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食べログに口コミを投稿するぐらい気軽に政治も「レビュー」する

「政府を批判するのは簡単だけど、代案はあるの?」
「政治家を批判する前に自分が政治家になれば?」

政府や政治家を批判すると、周りから「じゃ、代案は?」「自分が政治家になってみれば?」と言われたことがある、という人は意外と多いのではと思う。

そう問われる度に「政治家でないと政治についてしゃべっちゃいけないのかな?」と思ったり、「批判の声をあげるとまた代案はあるのか聞かれるから怖いな」と声をあげるのが怖くなってしまった・・・そんな経験をしたことってありませんか。

私も「政治家になってから言え」と言われる度に「代案がないと政治の批判をしたらダメなのかな」と思っていたのですが、「政治の批判するのであれば代案を」に対してずっとモヤモヤを抱えていたのでそのモヤモヤについて考えてみました。

政治家を「ケーキ屋さん」に置き換えると

近所に新しくできたケーキ屋さんのショートケーキがイマイチだった時、「スポンジが硬くってクリームも甘すぎたからあまり好みではなかったなぁ」と私は友達に感想を伝えると思う。

レストランも、美味しければ星5つ、逆に自分の好みでなかった時も感想を口コミサイトに書く人が多いと思います。

映画とかも一緒です。「うーんあまりこの作品はあまり心に残らなかったな」という会話、したことありませんか。

でも、そんな話をした時に、「じゃ、映画監督になって自分で映画を撮ってみれば?」「パティシエやシェフになってから言え」・・・とは誰も言いません。

それって多分パティシエはケーキを作ることが、シェフは美味しい一皿を生み出すことが、映画監督は映画を製作することが「対価をもらってする仕事」だから。

感想や批評、口コミ、食べログの星の数等、形は様々なれど、仕事に対して「フィードバック」が返ってくるのって、当然なのではと思います。お客さんからの「フィードバック」を真摯に受け止め、「どうすればもっとよくすることができるのだろう」と改善方法を考えるのは、どの職業であろうと同じのはず。

政治も「国の舵取り」という「仕事」

そうやって考えると、政治家も「国の舵取り」という「仕事」を担っていて、その仕事への対価として、私たち一人一人が納める税金をお給料として受け取っている。

だから、政治に対して声をあげたり、不満に感じる政策を批判することはあまり美味しいと思わなかったケーキ屋さんの口コミを書くのと大きく変わらないはず。

「ケーキがまずい、というのであれば自分でパティシエになり、代案のレシピを考えてみろ」というのはおかしいように、「政治を批判をするなら代案を出せ、自分が首相になってみろ」というのもおかしいと私は思う。

「投票」は誰もが一番気軽にできる政治への「フィードバック」

仕事の成果が国の方向性を決める政策であろうと、ケーキだろうと、お客さんからの「フィードバック」無くして、改善や進化は期待できない。

だからこそ、政治に対しても、欠陥はないか確認し、問題があれば批判する。「スポンジが固すぎてクリームも甘すぎた」という口コミがあってこそパティシエは自分の商品をより美味しくするための改善の方向性に気づけるのと同じように、政治も国民からの批判の声を受けて初めて、見落とされていたかもしれない問題点があぶり出され、多様な視点が踏まえられたよりよい政策や舵取りになっていくのだと思う。

政治家もケーキ屋さんやシェフ、映画監督と同じように、一つの「仕事」である以上、私たちは「代案」がなくても、もっと政治に対して「フィードバック」してもいいはず。

そして、もっとも気軽に、誰でも行える政治への「フィードバック」が「投票」なんじゃないかなと思う。

ケーキが不味ければ別のケーキ屋さんに行けばいいが、「国」はそう簡単に交換できない

そして何よりも、政治家の「仕事」である「国の舵取り」は私たち全員の生活に関わってくるからこそ、私たちはより厳しい「フィードバック」をすることが大切になってくるのではないでしょうか。

ショートケーキがまずければ別のケーキ屋さんに行って自分の好みにあうショートケーキを選ぶことができますが、「国」の場合、(二重国籍でもない限り)別の国を簡単に選べるわけではありません。

だからこそ、代案がなくても、政治家でなくても、ケーキ屋さんの口コミを書くように、もっと気軽に、政治に対する素朴な意見を投げかけ、政治への「フィードバック」を続けていきたいなと思います。

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都議会選は7/4 (日)、今年は衆院選も予定されています。

選挙結果は国民の「投票」というフィードバックを通じて、これまでの政治の「評価」を反映する、いわば「通知表」のようなもの。

「投票」という、もっとも気軽にできる政治へのフィードバックを通して、国に対して、自分の声を届けてみませんか?

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