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ペルー旅行記⑦リマ~帰国

体調不良で素早く寝込んだ翌日の早朝、隣の部屋の友人達が「景色がスッゲーぞ!」と尋ねてきたので起床。

景色がスッゲーのか…どれ…とカーテンを上げるも、どうやら友人達の部屋からでないと見えにくいようなので隣に上がり込みました。

この時点でもうわかっていたけど、頭痛も眩暈も寒気もない!
よかった…本当にただの風邪だったみたいだし、今日も観光できそうだ…

そしてスッゲー景色ですが

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す…スッゲー!!!

なんてエモい朝焼けだ…チチカカ湖は本当にきれいな湖だなあ…

朝焼けの写真を撮って部屋でダラダラするうちに朝食の時間になりましたが、友人達が「お腹の調子が悪いので朝食はパスしようと思う」と言い出しました。
私も体調不良で寝込みましたが、友人達も現地食が食べられない体調だったようです。

昨晩の不調が癒えたとは言え私も無理できない状態ではあるので、朝食は3人とも日本から持ってきた何らかのインスタント食品を啜りました。

たまごスープ飲んだけどうっっっめえな…空腹は最高のスパイスとか言うけど、普段の食事に飢えた状態からの普段の食事も最高の調味料なのでは…
これから海外行く度に不調じゃなくても日本のインスタント食品食べてしまいそう…

さて、今日は飛行機でリマに戻り、ペルーの首都であるリマを観光する日です。
ノーチェックだったけど何気に世界遺産もあるし、首都とあって今まで巡った都市の中でもダントツの都会なので、スーパーとかばら撒き土産を買うのに適したお店にも寄れます。

①フリアカから飛行機でリマへ

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プーノから一番近い空港は昨日通過したフリアカにあるので、まずは1時間ほどかけてフリアカまで行きます。

上はバスの中から撮った向かう途中の景色です。
朝なんですけど夕焼けのような写真が撮れてしまった。

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この小さめの飛行機に乗ってリマまで1時間40分。

比較的短いフライトだけど離陸してすぐに消灯されて暗くなり、早朝なのも相まって眠くなったので寝ようとした所でなぜかスナック菓子が配布されました。

こんな…あからさまに寝かせようとしているのにどうしてスナック菓子…寝ながら食べたいという需要がある…?……(寝落ち)

そしてリマに到着。
リマは海沿いで標高が低いので、高山病の症状が出ていた方も一安心です。
空港からちょっとバスを走らせて、まずはリマで最も美しい公園とされるアモール公園に向かいました。

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曇天であんまり映えてないけど、モザイクタイルのベンチが綺麗だし、海沿いにあるので夕方頃はめちゃくちゃロマンチックらしい。

主に恋人達の待ち合わせスポットとして使われるそうなのですが

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こんな像が置いてあってあからさますぎる。
日本人的にはビックリするけど、ここではキスコンテストが行われており世界一長いキスに挑戦するカップルで賑わうらしいので何か人種が違う感があります。いや実際人種は違うんだけど、性格的に完全に違うよね。

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モザイクタイルには何か文字が書いてあるんですが、ペルーの詩人たちが詠んだ愛の詩らしいです。直截~。
日本にここまであからさま感のある公園ってあるんだろうか。
恋の短歌があちこちに書かれて…読める言語だと面白くなっちゃいそうだな…

②昼食

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昼食はそのまま海岸沿いのレストランへ。
メチャクチャ曇ってるけどかわいい建物だな~!ディズニーシーみたい。

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当然のようにオーシャンビューです。
さすがアモール公園の近くだけあって(?)ロマンチックだな…
曇ってて気温も高くないけど結構な数のサーファーがいる。寒そう。

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セビーチェおいしい~!フルーツもうれしい!
今回は終盤に至るまで消化器官が比較的まともで良かった…食べられるぞ…
いやかわりに友人達の消化器官がやられているんですけど…(…)

我々と比較的近そうな年代の女性2人グループ(※ただし旅行者レベルは段違い)と隣席だったので、お姉さん達の旅行歴やオススメの国の話を聞いて楽しく過ごしました。

歓談の中、突如全員に配布されたのがこちら。

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新・世界七不思議の一つ、マチュピチュを制覇した証明書。

こんなものがあるのか…!!
ちゃんと名前書いてあるし発行に時間かかってこのタイミングなのかな…
これで胸を張ってマチュピチュを制覇した人として生きていけます。
(記憶ないけど)

これの現物を今どこに持ってるんだろうと思って探したら、当時の自分が旅行のチケット類をスクラップしたノートを作っていたことが判明し(完全に忘れてた)そこに大事そうに収められていました。

結構嬉しかったのかね…よかったね当時の私…(記憶…ないけど…)

③ラルコ博物館

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もうこの曇天を晴天と差し替えて不自然な合成写真にしてやりたい。
それ以前に写真の構図が良くないんですけど、こちらはリマ観光では定番のラルコ博物館です。

イタリア移民の資産家、ラファエル・ラルコ・ホイレ氏の収集したコレクションが収蔵されています。えっ個人のコレクションで4万点以上あるの…?

