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小麦香るラーメン

多くの方同様、私もラーメンが好きです。
その中でも、昨今惹かれるのは、「麺」です。多くの店がスープの探求をしているのはわかりますし、ソフトバンクホークスの王会長が言うようにスープこそが“命”であり、肝であることは理解できますが、だからこそ、あえて麺サイドにも、気を使っている店には目がないというわけです。

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その、「麵」にこだわるようになるきっかけは、なんといってもかの佐野実氏が立ち上げた藤沢鵠沼海岸にあった「支那そばや」(現在は戸塚)に当地の友人に連れて行ってもらったのが始まりです。もう四半世紀以上前のことになりますか…。
そこで遭遇したものは、すべての要素に気を配ったある種究極を追い詰めた感じの一杯でありました。さらに、その麵が非常に小麦の感触が感じられるモチシコ麺で、この手のタイプは太麺のほうが良さそうなものの、スープとの絡みを考慮していたのかかなり細かった記憶があります。
自分が俗にいう“東京ラーメン”~いわゆる昔ながらの醤油系~が好きということもありますが、そのスタイルを踏襲しつつも、いままで食べてきた中で一番うまいと感じたのだから、素晴らしいの一言、本当に感動したのものです。
食べた当時は、ちょうどマスコミに出始めだしたころ…店内私語厳禁という言葉が独り歩きした緊張感のある時期でしたが、駐車場のない僻地にもかかわらず、数十台の車が店周辺の沿線に停まっているというすさまじい光景の中、店先の行列に恐る恐る混じったのを思い出します(とはいえ、量を売るスタイルじゃなかったので、回転は速かったです)。

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…90年代の当時、ああいった麵はなかなかなく、他店との比較も味噌もなかったので、自分でもこういった「麺」を探求するのを忘れてしまっていたんですが、ふとしたきっかけで思い出します。それがいわゆる“富山ブラック”だったわけです。
かの東京ラーメンショーで、無敵の強さを誇っていたのが耳に入ってきたころなので、2007~2009年あたりのことでしょうか。私用で富山に行った時、麵がどうだといったとは意識せずに、まずは評判の味を食べてみようと思ったわけです。
本当のマニアなら、元祖かつストロングスタイルの「西町大善」や、閉店してしまった当時人気の個人店「喜八」に行くのでしょうが、とりま駅に近いということと、先のラーメンショーに出展していたということで「麵家いろは」へ行ってみました。
富山ブラックというと、まず色のイメージがありますから、何かというとスープに言及しがちです。ですが、ここのもちもち麵にはスープ以上に衝撃を受けました。上記の各老舗よりスープがマイルドだから駄目だ、という意見もありますが、特に小麦にこだわった自家製麵の言及をしているブラック系はここだけなので、富山ブラックというより、いろはグループのこだわりなのかもしれません。

今調べたら、現在は秋葉原店もあるみたいで、より手軽に味わえるようになってきたようで何よりですね。

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そして、あるとき京都の一乗寺でラーメン徘徊していた時に驚愕の出会いをします。まずはツイート…

唐揚げ…と書いてある時点でどこのお店か見当がついちゃいそうですねw(なお、「こめこん」というのは、当時京都で開催されていた同人イベントのこと)

そう、これこそが、今現在私が溺愛してやまないキラメキグループとの初遭遇なのでした。現在一条寺から系列店は撤退してしまったようで残念ですが、「夕日のキラメキ一乗寺」こそ、より「麵」という存在に意識してのめりこむきっかけになった店なのでありました。

あくまで白湯スープなので、もっと京都らしい背油系のが良いという向きもありましょう。ですが、その鶏出汁に実によく絡む麵なのです。まぜそばもおすすめみたいですが、結局こればかりを食べてしまうのでした。
今は、アクセスが良いということもあり、京都に行くたび三条店に足を延ばしてしまいますなw

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…ということで、最後に東京でのお気に入りを紹介しておきましょう。
上のツイートでは荻窪の「春木屋」もあげていますが、まぁここは有名すぎるし、麵というよりトータライズされた総合的な魅力がポイントなので、ここまで紹介してきたようなもの凄い小麦感があるわけではありません。

なので、「自家製麵啜乱会」を推しておきます。サウナ巡りで新小岩レインボーに行ったときに発見したんですけど、いや~しみじみここまで書いてきた記事に沿った自分好みのスタイルで感激しちゃいましたね。
富山ブラックと違ってスープもまろやかかつ繊細に仕上げているので、食後感は軽く感じるのでしょうけど、実に味わい深い一杯です。ロット等も一つ一つ丁寧に扱っているため多少着丼時間がかかりますが、それだけ待つ価値は大いにありました(←“着丼”使ってみたかったんだw)。

こうして新小岩に行ってみたら、新たな情報として、ここの師匠筋にあたる店「G麺7」が上大岡にあるということや、東北の雄「仙臺 自家製麺 こいけ屋」の分店の「綠栽」も近所にライバル的に存在しているといった新情報もゲットしてきましたので、まだまだこの「麵」探訪は続いていくと思われます。
そもそも、天下無敵の「麺屋一燈」の本店も新小岩じゃまいか(かつて川崎に支店があったときに賞味)。こりゃ、これから東京に行くたび小岩方面に足を向けちゃうんだろうな…w

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なお、あえて地元東海圏は取り上げていませんが、これはこれでまとめて記事にしたいと思ってますので、今後にご期待ください。

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