そして誰もいなくなった、映画「ロッジ」の出だしは良し。

1872年にアゾレス諸島沖を漂流しているところを発見された帆船は、乗り込んでみたら全くの無人で、船室の中は争った形跡も無いどころか、テーブルの上にはまだ温かな料理とお茶が載っていたとか。これが世に言うマリー・セレスト号事件で、私が小松左京の名作短編「霧が晴れたら」内での引用で知ったのは中学生のころだった。このロッジ(トラビス・オーツ監督2014年)はマリー・セレスト号事件をモチーフにしていると思しき序段は素晴らしいのだが、後半はどうだろう?唯心論を浅く取り入れた様な展開は大いに不満だ。


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