陰陽師 蒼猴ノ巻 夢枕獏著

陰陽師 蒼猴ノ巻 夢枕獏著

もうシリーズ何冊目なんだろう?
こういうの好きなのでずっと読んでいる。

映画化もドラマ化もされて人気ですね。

こちらは短編集。
いつも文字数少なく、読みやすい。

印象的だったのは
安達原(あだちがはら)
という短編。

民話や昔話によくある、人喰いの話。
ただ、登場人物はよくある山姥(やまんば)ではない。

若い?美しい女性だ。
非常に特徴的なのが、人喰いを我慢している間は、
たった数日でやつれ、10歳も歳を重ねたようになってしまう。

これって、いま話題の○ド○○○ロ厶みたいじゃない?
○○崇拝を彷彿とさせるよね。

(ある意味、タイムリーな時期に読んだな…。)

作者がどちら側なのか、何か意図があるのか、などは、詮索する必要はないと思う。

日本の民話や昔話だけでなく、
世界中に人喰いの童話(ヘンゼルとグレーテルもね)があることを考えると、
やはり、ずいぶんと古い時代から、この恐ろしい儀式が行なわれていて、命からがら逃げのびたり、改心した人が伝えてきた実話が元になっている、と考えられる。

こんな恐ろしいことはもう起こらないでほしい。

さて、話をぐいっと作品に戻すが、シリーズの途中からでも楽しめるし、読みやすいので、良かったらぜひ読んでみてください。

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