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ペルー旅行記③クスコ~マチュピチュ泊

疲労困憊のナスカ観光から一夜。
今日はクスコを観光した後、マチュピチュに向かい宿泊する日です。

この日も早朝発でしたが、昨日早めにホテルで休んだおかげで少しは体力を回復できたはず…?相変わらず記憶がないんですが、本日の観光へ出発です。

①クスコへの移動と両替

ところでマチュピチュに行く前に観光するクスコですが、いきなり標高が3,400mになります。

ペルー標高

マチュピチュより高いやんけ!

まあ今日はクスコに泊まらないのでそれほど滞在時間は長くなく、マチュピチュより高い所に先に行って低酸素状態に慣れておくとマチュピチュが楽ですよ!みたいな話だった気がします。

それとは別に交通網的に先にクスコを通らないとマチュピチュには行けません。
道路と鉄道が発達していないので飛行機で行くのが一番早いですが、マチュピチュに一番近い空港はクスコ。

ちなみにリマ⇒クスコはバスだとなんと片道22時間。
すごい山道なんだろうな…。流石に移動にそんな時間をかけてはいられません。

今はリマからだけでなく、立派になったピスコ空港からもクスコへの定期便が出ているらしいので、ピスコからリマに戻らないショートカットはできるかな…?

ともあれそんな感じで、リマからクスコ行きの飛行機に乗りました。
そして時系列的にどこだったか忘れましたが、現地通貨への両替を行いました。

ペルーの現地通貨はヌエボ・ソルというマジで聞いたことない通貨です。
なに…?それ…!?
(※2015年12月に単なるソルに改められたらしいです。ギリギリヌエボ・ソル時代に旅行してしまっていたのか…)

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2ソル硬貨だけ手元に残ってた。
ナスカの地上絵の「ハチドリ」があしらわれています。

日本で両替できない通貨なので、日本から持ってきたのはUSドル
USドルがそのまま使える店がほとんどですが、ヌエボ・ソルの方が細かく払えるので多少持っておくとお得に過ごせます。

外国なのでトイレが有料だったり、泊まったホテルの枕元にチップを置く必要があるのですが、そんな時にUSドルだと割高になってしまうのです。

2000円程度(多くても5000くらい)をソルに替えるのが添乗員さんのオススメだったので、確かそのくらいを両替。余らせても仕方ない通貨なので、使い切れる程度で良いようです。少額じゃないお土産はドルで買えるしね。

ツアーなので添乗員さんが見ててくれるし偽札とかの心配をせず両替できましたが、この時替えたソル紙幣がものすごいシワシワだったことだけ覚えている。

②太陽の神殿(コリカンチャ)

クスコ到着後、これ以降を案内してくれる現地ガイドさんと合流。

ところでペルーは南米で初めて日本と交流を持った国で、明治時代に日本人が移住したため日系ペルー人がそれなりにいます。
ナスカの地上絵のガイドさんもクスコ以降のガイドさんもこの日系ペルー人の方で、名前に日本名が入っていたりしました。

日本人が移住した経緯と病に苦しんで大変だった歴史の話と、クスコは標高が高くて空気が薄いから決して走ったりしないように…深呼吸せよ…という注意を聞いているうちに太陽の神殿に到着。

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インカ帝国時代に建てられた太陽信仰の宮殿です。世界遺産!

インカ時代には黄金で装飾されていたけどスペインの侵略で黄金が略奪されて石だけになり、もともとあった神殿の建築の上にスペインのコロニアル建築(サント・ドミンゴ教会)が建ってしまっているという建物です。

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この下のガッシリしたスキマのない石壁がインカの石壁。セメントとか使わずにピッタリくっつくように石を削って積んで、しかも上に向かって細くなる台形の形によって凄まじい耐震性能があります。
クスコ大地震があった時、インカ部分は全く壊れなかったんだとか。

上の方の茶色い壁はスペインのコロニアル建築で、石のスキマをセメントで繋いである。すごい。本当にインカの上にスペインが建ってる。

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中庭みたいな場所。
石のスキマのなさがインカなんだけど、アーチとかのデザインが欧風で面白い。

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神殿部分。机みたいなのは生贄を置く台。
壁のくぼみは何か黄金的なものが飾られていたらしいのですが、略奪されたので何もありません。

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何でガラスで覆われているのか忘れてしまった場所(…)
後からスペインな扉をつけたら地震で壊れてしまった所だっけ…?

