受け入れよう。「先生を嫌う子ども」は必ずいるという現実
・生徒に嫌われない、好まれる学級経営にしたい!
・どうすれば嫌われずにすむだろう?
と考えている先生方。
はっきり言います。それはほぼ不可能です。
なぜなら、どんなに優れた教師だとしても、必ず感性が合わない児童・生徒はいるからです。
僕は、全員に好かれる先生にはなれないと考えています。
この記事では、児童・生徒に嫌われたくない、または嫌われていて困っているような人のメンタルを少しでも和らげられるよう、僕の実体験を踏まえてまとめました。
1.あなたのことが「嫌い」な子ども
先生としてのあなたのことを嫌いな子どもは、必ずいます。
「いいや、そんなことはない!大丈夫だ!」と考えている人。
それは子どもたちが上手に隠しているだけかもしれませんよ。
僕も昔はそうでした。
特に小学校勤務のときには、子どもたちが自分を嫌うことなどあり得ないとさえ考えていました。
中学校勤務になると、その考えはぐるりと変えられます。
こちらが正しいことを言っても、明らかに反発してくる生徒たちと出会ったからです。
最初は戸惑いました。
今までの「子どもが自分を慕ってくれた」経験が私の根幹にあったので、敵意や反発心に免疫がなかったのです。
どうすればこちらを向いてくれるのか。
どうしたら嫌われなくなるのか。
そんなことばかりを考えては、答えが出ない日々でした。
結果、私は最悪な思考へとたどり着いてしまいました。
自分も相手を嫌うようになってしまったのです。
そうすると、堂々巡りでした。
この苦しみから逃れる方法が私にはなかなか見つかりませんでした。
2.二つのきっかけ
そんな私の悩みを解消するきっかけが二つありました。
一つは本との出会いです。
アドラー心理学でベストセラーにもなった「嫌われる勇気」と出会いました。
この本に出会ったことで、私は今までの悩みから少し解放されました。
「自分の行為に対して、相手がどう思うかは、相手次第である」
相手の気持ちまで変える力が、教師にあるとは限らない。
一方で、相手のために、自分ができることを全てやり尽くす。
その上で、自分が相手に嫌われることがあったとしても、それは気にすることがない、と。
もう一つのきっかけは、生徒からの手紙でした。
一年間担任してきたある女子生徒。
卒業間近、お世話になった先生ということで僕に手紙を書いてくれました。
そこにはこう書かれていました。
「先生のことを嫌いだと言ってしまってすみませんでした。」
相手に対する感情は、時が経てば変化することもある。
やはり自分がその人のためを思って行動することには、きちんと伝わる。
自分の努力が無駄ではなかったと、教えてくれた手紙でした。
とても嬉しかったことを、今でも覚えています。
3.嫌われることを気にするな!
最初に戻りますが、あなたのことを嫌う児童・生徒はやはり一定数はいるのです。
しかし、大事なのはそれを知って上でどう対処するかということ。
いちいち目くじらを立てるような毎日はやめませんか。
また、嫌われたことを嘆くような必要もありません。
「そういう子どももいる」という事実のみを捉えておけばいいのです。
私の経験のように、いつか気持ちが変化する人もいるでしょう。
あるいは、変化せずに過ごす者もいるかもしれません。
しかし、あえてきつい言い方をするのであれば、そんなことは大した問題ではないのです。
もちろん、自分が進んで嫌われるような行為はすべきではありません。
生理的に受け付けられないような、頭髪、服装、不衛生な姿は見せるべきではないです。
また「不公平感」を子どもが感じるような接し方もおかしいです。
言っていることに芯がなければ、子どもからの信頼を勝ち得ることはできません。
そういった、嫌われる要因を自分では増やさないことです。
そして、嫌われたからといって、相手に同じように接することは「同レベル」です。
私たち教師は大人です。
子どもの成長を一番に願い、本当に相手のためになる行動をしていきましょう。
4.まとめ
改めて今回のまとめです。
あなたを嫌う児童・生徒はいる
事実として受け止め、それでも相手を思って行動する
同じように嫌って接することだけはダメ
嫌われることを怖がっていれば、何も踏み出せません。
ただ目の前の子どもたちが、どのように学び、どのような大人へと成長していくのか。
それをどうやって手助けできるのだろう、と考えれば良いのです。
嫌いだと言ってくる人について考えることはやめましょう。
多分その人は、今ごろパフェとか食ってます。
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