滋賀の郷土料理「赤こんにゃく」
滋賀に行ったら、なにが食べたいですか?「近江牛」などが、ぱっと思い浮かぶでしょうか。
それでは、ぱっと見てお肉と間違えそうな見た目の、「赤こんにゃく」はご存知でしょうか?精進料理でお肉の代わりに使われているのを見たことがありましたが、滋賀の名物であることは先日、旅行に行って初めて知りました。
赤こんにゃくは、なぜ赤いのか
まず、どのようにしてあの赤い色が出ているのかというと、「三二酸化鉄」という添加物を使用しているそうです。人体に悪影響はないと言われており、食品添加物の規制が厳しいヨーロッパでも使用されているくらいなので、口にしても安心と言えるでしょう。
酸化鉄を含んでいるので、通常のこんにゃくと比べて鉄分が豊富に含まれています。彩りもよく、栄養価も高いので、もし購入できる機会があったら普段の食事でいつものこんにゃくの代わりに使ってみると、より食事を楽しめるかもしれませんね。
では、何のために赤くしたのか。由来は諸説ありますが、有名な説は、安土城を築いてその土地を支配していた織田信長が、華やかなものを好んでこんにゃくを赤く作らせたという話です。
精進料理でお肉の代用として作られたという説もあります。比叡山で精進料理をいただいた時に、煮物の中に入っていました。味にクセがなく、こんにゃくが苦手な人でも食べやすい味わいでした。
赤こんにゃくはどうやって食べるのか?
滋賀県民は通年、学校給食にも登場するくらい日常的に赤こんにゃくを食べるそうですが、定番の食べ方は、赤こんにゃくを茹でてから切って、乾煎りしてから鰹節、醤油、みりん、唐辛子で味付けする「赤こんにゃく煮」だそう。手軽に作れて、美味しそうですね。
赤こんにゃくはどこで買える?
滋賀では普通にスーパーで赤こんにゃくが並んでいるそうですが、それ以外の都道府県ではなかなか見かけることがなく、一体どこで手に入るのか疑問ですよね。
調べたところ、関西では京都や大阪の一部の店舗で、東京では日本橋にあるアンテナショップ「ここ滋賀」にて店頭販売しているそうです。また、Amazonや楽天などのネット通販でも販売しているので、確実に手に入れたい場合には、この手段がおすすめです。
その土地の人にとっては当たり前に食べているものでも、他の地域から来た人にとっては初めて見る魅力的な食事ってありますよね。そこにはその土地に根付いた歴史や文化、言い伝えがあったりと、知れば知るほど奥が深くて面白いなと感じています。そんな魅力的な郷土料理を、今後も掘り下げていければと思います。
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