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小道を曲がったその先に

新緑の香りに脳裏を刺激されている
peace.leafです🍀

何年前からだっただろう…。
5月というこの時期は気づけばいつも小道探索をしていた。
そんな事すっかり忘れていた。
それを思い出させたのは約2週間前の何気無い会話だった。

『最近運動してる?』
『んー、家でやる位かな』
『相変わらず走ってんの?』
『まぁ、毎日10キロ位は』
『よくやるねぇ。』
『私なんて5分も走ればぜーぜー言うんだけど』
『やー、それはやばいって。自転車とか持ってんの?』
『持ってるよ』
『じゃ、自転車から始めれば良いじゃない』
『そーねー、、考えとく』
『あはは』

それから2週間。。
サイクリングが私の毎朝の楽しみになっている事を彼は知らない。

タイミングとは不思議なもので、きっとあの会話をしなければ、そして、彼との会話のトーンで無ければこのやる気も生まれなかっただろう。

朝3時半頃。夜と朝の間。薄暗い夜明け前。
日焼けも、人の気配も気にせず、夜でも朝でも無いギリギリの景色はまるで私だけの独り占め空間と思える贅沢な時間帯だ。

深い深呼吸をして真新しく澄み切った空気を体内に取り込む。

ふと田舎に住んでいた頃を思い出した。
5月の風の薫りがそうさせた。
あ、。
懐かしい、、、。
そうか、あの時も5月だった。

実家は海と空港が近い場所にあり、朝方の空港付近は整列されてポワンと灯るライト達がとても綺麗に空気と馴染む。
そこを歩くとどこか異国の海沿いを散歩している不思議な気持ちになれる。(その前に異国の海沿い散歩した事無いけど。)
そんな感覚が大好きだった。朝日が登り始める時、向こうの大陸線と雲間に差し込む光なんてものは
『あ、新しい朝ってこれの事だ!』と素直に思える。

最近の私はすっかり夜型人間のサイクルが身体に染みつき過ぎてちょっとやそっとじゃリセット出来ない。
毎朝のサイクリングも、1日のスタートでは無く1日の締め作業の一環だ。
それでもあの時間帯と、今じゃなければ感じれない新緑の香りは私にとって良い中毒。

自転車を走らせ気になる小道を抜ければ…
あれ? この道ってここに繋がってるの?
え? この街って実は家からめっちゃ近いじゃん!!
そんな発見ばかりしている。

ステイホーム前からステイホーム体質の私には知らない景色が沢山あった事を改めて思い知る。
こーゆー時知らないって損だっていつも思う。

しかし、

〝今このタイミング〟
が私の
〝それを知るベストタイミング〟

だったのだと思う。

会話と季節と香りが思い出させて導いた新たな景色。
何事もその積み重ねで1日が始まり終わっていき、そしてまた新しい1日を迎える。 
当たり前だけど。故に忘れてしまう。

今日はどんな景色と出逢えるだろうか。。
待ってろよ、まだ見ぬ新たな景色達。
私の小道探索は今日も続く。(今降ってるこの雨が止めばの話だが…)

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