【仮面ライダーリバイス考察】第37話:カゲロウの名前はヒロミを暗示していた?
本日第37話が放送された仮面ライダーリバイス。
最近はアクションも多めで嬉しいのだが、展開的にあまりスカッとするものは無く、さくらの「このパターン嫌い!」には思わず頷いてしまった。
最近は悪魔側の強化テンポにライダー側が追いつけていないように見えるが大丈夫なのだろうか。
また、ギフを倒す上でキーパーソンとなるかに思われた朱美があっけなく退場したシーンには驚かされたし、赤石の「一枚も二枚も上手」感を視聴者にわからせる良い演出だったと思う。
ともあれ、今週も明かされた情報をもとにリバイスのこれからについて考えていきたい。
悪魔とライダーのパワーバランス
赤石が本性を現して以降、ライダー側がまともに倒した悪魔はギフジュニア/ギフテリアンのような量産可能な悪魔ばかりであり、現状その戦力差は歴然だ。
では、ここまで差が開いてしまった理由は何なのか。
それは恐らく、天使不在によるバランスの崩壊だ。
仮面ライダーリバイスの世界には、欲望や心の弱さの象徴として【悪魔】が存在するがその対となる【天使】は全く描かれない。
主人公たちも物語が後半戦に突入した事で当然成長してしまっており、悪魔を欲望・心の弱さの象徴とするならばその力は弱まっていく一方だ。
しかし実際には、ライダー側も一応のパワーアップはしている。
実はここにリバイスのトリックがあり、もともとは欲望を体現する存在であったはずの悪魔が、いつの間にか宿主の欲望を叶える為に力を合わせる"パートナー"としての立ち位置にすり替わっている。
つまりこの作品に天使が出てこないのは「悪魔が天使の役割も担っているから」であり、彼らは宿主の在り方次第で悪魔にも天使にもなる存在であると解釈できる。
更に言えば、本作において今や悪魔は"欲望の象徴"ではなく単純に"力の象徴"としてしか機能していない。ここ最近で悪魔化した朱美についても「欲望に負けた」のではなく「赤石の力に屈服した」だけに過ぎない。
このような環境下で悪魔の対の存在を登場させるとなるともはや存在理由は「力の否定=戦わない」ぐらいしかないわけで、わざわざ新勢力を追加しなくても玉置や狩崎、ヒロミで代替可能という事だろう。
以上の理由から、今後もリバイスに天使は現れない。
しかし、ギフと闘うにはバイスがより天使に近い存在(一輝の最大の理解者)になる必要があると考察する。
ヒロミの役割とは?
このままフェードアウトしていくかに思われた門田ヒロミが、今週突然現れた。
「ただいま」という台詞から、どうやら失われた記憶も戻っているらしい。
ヒロミ再登場の最も大きな理由を考えた時、やはり真っ先に浮かぶのは大二の存在だ。
今週特に顕著だったが、大二は自らの正義を追い求めるあまり他人の言葉に耳を貸せなくなっている。
そしてその最も大きな理由はカゲロウを失った事にある。
大二は潔癖とも言えるほどに強い正義感の反動としてカゲロウという悪魔を生み出した。
大二はカゲロウを嫌い押さえ込もうとしていたが、今思えばカゲロウの存在によって大二の正義感は暴走せずにコントロールできていたとも言える。
カゲロウを失った今、大二の正義感にブレーキをかけられる者はいない。
しかし、かつて大二同様に正義だけを追い求め、フェニックスの腐敗を正そうとしたヒロミならばどうか。
彼だけが大二に寄り添い、そして今の大二を否定できるかもしれない。
カゲロウを漢字に直すと「陽炎」となり、この言葉には「光と影が微妙なたゆたいをみせる大気中の光学的現象。」という意味がある。
大二の心の中を表した素晴らしいネーミングだと思うが、実はカゲロウにはもう一つ別の漢字表記「遊糸(カゲロウ)」というものもある。
この「遊糸」とは、クモが銀色の糸をなびかせながら飛んでいく現象の事を指すらしい。
これは、かつてクモに変身して闘ったヒロミだけがカゲロウの代役を務める事ができる事を暗示しているのではないだろうか?
ともあれ、来週以降ヒロミが一体どのように立ち回るのか、今から楽しみでならない。
(仮面ライダーリバイス公式サイト リンク)
https://www.tv-asahi.co.jp/revice