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Breaking Down所感

話題っちゃ話題の「Breaking Down」についての所感を書いていきたいと思います。

まず、いつスーパーバイザーたる朝倉未来を、いつ知ったかというところなのですが、かなり有名になってから追求しだした感があります。
私の地元は、愛知県三河の山間部で、何かと買い物等で出向く都市といえば豊橋市になり、今思うと何かと彼の名を耳にしそうなものなのですが、数年前までその存在はよく知りませんでした。
以前いた職場には、彼と数年世代の違いはあれど極真をやっていて喧嘩上等な後輩wとかいたので、彼らを通して名前を聞いてもいてもおかしくないのですが、その彼ですら知らなかったとのこと。
学年が四つ以上ずれると全く交流がなくなってしまうのは、一般の人間関係でも少なくないことなので、それもやむなしといったところでしょうか(もしくはフカシすぎの疑惑があったかもですが、今現在の現実の結果が伴っているので、その程度のことは、もう不問でしょう)。

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また、私は前田日明氏に非常に影響を受けた人間なので、「THE OUTSIDER」を観ることで、興味を持っていった可能性もあるのですが、いかんせん当時は地下格的なものに偏見があったため、積極的に目にはしませんでした。
今にして思えば、リングスのセキュリティがしっかりしていて、なかなかフルの試合動画が流出しなかったため、気軽に視れなかったという秘匿性が魅力を増していた部分はあれど、プロモーション的にはダイジェスト映像等の公開も含めた一般層への布教が弱かったのではないか、という気もします。
しかしながら、こういったことで、アウトローを集めた色眼鏡の部分を意識しつつも、単なる見世物に陥れない戦略を前田氏がとっていたということがうかがえますね。
この例にみられるように、一般的な人気の起爆剤としてのストレートな“面白さ”(オーディションにみられる乱闘など)と、相反する飽きられやすい(さらには呆れられやすい)“空気感”をいかにコントロールしていくかが重要になってくると思われます。
これは、今後、朝倉ファミリーにも課せられていく大きなテーマとも言えると思います。

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話を戻して、未来選手本人をはっきり認識しだしたのは、RIZIN.17における矢地祐介戦ということになりますでしょうか。名前だけなら、毎号買っている雑誌「KAMINOGE」に2015年くらいから定期的に載っていましたから知ってはいたはずなのですが…。
それはともかく、矢地戦の2ヵ月前にYouTubeを始めていたので…その流れ遡って各動画を追っていきました。そこで本人語りのうまさと、地元愛すなわち“豊橋愛”が激しく伝わってきたので、応援していこうと思ったのでした。

世間に一気に届きだしたのは、ABEMAで配信された「朝倉未来にストリートファイトで勝ったら1000万円」企画からだと思うのですが、それからまだ1年しかたっていない…それを受けてオーディションが大いに荒れだした第4回大会から7ヵ月しかたっていない…というスピード感には驚愕させられます。この現状をみるに、一気に膨らんでいるという膨張率もふくめて、「世間に早い段階で消費されつくされてしまうんじゃないか」という、いらぬ不安感がぬぐいきれないのは事実です。

そして、彼個人の格闘戦略については、私に限らず、多くの格闘ファンが願っているUFCという舞台の夢を背負っていってほしい部分はあります。
ですが、今となってあれだけ成功してしまったら、ハングリーな部分でどこまで羽ばたけるのだろうか…日本人として勝手に期待を投影していいもなのか…そういった複雑な感情を抱いてしまいます。この点については、前田氏も動画等で指摘して心配していましたね。

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そして、また話を戻して「Breaking Down」です。
もしかして、そういった先見的な要因から、自分の後継者を見つける意味合いで、このイベントを始めたというなら整合性はありそうです。とはいえ、1分の括りでその条件に合う人を見つけ出すのは難しそうです。

1分間の魅力は…参加している悪そうな方々は圧倒的にスタミナ不足が散見されるので、気合と根性で何とかなるかもしれない舞台としての、“短時間”というコンセプトが面白いのでしょう。これは、彼が好んで撮っていた“街の喧嘩自慢シリーズ”を通して閃いた部分も感じられます。
むろん、キックルールの試合が多いように、立ち技のわかりやすさと、カタルシスの追求ゆえ、結果的に進化していった形態でもあるのでしょう。難解さの排除として、寝技におけるポジションの取り合いや膠着などを敬遠する姿勢も理解はできます。
でも、グラップリングの奥深さもMMAの魅力であるはずで、それをあえて啓蒙しないのは片手落ちというか、もったいない気も。このあたりの表顕に踏み込んでいくのか、ということも今後の課題なのかもしれません。
ただ、1分という戦略を見据えた格闘経験者の参加が、がぜん増えてきたことは結構なことで、試合自体も緊迫感あふれる名勝負になってきました。こうした経験者に、してやられた“不良たち”が(かつてアウトサイダーであったように)、奮起してのしあがっていく物語も、将来の展開として見えているのでしょう(…という部分で“物語性”の内容も重要視されていくでしょうから、オーディションでイキってアホなことする遣り口は、もういい加減限界になってくるかもしれませんw)。

そして、来年以降、本人が参加する、このニュースが入ってきました。
これは、RIZINとの関係性や道筋も含めて、とても興味深いトピックです。今現在ニュースサイト等では、やはり平本蓮関係の話題がヒートアップしているようで、そういった定期的に登場するマスコミの扱い方も天才的です(ゆえに炎上も時々やっちゃいますがw)。
動画で本人が言っているように、強さを追求するうえの全盛期としての時間が少なくなっている旨は十分承知しているはずです。そのうえで、何をどうやって見せていくのか、どんな方向性を志向していくのか…選手個人としても、団体としても興味は尽きません。



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