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「叱られたり、ほめられたりして育った人は、𠮟られたり、ほめられたりしないと行動をしなくなる。そして、評価してくれない相手を敵だと思うようになるのだ」

アメとムチは明らかな間違い

いまだに、ほめたり叱ったりすることで人を育てることが正しいと信じている人が多くいます。

それは明らかな間違いです。

ご褒美やほめ言葉につられて、私たちの言う通りの行動を取る人がいたとしたら、その人は自分の意志で行動しているのではありません。
私たちがご褒美やほめ言葉をやめてしまえば、その行動を取らなくなります。

つまり、ご褒美やほめ言葉で相手を釣る限りは、一生それをやり続けなくてはならないということになります。

しかも、私たちが見ていないところでは、相手はその行動を取らなくなる。
私たちが見ている時にしか、その行動を取らない
のです。

医者が怖いとコメディカルはどうなるか

医者が自分の気に入らないことがあると、所かまわず怒鳴り散らす性格でとても怖い存在だと、看護師をはじめとするコメディカルはどのように仕事をするようになると思いますか?

もし怒鳴られるたら、当然のことながらとてもストレスになります。
心にも少なからずダメージを受けます。

医療従事者にとって最優先するのは患者さんです。

ところが、医者に怒られたくない、傷つきたくないという思いが強くなり、患者さんのことより、自分が医者に怒られないように仕事をするようになってしまうのです。

相手をコントロール(支配)してはいけない

相手をほめたり叱ったりすることでコントロールすることは、相手を支配することになります。

ほめられることに慣れてしまった相手は、自分をほめてくれない人のことを敵だと思うようになり、ほめてくれないと行動しなくなります。

叱られることに慣れてしまった相手は、叱られないために行動するか、叱られないと行動しなくなります。

コントロールは教育ではない

相手を力ずくで支配しようとしても決してうまくいくことはありません。

力ずくで相手を屈服させても、一時的には効果があるかもしれませんが、いずれ支配された側は、思考停止になるか去っていくことになります。

自分に従わせることが教育だと思っている人は、今すぐにでも改めた方がいいと思います。

組織にとって一番大切な財産は、そこで働く従業員です。

従業員を大切にできない組織に未来はないと思います。


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