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建物はスペイン人貴族の邸宅だったらしく、調度品がいちいちセンスに溢れていて良い。座りたい。座ってはいけなさそう。

さて、氏の蒐集物は土器が多いです。

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かわいい😊

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こういった、注ぎ口が二股に分かれた後1つに合流する形の土器が多いのですが、鐙型注口土器というそうです。
インカ帝国ができる前に栄えたチャビン文化、モチェ文化の土器の特徴らしい。注ぎ口が鐙の形に似ているからそういう名前。

なんで二股に分かれた後合流しようと思ったのかわからないけど、どこかに引っ掛けたり持ち運びが楽そうな形状だな…

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…などと、鐙型注口土器の利便性について考えてみたのにどう考えても非効率な形の鐙型注口土器もあって笑わせてくれる。
これオブジェじゃなくてちゃんと壺なのか…おじさん今どんな気持ち…?

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こういう二つの壺をくっつけたタイプは双口壺と言うらしいのですが、なんで片方にネコチャン乗せちゃったの!?!?
左の家の人は何かにとり憑かれてるの!?ネコチャンがイイ奴なのか悪い奴なのか気になって夜も眠れない。

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ねぇどんな気持ち…?NDK?
なんというか…利便性ではなく表現の手段として壺がある感じだったんだろうな…
もしこの土器を持っていたとしたら何で満たしてあげたらいいだろう……

オモシロ土器達のアテレコをして楽しんでいると、何やら仰々しいエリアに突入します。

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この博物館の目玉、人身供犠的な絵柄の鐙型注口土器。
写真はちょっとモヤってますが、絵が緻密ですごい。

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壺の絵を平面に伸ばしたやつ。人と動物のデフォルメ具合が好き。
ゲームの中に出てくる古代文明の絵としてやっていけそうな絵柄。
いやゲームクリエイター側がこういうのを参考にしているはずなので、こっちが本家なんですけど。

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キープ。
文字のないアンデス文明ですが、この糸に玉結びを作ることで農作物とか人口とか色々記録していたらしい。

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この縦にスライスしたキノコみたいなやつは儀式用ナイフのトゥミというものです。うん。どう見ても縦にスライスしたキノコだけど、このナイフが縦スラキノコなだけでもっと装飾があって豪華なのもあるので…(?)

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ビクス文化の黄金飾り。口のあたりの装飾はどうやってつけるのか気になる。おしゃぶりみたいな感じか?それかとんでもない大きさの鼻ピアスかしら…(※資料が見つからないし記憶もないので適当なことを言い始める人)

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広い所に展示しきれない土器達の眠る倉庫。
ここにある土器もメチャクチャ面白くてニッコリしちゃう感じでしたが、あまりにも多くて紹介しきれない。

この博物館、男女の営みを描いたエロティックな土器で有名なんですが、何かちょっと見た覚えはあるけど写真がない。撮影禁止だったんだろうか…?
真っ最中の状態の土器にちゃんと鐙型注口がついていて面白いので、気になる方は検索してみてください。

④サンフランシスコ教会

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謎に左寄りの写真しかない上にクレーン車がいますが、こちらがサンフランシスコ教会。クリーム色でなんか美味しそうな建物です。バニラビーンズが入ってそう。

リマはインカ帝国を征服したフランシスコ・ピサロによって築かれた都市なので、全体的にヨーロピアンな見た目をしています。

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めちゃくちゃ鳩がいる。地元民らしき人が鳩に餌をやりまくっている。
鳩は日本の裏側に来ても同じような鳩だから不思議だな。

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教会内部。
す、すごい…!素敵な交差ヴォールトだ…(※イタリア編で覚えた言葉。アーチを押し出した感じの天井のこと)

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えっイタリアでも色々教会を見たけどかなり好きな装飾だな…

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隙間という隙間に装飾やら人の立像が詰め込まれたヨーロッパ建築も華美で素敵だったけど、こっちは比較的色数が制限されている感じがするので情報量が丁度よくて落ち着くのかもしれない。

サンフランシスコ教会の目玉はカタコンベ(地下墓地)ですが、こちらは撮影禁止なので写真がないというか、もはや見たかどうかの記憶がありません(…)

ここまで記憶がないということはカタコンベは含まれていなかったのだろうか…真相を求めて我々はただ日本で首を傾げ続けた…

デサンパラドス駅

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サンフランシスコ教会を出て、そのまま市街地を歩き始めました。
木造のテラスが良い感じ。かなりクスコと似てるけどアンデス成分がほぼ無です。

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そして辿り着いたのはデサンパラドス駅
かわいい駅舎だな~!
シーズンの時だけ多少列車が運行しますが、普段は駅舎としては使われていなくて、内部は図書室、視聴覚室、休憩室とかが集まった公民館っぽい施設になっています。

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内部。ステンドグラスすげー!
語彙力が元々ないのに徐々に更なる無に近づいてないか?

