【仮面ライダーリバイス考察】第30話:一輝の記憶が消えたのは、バイスとの間に契約違反があったから?
本日第30話が放送された仮面ライダーリバイス。
バイスの声優である木村昴が本人役で出演するという事で第29話同様ポップな回となるのかと思いきや、本筋はなかなかにヘビーな内容となった。
個人的には、ギフテリアン登場以降影の薄くなっていたデッドマンにようやく新たなデザインが登場した事が非常に嬉しかった。
ギフの覚醒に呼応してかフェーズ1でも充分今のリバイス達と渡り合えるレベルの戦闘力を備えており、今後もいい意味でライダー達を苦しめてくれそうだ。
今週も、新たに明かされた情報をもとに今後の展開について考察していきたいと思う。
一輝の記憶はなぜ消えているのか?
第30話において話の軸となったのは「一輝の記憶が欠落している」という件だ。
高校サッカー部時代にライバルであり親友でもあった池山浩二(ジーコ)。彼と決別する理由をつくったのはどうやら一輝らしいのだが、当の本人はその事を全く覚えていないと言う。
この「記憶を失う」という事象を「写真から消える」件と関連付ける考察は放送直後から多く見られるが、それに関しては少々説明がつかない部分が多いように思えてならない。
①消えた記憶がピンポイントすぎる点。
一輝は同窓会にて当時の仲間と楽しそうに会話していたし、ジーコとの思い出に関しても「肝心な部分」以外ははっきりと覚えている様子が窺える。
「記憶喪失」と「写真から消える件」を結びつけるのであれば、写真に写っている時期の記憶全てがごっそりと抜けていなければおかしい。
更に言うなら、写真とはそもそも"記録"としての役割を担うものであり、写真から消えるとは「自分の記憶が無くなる」事よりも「そこにいた記録が無くなる」「人の記憶から消える」事を表していると考える方が自然ではないだろうか。
②元太は記憶を失っても写真に写っている点。
一輝と同様に記憶を失っている元太が写真から消えていない以上、記憶と写真を結びつける理論は破綻する。
以上2点の矛盾から、一輝が写真から消えていく理由は今回の件と無関係であると予想する。
では、一輝の記憶が部分的に消えたのはなぜなのか。
ジーコとの一悶着の後、バイスが無言で一輝を見つめる意味深なカットが挟まれたが、これはストレートに「バイスは全てを知っている」という解釈で良いだろう。
そして「一輝が忘れていて、バイスが知っている」となれば思い当たるのはやはり「契約」だ。
しあわせ湯でのベイル暴走事件の際、バイスは一輝と「家族を護る代わりに記憶を消す。そしてバイスはその記憶について誰にも話さない。」という契約を結んだ。
この契約が今回も効力を発揮していると見るのが最も自然ではないだろうか。
これは単なる推測の域を出ないが、個人的な予想としては「かつて一輝はジーコとプロサッカー選手の席を取り合い、最終的に勝利してプロ挑戦の資格を得たものの、そのタイミングでバイスとの契約が発動。プロサッカー選手となり全国を飛び回るようになれば"家族を護る"という契約が守れなくなる為、強制的にバイスと人格が入れ替わりプロ入りを断る。そして当初の契約通り一連の記憶だけを一輝の中から消し、今まで黙っていた。」と見ている。
これならジーコの「約束を破った」という台詞とも辻褄が合うし、バイスがそれを話せない理由についても説明がつく。
なぜ赤石をギフの末裔と思ったのか。
今週、赤石についても新たな情報が明かされた。
1.元ノアの管理部門担当。
2.その当時から年をとっていない。
3.ギフの言語を理解している。(?)
4.赤い悪魔が接触してきた。
この"年をとらない"という点について狩崎真澄は「赤石もギフの末裔かもしれない」と考えていると語った。
これについては、既にギフの末裔である事が確定している一輝、大二、さくらがちゃんと年をとっているという点などから腑に落ちない部分もあるのだが、彼らはまだ若く「老い」というよりも「成長」の過程にあると考えられるので、一定のところ以降は五十嵐兄妹も年をとらなくなる可能性はある。
ただ、直接ギフの細胞を移植され、子供たちよりも"ギフ度"が高いはずの元太に関しては年相応の外見となっており、こちらに関しては今後なんらかの説明が必要となるだろう。
また、"見た目"や"老い"について語るのであれば、そもそも狩崎真澄の声は年齢の割に若々し過ぎる上、見た目もマスクで隠されており終始「お前が言うか」という疑念が拭えなかった。
デッドマンズも結局赤石の手中にあった事を考えると、赤石が狩崎真澄のフリをしてウィークエンドすらも操っているのでは?とつい勘繰ってしまいそうになる。
流石にベルト開発のノウハウについて説明がつかなくなる為飛びすぎた考察だとは思うが、シロ要素が強まっていた狩崎真澄がまた怪しく見えてきたのも事実だ。
今週は、シリアスな展開が多くなった一方でやや納得のいかない演出が目立った。
「赤石を追いたい」と具体的な提案をした大二の意志がざっくりとした「正しさ論」ではぐらかされてしまったのは単純に可哀想だったし、玉置の扱いの雑さには心底辟易した。玉置はデッドマンから人間に戻り、戦う力を失いながらもアギレラの為に身体を張れる、この物語においても大変重要な役どころにも関わらず、ここ最近ただのギャグ要員として「消費されていくだけ」の姿は見ていて辛いものがある。
力無き裏切り者はただただ殴られ、鼻血と涙を流しながら大衆の笑い者になっていればいいとでも言うのか。これはアギレラ復帰回だけで完結させず、単体の物語としてきちんと決着をつけるべき問題だと思う。
先週あれだけ大荷物で出て行ったさくらが一輝暴走時に普通に家にいたのも「なんだかなー」という感じだった。
ともあれ来週は、予告において既に不穏な空気が流れている。
一輝からバイスに説明を求める場面があったが、私の考察が当たっているとすれば、消された過去について話す事自体が契約違反に当たるはずで、一体どのような展開となってくるのか今から楽しみだ。
ひとまず今はサーベルタイガー・デッドマンフェーズ2の再登場を喜びつつ、来週の放送を待ちたいと思う。
(仮面ライダーリバイス公式サイト リンク)
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