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青くて痛くて脆い

大好きな小説が最高の映画になった。


小説の発売日、2018年3月2日。

もう2年以上も前のこと。

発売日に小説を手に取り夢中で読み終えた。

当時大学生だった私にはすごく染みた。

何度も読み返して周囲にも勧めた。

映画化したら面白いだろうなとなんとなく思っていた。


映画の公開日、2020年8月28日。

舞台挨拶中継の席を確保し大きな期待と少しの不安を抱えて映画館へ足を運んだ。


大好きな原作の実写化はいつもこうなのだ。

自分自身が実写化は違ったなと思ってしまうかもしれない不安。

それ以上に、この作品を知らない人が微妙だったなと思ってしまうかもしれない不安。

ただのファンとも言えど少しでも多くの人がこの作品をいいなと思ってくれたら純粋に嬉しい。

今回は不安を払拭するほど予告に惹かれていたので、期待が大きかった。


観賞後。ただただ最高の気持ちだった。

大学1年生と4年生を行き来するのだが、その切り替えの演出がツボだった。

監督曰く、それぞれの映像画角は縦長と横長らしい。

たしかに!とはならなかったがなんとなくわかった気がした。

吉沢さん演じる楓のどんどん世界が狭まっていく様。

杉咲さん演じる秋好のひたすらにまっすぐな様。

岡山さん松本さん森さん(舞台挨拶にいらっしゃったキャストさん)はじめ

キャスト全ての演技が素晴らしかった。

個人的に好きな台詞が、柄本さん演じる脇坂さんの言葉となっていた。

原作とは違うからこそ脇坂さんがまた別の魅力を持ち合わせていた。


パラパラ漫画で作り出される世界。幸福感。

世界を変えたい。いろんな問題がなくなればいい。

そんな想いが映像として届いた。

変えたい世界に大きいも小さいもない。

どれだけ小さいことでも身近な世界から変えていけばいい。


私も世界を変えたいと想い願う。そして行動していく。

きっといろんな解釈があっていろんな受け止め方がある。

「映画でしか感じられないものを受け取ってください。」

杉咲さんの言葉がすごくすっと染みた。

(上記少し記憶が曖昧ですのでニュアンスです。)


少なくとも私自身は映画「青くて痛くて脆い」でしか感じられないものをしっかりと受け止められたと思う。


エンドロールで流れたBLUE ENCOUNTのユメミグサ。

これがまた映画の余韻を素敵にしてくれた。

「さよなら青い春」


少し余談となるが、パンフレットの体裁が素晴らしかった。

本当に丁寧に作り込まれていて驚いた。

内容も充実していて読み応えがあった。

気は早いがBlu-rayBOXも今から楽しみだ。

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