、森で見つかれば伐採される木のようだ。在来種がいなくなっ

          20241004

          玄関前に植わっている青いサルビアはオオスカシバやホシホウジャクがたくさんやってくる。でも今朝は雨で一匹もいなかった。雨粒のついたサルビアを眺めた後、身支度をして上野の田中一村展へ行って来た。一村の絵に出会ったのは20代初め。NHK出版の画集を何度も何度もくり返し眺めた。その頃はまだ昆虫画は描いておらず、彫刻を作っていたけれど、一村の絵が特別に好きだった。画集の植物の同定を大学の植物形態学でお世話になった許田先生がされていたり、仲の良かった友人が奄美で大島紬の織工として働いてい

          20241003

          ずんぐりむっくりのどんぐりが道に落ちていた。見上げるとクヌギの樹。この辺りはずっとコナラが続いていると思い込んでいたけれど、クヌギが一本生えていることに気づかせてもらった。