<2023年3月>日米株マーケットの注目ポイント
米CPI~FOMC、日経平均採用銘柄入れ替え、期末-配当/分割/優待
<3月:米国の主要スケジュール>
2月1日のFOMCでは、市場の事前予想通り、政策金利の引上げ幅を12月会合の0.50%から0.25%に縮小しました。声明文では利上げ継続方針が維持されたものの、利上げによる米国景気の後退(リセッション)懸念はやや後退したようです。
3月は22日に最終日を迎えるFOMCと、その次5月のFOMCでFRB(連邦準備制度理事会)が0.25%の引上げを行い、その後2023年を通して政策金利が据え置かれる見通しとなってくるかに焦点が移ります。そのため、金融政策に影響を与える10日の米国雇用統計、14日のCPI(消費者物価指数)の発表が注目されます。
米国雇用統計とCPIを波乱なく通過すれば、月後半にかけては株式市場の上昇が期待できるかもしれません。
3月上旬には、日経平均採用銘柄の入れ替えが発表
<3月:日本の主要スケジュール>
3月の日本株市場は引き続き金融政策の動向がカギを握ります。日銀の黒田東彦総裁の後任候補には戦後初となる経済学者出身の植田和男氏が就任予定で、その金融政策の舵取りに関心が向きそうです。副総裁には日銀出身の内田真一氏と前金融庁長官の氷見野良三氏が就任し実務を支えます。
マーケットの内部要因としては、日経平均採用銘柄の見直しルールが年2回に変更され、採用銘柄の定期入れ替えが3月6日頃に発表(4月3日実施)される見込みです。株式市場では新規採用候補として、オリエンタルランド(4661)、日本航空(9201)、ルネサスエレクトロニクス、レーザーテックなどが挙がっています。
新規採用されると、指数に連動する投信など機関投資家の買い需要が発生し、人気化することが期待されます。
3月期末配当、株式分割の権利取りラッシュへ
また、日本株では3月期末の配当、株式分割、株主優待の権利取り最終売買日が29日となり、ここに向けて権利取りの買いおよび権利確保の動きが強まることが期待されます。
高配当利回りでは、大手海運の日本郵船(9101)、携帯キャリアのソフトバンク(9434)、三菱UFJフィナンシャルグループ(8306)などメガバンクが関心を集めそうです。
株式分割では、1対5のオリエンタルランド(4661)、信越化学工業(4063)、ファナック(6954)、1対3ではバンダイナムコホールディングス(7832)、東京エレクトロン(8035)、1対2では明治ホールディングス(2269)があります。
30日には権利落ち日となり、大幅な株式分割銘柄はそれに伴い株価水準が引き下がるので、権利落ち後に人気化する銘柄も出てきそうです。
記事作成日:2023年2月16日
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