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プロダクト愛、その先にあるペインと熱狂

クライスPMチームのポエマーこと、田中です。2022年も年の瀬になりましたが、皆さん忙しさに置いてかれてませんか?

私はと言えばPMチームにjoinして早半年。非常に有難いことにPMの方々とお話しする機会がとても増えて、プロダクトマネージャーという役割に対する熱量を感じたり、上手くいかない歯がゆさ、キャリアパスに対するモヤモヤを垣間見たりすることも増えてきました。

最近のトレンドなのだと思いますが、未経験からPMを目指したい、という方がグッと増えている気がしています。
一方で、どうしてPMになりたいのか?「why」の解像度が粗く準備不足のままPM求人にチャレンジして撃沈している人も多い。
もちろん未経験PMだけでなく、すべてのPMにとって「どうしてPMでありたいのか?」は極めて大事ですが、その根っこに自分ごとのペインや熱狂が必要です。

■深いプロダクト愛を覗き見ることで自分ごとが拡がる

弊社クライス&カンパニーは、候補者側、企業側ともに一人のコンサルタントが担当していることもあって、PMを採用したい企業側のCEOやCPOの方々とお話しすることも多いのですが、強烈に感じるのは、プロダクトに対する愛であり、その先にある世界のペインや熱狂です。
乱暴な分け方をすると、既に世にあるペインを絶対解決したいのか、未だ世にない熱狂を絶対創りたいのか、どちらかのタイプの愛に大別されるのではないかと。
ことPM未経験の方々にとっては、プロダクトに向き合う経験が未だ無い(もしくは未だ薄い)からこそ、知るよしの無い風景かも知れませんが、自分の心にも深い愛をもてるかどうか?って、PMにとって決定的に大事なことだと思います。

この辺りの壁打ちをご希望の方はこちらからどうぞ~▼

よく「当事者として使ってるし共感できるから」を理由に興味を持つPMの方々は多いものの、さまざまな領域と接点ある第三者の私からすると、それだけで方向性を決めてしまうのは勿体ないなと思うことも多いです。
普段触れることの無いプロダクトであれ、その愛の深さを覗き見ることで、PMの方々の「自分ごとフィールド」がさらに拡がるキッカケになるのではないかと思うのです。
そんなアンテナが立っていたところに、MoT黒澤さんのお話を伺う機会があり、グッとくる愛を見つけたのでちょこっとシェアさせてください。

本編はまさに本日(22年12月22日)公開です▼


■GOに込められた愛

タクシーアプリ「GO」って使ったことありますか?1,000万ダウンロードされていて、使ったことある方も多いんじゃないかと思います。
タクシーを呼びたい人と、タクシー乗務員とのマッチングサービスで、待ち合わせ場所にピコん!とピンを立てるのですが、そのピンへの愛の深さたるや。
toC向けプロダクトの醍醐味や難しさを色々な角度からインタビューしたのですが、toBとの比較において、より人肌感を意識して丁寧にUX設計していて、まさに神は細部に宿るマインドが求められるエピソードが満載でした。

例えば、タクシーを呼びたいユーザーが「ここにタクシーに来て欲しい」場所にピンを立てるアクション。
デフォルトだと立ち上げた場所にGPSで自動にピンが立つため、ビルのど真ん中にピンが立ったりするのですが、これだとタクシーはどこに向かえばよいか分からない。
なかなか出会えないとなるとユーザー体験も悪いし、タクシー乗務員としても何とか向かおうと試行錯誤して、これってとっても勿体ないこと、と黒澤さんは仰ります。
なので、ピョンと飛び跳ねて刺さるインタラクションを実装して、意識的にユーザーが正確な待ち合わせ場所を選ぶ動作を促しているらしいのです…!
「ことインタラクションは要らないものをつけがちだが、こうやった方がカッコいいよね!とかクールだよね、というのは何の価値もない」と喝破されていました。

では、どうして愛を込めることができるのか?
黒澤さんは「GO」をタクシーを呼ぶアプリではなく、タクシーに乗りたい人と、タクシーに乗せたい乗務員とのマッチングアプリであると言われていました。
間違いなく数分後には顔を合わせて、同じ車内で一定の時間を過ごす。そういう人肌感もすごく細かく意識してUX設計してると。
そうすると、例えば「GO」でタクシーを呼んだ後に、たまたま流しのタクシーが目の前を通っても、「でもあの人とやり取りしたしな」とユーザーが待ってくれるような、そんな人と人とのかかわりを紡ぐことができるアプリになると。
とてもエモーショナルなお話が伺えたインタビューでした。

黒澤さんには以前こんなインタビューにも出ていただきました▼


■ペインや熱狂を自分ごとにできるかどうか

少し前に、PMではない職種ですが、MoTに転職を決められたAさんのお話を思い出しました。
Aさんは若くしてSaaSベンチャーの事業責任者をされているとても優秀な方で、多数のオファーが出て中でも、最終的にMoTに入社を決めた方だったのですが、決め手はMoTの解決するペインが自分事になったからだそうです。

新卒からスタートアップの立ち上げに没頭して走り抜けた10年弱。立ち止まって自分のために時間を使う中で、かねてからの趣味のバイクで地方にいるおじいちゃん、おばあちゃんに久しぶりに会いに行ったそうです。
これまでは車をバリバリ運転して元気だった二人が、移動するのも億劫になるような状態になっていたのを見て、人が移動するということはこれからの日本にとってとても大事なテーマになると確信を持ったそうです。

黒澤さんの「人肌感をものすごく意識しているUX設計」と、Aさんの「自分のおじいちゃん、おばあちゃんが直面した問題であり、これからの日本にとっての大事なテーマを絶対に解決したい」という想いは、どこかつながった愛であるように感じたのでした。

今回はポエムな余韻で終えたいと思いますw
最後までお読みいただき、ありがとうございました!!

自分ごとを拡げる壁打ちにもお付き合いします!
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クライス&カンパニー/田中

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