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記事ヘッダーのこの画像もデサンパラドス駅舎の中から外を撮影したもの。うーん良い…。

あとこの駅舎には無料のトイレもあります。助かる。

全然関係ないけど駅舎近くでツアー客のおばさまが地元の子供たちに絡まれていて、

子供たち「Chino!Chino!(中国人!中国人!)」
おばさま「No, Japonés.(いえ、日本人です)」

と非常にナチュラルにスペイン語でやりとりをしており、旅行者レベルの差をまざまざと思い知りました。か、かっこいい…

⑥アルマス広場

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さて、次は建物の造形にも人口密度にも好感が持てる旧市街を歩いていきまして、

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リマのアルマス広場に建つカテドラルに到着です。
外観だけ観光。南米最古の大聖堂らしいけど、なんか微妙に近代的な感じがするライトアップをしているな…しかもこう、近代だけど最新鋭じゃない歓楽街の色じゃん…赤と紫って…いやこっちの文化的には最高のライトアップなのかな…

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カテドラルの尖塔にめっちゃ鳩がいるな~と思ったらこれはコンドルらしい。ここ何か好みの死肉が捕れるのか…?

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ところでアルマス広場はクスコにもマチュピチュ村にもありましたが、メインスクエアみたいな意味です。スペイン語的には「武器広場」という意味で、実際に武器の調達とか避難所として使われていたものが意味と時代が変容してメインスクエアになってしまったそうです。

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柵の隙間からの写真が一番マシという有様なんですが、こちらは大統領官邸
衛兵さんがカッコイイ。観光客にじろじろ見られているけど、ここで立ち続けてくれることに優しみを感じる。(警戒を怠らないだけ?)

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こんな厳重な柵に囲まれているわけですよ…まあ大統領が住んでるんだもんな…
この時は我々のグループ以外あんまり人がいませんでしたが、正午に衛兵さんが交代する交代式が行われる時は結構な人だかりになるようです。

⑥スーパー、夕食

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普通のゴミゴミしてそうな都会のビルに燦然と輝くインカコーラの広告が!
やっぱ海外も都会はこうなるんだなあという気持ちで写真を撮りました。
インカコーラはペルーにおいてはコカ・コーラよりも売れている大人気ドリンクだそうです。(現地で飲んだ記憶ないけど…)

陽もすっかり落ちてきた頃、スーパーに案内してもらいました。

しかし職場向けにチョコレート買ったくらいしか記憶がない。
写真もない。

ペルーの何かうまいチョコ

検索してみたけど見つからないこれは一体なんのチョコだったんだろう…。

スーパーだけあって食べ物もマラスの塩田の塩も、キヌアを始めとするスーパーフードも、ちょっとした雑貨も一通り買えます。これまでの旅路でこまめにおみやげを買っていたのであんまり用事がなくて、海外のスーパーの棚を眺めて面白がっていた気がする。

お土産を買った後はレストランへ移動して、夕食の時間です。

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ペルー現地最後の晩餐がこちら。
相変わらず美味しいんだけど、なんか比較的アメリカンな内容だったからか完食できなかったような記憶があります。申し訳ない。

いやしかしペルーの食事は本当においしかった。
旅行記を書いていたらまた食べたくなったので、日本のペルー料理屋にでも行こう。

⑦帰国の途へ

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お気づきだろうか…夕飯の後ホテルへ移動しないのである…
空港へ直行して帰国の途……そう、めくるめく機中泊の世界…

復路(20時間)が幕を開けるのです…

ツアー行程を読んで承知の上でしたが、日本に帰るまで風呂に入れないし仰向けにも寝られないわけです。
いやお風呂に入れないのが地味につらい。プーノのホテルで体調崩して寝たのが遠い昔のことのように思える。せめて顔を拭くくらいしかできない。

一体どうやって20時間過ごしたのか何も覚えてないのが今や救いです。

とてもつらかっただろうけど、つらさを覚えていないのでまた人は長時間飛行機に乗ってしまうというワケですよ。忘れるって素敵な機能ですね。

こんなことでいいのかわかりませんが、日本に無事に帰ってきた喜びは凄まじく、高速バスを待つ間に食べたうどんはメチャクチャ美味しかったです。
普段の自分の生活があってこそ旅は楽しいなあ。

という感じでペルー旅行記はおしまいです!
ここまで読んでくださってありがとうございました。

これ以後の旅行の記録も気侭につけたいと思いますので、よろしくお願いいたします。


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