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教会部分の壁。石のスキマをセメントで埋めているのがわかりやすいところ。

そうそう、スペインに侵略された歴史があるので、ペルーの公用語はスペイン語です。
イタリアの時己の物の知らなさに驚愕したので、少し予習した気がするんですが、実際に行くと侵略の歴史の跡がまざまざとしていてビビりますね。
日本は少なくとも公用語が変わるような侵略は受けてないもんな…。

③クスコ市街

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太陽の神殿を出て、そのままクスコ市街を歩き始めたのですが、なんだろう急に空がドンヨリしているな…

とか思っているうちに突然のスコールが!!!!

えっ乾季の終わりとは言え降るかもとは思ってたけどマジで降る!?!?
しかもあまりにも急変すぎるでしょ!!!

などと文句を言う暇もありません。

集団で歩くので傘は危険だから雨具はカッパとか着るやつがいいよ、とツアーの注意書きにありましたが、それ以前にまさか今日降るとは思ってなかったのでそれなりの人数が本日雨具未所持。

私はウインドブレーカーの上を着ていたのですぐにフードを出しましたが、下半身は普通のズボンだったので一瞬で足がグショグショに。

現れるカッパ屋…というよりは大きいビニール袋屋!
ビニール袋の必要数を集計する添乗員さん!
続けられる観光!!!

時間押しちゃうからね、仕方ないですね。

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アトゥン・ルミヨック通りの「12角の石」
(真ん中の12角あるカクカクした石のこと)

見ての通りめちゃくちゃ雨が降ってるけど、この有名な石と共に記念撮影などした。うん、インカの石造技術はすごい。雨もすごい。

あまりにもすごい雨なので、先に近所にある昼食のレストランに急ぐことになりました。

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すてきなレストランだが全員靴がずぶ濡れだ!
入店前に靴をひっくり返して水を捨てるぐらいの有様だった。やばい。
ストーブに席が近い人は靴を並べて乾かしたりしていた。

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冷え切った日本人に出されたなんらかのスープ。
配膳前、ツアー客のお姉さんが「冷製スープだけはご勘弁を…!」と祈っており、全員が激しい同意をしていましたが冷製じゃなくて本当に良かった。

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あっペルー飯おいしいな…素晴らしいね…
カレーみたいな味のピラフだったような気がする。

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フォルクローレの演奏つき。すてき。
民族音楽っぽいのが好きなのでフォルクローレもれなく好き。
CDを日本円にして1000円で売ってくれます。

昼食を食べている間にすっかりスコールが通り過ぎました。
ツアー客で順番にストーブで靴を乾かしたりしましたが、結局乾ききらずジャバみの残る靴と靴下で外へ。

しかしウインドブレーカーを着ていた上半身は全く濡れてないな…
ウインドブレーカーってすごい…もう常に上下着てようね……

④オリャンタイタンボ駅へ

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すっかり雨が上がった様子。
少し残っていたクスコ市街観光の続きです。
街並みもスペインの影響を受けているので、なんとなく洋風です。

インカとスペインの石壁の造りの違いについて非常に詳しく教えてくださったので、街中を歩いていてもこれはインカ…こっちはスペイン…ってなる。

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アルマス広場のラ・コンパニーア・デ・ヘスス教会(外観だけ観光)。
それにしても高地だからか空が近い感じがしますね。

バスはクスコ市街を離れながら丘へ。

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同じく入場してないからってロクな写真がないサクサイワマン遺跡。
考古学公園?要塞跡?遺跡じゃなかった頃に何の施設だったのかわからないらしいです。

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サクサイワマンのクスコの街を一望できるスポット。赤茶の屋根で統一されてて素晴らしい眺め。

そう言えばリマとかクスコは豊かだからなのか、民家エリアを見てないからかわかりませんが、作りかけの家はあんまり見なかったな…

さて、この後はマチュピチュへ向かう鉄道に乗るためにオリャンタイタンボ駅に向かいます。
めちゃくちゃインパクトのある名前だな、オリャンタイタンボ…

3,400mのクスコですが高山病的な症状は幸いにも出ず、空気の薄さも明らかに感じられるほどではありませんでした。ぜひこの先もこうであれ…

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街から少し離れた所にアルパカ牧場が!
やったー!今旅初アルパカ!!

