「つくね小隊、応答せよ、」(31)
津田の四天王、川島の九右衛門。
そして小松島方、田浦の太左衛門。
お互いに刀を仕舞い、目をつむったまま、微動だにしません。
二匹の周りでは、小松島、津田のたぬきたちが、怒号や歓声や、雄叫びや悲鳴をあげながら刀を交え、血を流しています。中には、変化が解け、ただのたぬき同士で喧嘩をしているものたちもいます。
獣と血と、吐息と抜けた毛と、叫び声と鳴き声と、土煙の立ち上る中、九右衛門と太左衛門は、目をつむって対峙しております。
どうやら、お互いの気をぶつけ合い、お互いの脳内