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Privacy Talk

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「Privacy Talk」は、Privacy by Design Labが日本のプライバシーバイデザインの先駆けとして立ち上げた、国内外の専門家のインタビューメディアです。 デ… もっと読む
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#欧州

個人の権利を守るために司法が担うべき役割とは何か

※このインタビューは2022年5月19日に収録されました テクノロジーを導入していく中で、機械による自動化のリスクも合わせて考えていく必要があります。 今回はアイルランドの市民団体アイルランド市民自由協議会(ICCL)でテクノロジーフェローを務めるクリスさんに、AI法案とプライバシー、そしてプライバシーテクノロジーに関してお伺いしていきたいと思います。 前回の記事から 個人の権利を守るために司法が担うべき役割とは何かKris:これは私たち個人に認められている司法救済の

民間企業がデータ保護対策を行うことで得られる便益とは

※このインタビューは2022年6月20日に収録されました。 GDPRが施行され数年が経過し、欧州の政府機関の役割も当初より徐々に変化してきています。 今回はGDPRの運用で中心的な役割を担っている欧州データ保護委員会で事務局のトップを務める、イサベルさんにGDPRのこれまでと、これからについてお話をお伺いしていきたいと思います。 前回の記事より 大手テクノロジー企業に対する制裁を実現する方法Isabelle:まさにおっしゃる通りですね。世界中のどの地域でも考えるべき重

欧州で議論されている戦略的な執行対象計画

※このインタビューは2022年6月20日に収録されました。 GDPRが施行され数年が経過し、欧州の政府機関の役割も当初より徐々に変化してきています。 今回はGDPRの運用で中心的な役割を担っている欧州データ保護委員会で事務局のトップを務める、イサベルさんにGDPRのこれまでと、これからについてお話をお伺いしていきたいと思います。 前回の記事より Isabelle:ありがとうございます。私たちが発行するガイドラインは欧州データ保護委員会の中にある “Extra-サブグル

欧州データ保護委員会が取り組むミッションとは

GDPRが施行され数年が経過し、欧州の政府機関の役割も当初より徐々に変化してきています。 今回はGDPRの運用で中心的な役割を担っている欧州データ保護委員会で事務局のトップを務める、イサベルさんにGDPRのこれまでと、これからについてお話をお伺いしていきたいと思います。 Kohei: 皆さん。Privacy Talkにお越し頂きありがとうございます。本日はベルギーからイサベルさんにお越し頂いております。イサベルさんはデータ保護の中心人物として活動されています。本日はお時間

欧州AI法案が抱える欠陥を修正する必要がある理由

※このインタビューは2022年5月19日に収録されました テクノロジーを導入していく中で、機械による自動化のリスクも合わせて考えていく必要があります。 今回はアイルランドの市民団体アイルランド市民自由協議会(ICCL)でテクノロジーフェローを務めるクリスさんに、AI法案とプライバシー、そしてプライバシーテクノロジーに関してお伺いしていきたいと思います。 Kohei: 皆様。本日もPrivacy Talkにお越し頂きありがとうございます。本日はクリスさんに参加頂きました。

欧州企業が消費者からの信頼獲得を第一に考える理由

企業のデータ保護責任が高まることによって、デジタルマーケティング業界は大きく変化し始めています。 今回は欧州データとマーケティング連合(FEDMA)でコミュニケーションディレクターを務めるロビンさんに、これからのデジタルマーケティングと消費者トレンドに関して、お伺いしていきたいと思います。 前回の記事から GDPRが施行されてからこれまで、デジタル広告業界ではどのような変化が起きているのでしょうか? 社会の変化に合わせて変わっていくデジタル空間のきまりRobin:私た

欧州のマーケティング業界が連帯し、新たな価値を模索している理由

企業のデータ保護責任が高まることによって、デジタルマーケティング業界は大きく変化し始めています。 今回は欧州データとマーケティング連合(FEDMA)でコミュニケーションディレクターを務めるロビンさんに、これからのデジタルマーケティングと消費者トレンドに関して、お伺いしていきたいと思います。 Kohei: 皆さんこんにちは。今回もプライバシートークにお越し頂きありがとうございます。本日はベルギーのブリュッセルからロビンさんに参加いただいております。彼はデータとプライバシー分

データ保護に不足している尊厳とデザイン

デジタル社会の中で、個人の尊厳を守ることが次の大きなテーマとして議論が始まっています。 今回は欧州データ保護監察機関(EDPS)でディレクターを務め、欧州のデータ保護制度を現場で推進しているレオナルドさんに、これまでのデータ保護法の歴史とデジタル世界の尊厳に関して、お伺いしていきたいと思います。 デジタル主権がなぜ必要であるのか Leonardo:ありがとうございます。今、私たちが直面しているコロナ禍で二つの問題が生まれています。一つ目が、私たちの社会での相互依存の問題で

GDPRが生まれた背景と未来へのデジタル政策

GDPRが施行されて以来、データを取り巻く環境は大きく変化し始めています。 今回は欧州データ保護監察機関(EDPS)でディレクターを務め、欧州のデータ保護制度を現場で推進しているレオナルドさんに、これまでのデータ保護法の歴史とデジタル世界の尊厳に関して、お伺いしていきたいと思います。 Kohei: 皆さん。今回のPrivacy Talkはベルギーブリュッセルにある欧州データ保護監察機関(EDPS)からレオナルド・セルベラ・ナバスさんにお越し頂いています。 本日は未来のプ