そう、ペルーの名産・アルパカ製品を生み出す生き物です。
羊毛の8倍の保温性があり頑丈で触り心地が良く、中でも赤ちゃんアルパカの毛は群を抜いた柔らかさを持つ貴重品。添乗員さんもペルー担当の時は買っていくんだとか。

オリャンタイタンボ駅へは何だかんだ3時間くらいかかるのですが、その途中でバスはトイレ休憩としてインディアンマーケットに立ち寄りました。

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アルパカの毛織物も買えるお土産屋立ち寄りです!
何かこう…それと見せかけたウール製品も売ってるけど!!

値札がついてないので交渉必須で、ヌエボ・ソルよりドルが喜ばれます。高いからね。
公用語はスペイン語だけど「ハウマッチ」「ディスカウント」とか簡単な英語は通じるので、電卓を叩き合いながらかわいいデザインのポンチョを買いました。

店のおばちゃんアルパカって言ってたけどこの手触りは明らかにウール!!
いいんだ…充分暖かいし安いし…(スコールによる冷えでダメージを負っている日本人)

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余った休憩時間で村の中をうろうろしていた。
道にある溝は何だろうこれ…排水的な用途?水路?

⑤展望列車~マチュピチュ到着

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バスの中で寝て起きたらすっかり夜。
ようやくオリャンタイタンボ駅に到着です。
ここから列車に乗ってマチュピチュ村まで移動します。

マチュピチュ用に詰めたリュックの荷物だけが列車で運ばれ、スーツケースは一旦バスに置き去り。

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列車の中はこんな感じ。
見えにくいですが4人掛けボックス席で、机もついてます。

だいぶ疲れてたけど夜の列車で山奥を走るのはワクワクしてしまう。暗くて外に灯りがないので、景色は全く見えないですが。

この展望列車は1時間半くらい乗るのですが、途中で軽食が出ます。

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謎のクッキーみたいなやつとコカ茶
(※コカ茶以外も選べるよ!)

日本においては違法な葉っぱが原材料なので、ペルーにいる間しか飲めません。
何故ここでコカ茶かと言うと、コカ茶には高山病の症状を緩和する作用があるそうです。

高山病の症状出てないのに飲んだけどね!!!
いいんだよ、ここでしか飲めないし予防になるかもしれないじゃん!?
少量なら疲労感の軽減とか、悪くない効能もあるそうです。

疲労感が軽減されているだけで疲労そのものは軽減されてないってことになるけど()ただのお茶一杯ですからね。大丈夫大丈夫。

やがて夜のマチュピチュ村に到着。
少し歩いてホテルに到着し、21時~22時くらいのちょっと遅い時間でしたが夕食が出てきます。

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なんか食事会場がガラス張り天井で、夜なのでライティングに迫力が出てしまった。しかしマチュピチュも食事がおいしい。素晴らしい。スープが優しい味で好き。

いや~長い一日だったな…。
寝て起きたらいよいよ明日は本命のマチュピチュ観光なので、疲れに任せて早く寝たい所ですが、スコールのせいで全員Ms.湿った靴なので寝る前に一生懸命ドライヤーで靴を乾かす一幕がありました。

あっっでもマチュピチュのホテルのドライヤー、洗面台の壁に備え付けのやつだし風力が激弱だ……(遠い目)

うーんドライヤー有って書いてあっても自前のドライヤーを持ってくるべきですね…。マチュピチュ観光は湿った靴で挑むしかなさそうです…。

マチュピチュ編に続く!

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