[diary]20200415

■「支配したさ」と「好意」/「軽率に褒める」という流行文句

 午前中、「支配したいきもち」についての西崎憲さんのツイートを読んでいろいろおもうところがあった。あったのに、考えってぜんぜんまとまらなくて、あっちこっちに飛び散ってしまって、同時進行でうわーっと拡がった感覚だけをのこしてあっという間に見えなくなってしまう。行方不明になった思考の気配とか残響とかだけを前に、私はいつも、手元につかまえてる言葉をにぎりしめて、「こ、これじゃなかったはずなんだが……」とひるんでいる。
 今日もそうでした。

 なぜかいま手元に残っているのは、「軽率に褒めたいし、褒められたい」(二次創作やってると頻繁に見かけた定型句)みたいなのがどうしてもダメだったなあという記憶だ。わりかし直近のトラウマめいたものだな、これ。
 いや、なにも二次創作にかぎった話ではない。
 褒めたんだから、何かしら見返り――感謝であったり、好意であったり、その結果として親しくなることであったり――があって当然でしょ、という無/意識に裏打ちされた一線の踏み越え、みたいなのは、どこの世界にもある。私にだって、褒めたつもりが相手を傷つけたと判明したとき、ほんのいっときよぎる裏切られたような感情に覚えがある。思い出すと相手に申し訳なくて自分が厚顔すぎて、恥ずかしくて消えたくなる。うわああ。
 その手の支配欲は誰の血にも流れている。らしい。でも、そうだよねーと言ってしまうと、自分の罪を薄めようとしてるみたいで卑怯な気もしてしまう。私はそうじゃない、そう在りたくない! と駄々を捏ねるように、せめてそこに鈍感にならないようにしてるもん、と、誰に対するでもない言い訳をしてしまう。

 とまれ、「褒めたい」と「褒められたい」は、同列で掲げる言葉ではないように思うし、バーターのように語るのはやめたほうが結果的に自分に優しい気がする。いっけん優しそうに見えて毒まみれの定型句がはやるのは世の常なんだろうか。あれは毒だよ、と思うのです。

 ……ぜったい考えてたのってコレジャナイはずなんだけどなあ。

■生きているキャラクター:ゲーム編(アンチャーテッド、Titanfall 2)

 ぜんぜんちがう話をします。

 ゲームの話です。
 PS4にて『アンチャーテッド・コレクション』『風ノ旅ビト』無料配信。めでたい。ていうか『風ノ旅ビト』積んでるんですよ私。やらなきゃ。

 サリーがすきで、だいすきで、サリーとネイトの掛け合いが本当に好きで、好きすぎて記憶の中でサリーが「遠くに住んでてなかなか会えない遠縁のおじちゃん」くらいに改竄されつつある。アンチャ映画化のニュースを読み、サリー役についての記述に「サリーの役もなにも、サリーいるじゃん」となんの疑問もなく違和感を覚えていた自分に気づいてゾッとしたこともあった。
 これ別に私がおかしいとかじゃなくて、それくらい、私の中にサリーは生きているし、魅力的なキャラクターなんですよという訴えです。
 つまり、アンチャコレクション遊んでみてくれ。PS Plus入っていなくても大丈夫らしいので、とりあえずDLするだけしとくのがイインジャナイカナー。よろしく。

 ところで、ついでに思い出したんだけど、私の中に「ふつうに」生きているキャラクターにはもうひとり代表格がいて、『Titanfall 2 』に出てくる主人公の片腕となるロボ、BTがそうだ。
 TF2は私には色々ハードル高すぎてマルチ(オンラインで複数人と遊ぶ対戦モード)はまったくやっていないんだけど、キャンペーン(独りで遊ぶストーリーモード)だけで充分モトがとれたと確信している。めっっちゃ面白かった。ステージも面白いし、なによりBTと心を通わせてしまう演出がめちゃくちゃ熱い。
 おかげさまでBTは私の世界に存在するようになった。彼はかならず帰ってくるって信じているしそれはなんでかって言ったらBTが「信じて」って言ったからでBTは絶対パイロット≪私≫に嘘つかないの知ってるからだから現代の日本に住む私はずっと彼の合図を待っている彼のチカチカを心のお守りにしている。ここまで一息。
 この感情、『Titanfall 2』をプレイすればきっとあなたにもわかります。あいつは銀河彼氏です。こっちもよろしく。信じて!

■そんなかんじで

 こんなnote書いてるくらいには仕事したくない。
 色々、色々と嫌になるし、そう簡単には言うまいと思ってたけどけっこう絶望している。でも私はこの世界そのものは好きだし、今の混乱もじつはけっこう愛しているし楽しんでいるのではないかと疑ってもいる。かなり落ち込んでるのに楽しくもあるなんて、人間めちゃくちゃ面倒くさくて邪悪でかわいい。あ、人間て一般化はダメだね。私。私めちゃくちゃ面倒で邪悪でかわいいです。かわいいんです。異論は心の内にとどめておいてくれるとありがたい。

 はい、仕事しましょうね!