アップデート情報 2022/05/22
noteの更新が長らく滞っており、すみません。
ただ、その間も親サイトの”Palliative care online portal”はコツコツとアップデートを続けておりました。
今回は、最近アップした新しいスライドについて簡単にご紹介させていただきます。
この2か月ほどで、一気に仕上げたのは「その他の症状」のスライド群です。
(スライドの閲覧はコチラから↓)
Palliative Care Online Portal - その他の症状 (google.com)
痛みや呼吸器症状・消化器症状などと分類するのは難しいけれど、しばしば問題になる悩ましい症状を独断と偏見でピックアップして、解説しています。
6-1. 吃逆・喉の不快感
いきなりニッチな話題ですが、ある程度の臨床経験をお持ちの医療者の方なら、きっと一度や二度は”吃逆(しゃっくり)”や”喉のつかえ感”に悩まされている患者さんに出会ったことがあるのではないでしょうか。
原因がはっきりせず対応に難渋することも多いのですが、どのような対応・考え方があるのかを簡単にまとめています。
6-2. 発熱(体温上昇)
私が勤務している緩和ケア病棟では、患者さんはしょっちゅう発熱しています。20人も患者さんがいると、大げさじゃなく、常に大抵誰かが発熱しています。
それくらい発熱はcommonな症状ですが、研修医向けの本によく書いてある本格的なFever Workupを毎回行っていては、正直身が持ちません。それに、病状が悪くなって寝たきりの患者さんに必ず血培2セットを取らなければいけないか?など、悩みはつきません。
そのあたりの考え方を整理するヒントになれば、と思って作ったスライドです。
6-3. 骨関連事象(SRE)
がんの骨転移や原発性骨腫瘍の患者に生じる、病的骨折、脊髄圧迫、高カルシウム血症などのイベントの総称を「骨関連事象(Skeretal Related Events; 略してSRE)」と呼びます。
SREは腫瘍学的緊急症(オンコロジック・エマージェンシー)の一つとして挙げられることも多く、特に脊椎転移などによる脊髄圧迫で麻痺が生じた場合は、対応が遅れると患者さんのADLを著しく損なってしまうので、がんに関わる医療者なら必ず対応を知っておかなければいけないと思います。
6-4. 痒み(掻痒感)
痒みも、がん・非がんを問わずしばしば現れる症状です。
私は皮膚科医ではありませんが、院内には皮膚科医がいないので、皮膚・排泄ケア認定看護師と協力して、素人なりにがんばって対応しています。
そういった中で得た知識や経験を、初歩の初歩ではありますが、スライドにまとめました。
6-5. 痙攣・不随意運動
患者が急に痙攣や不随意運動を起こしたら、患者も医療スタッフも驚きますよね。
私は神経内科医でもないので、急に生じる「ブルブル・ピクピク・ソワソワ」に、慌てたり頭を抱えたりすることも多々あります。
なので、痒みのスライド同様、素人なりに調べて対応方法をまとめたものになりますが、皆さんの参考になれば幸いです。
ということで、私が個人的に「よくある」「重要」と思われる症状への対応を5つのスライドにまとめてアップしました。
ただ、現場で悩む症状は他にもあるかと思いますので、「この症状についてまとめてほしい!」というリクエストがあれば、参考にさせていただきたいので、ぜひメッセージを送ってください。
すでにアップしたスライドの内容へのツッコミも大歓迎です。
今後もコツコツ取り組んでまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
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