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【銘柄情報】2021年12月キャシー・ウッド率いるARKインベスト・マネジメント主要銘柄 米国5社

話題の銘柄情報

 前回、長期投資で多大な資産を築き上げている、著名投資家ウォーレン・バフェット氏の保有銘柄について、いくつかご紹介しました。バフェット氏が老練な戦略家とするなら、今回は新進気鋭の時代の寵児とも言えるキャシー・ウッド氏が率いるARKインベスト・マネジメント社が保有する銘柄についてみていきます。ARKインベスト・マネジメント社は、2014年創業の若い資産運用会社ですが、「破壊的イノベーション」への投資に特化した珍しい会社です。今年2月には、同社のARK Innovation ETFが組成以来の上昇率が680%超となる場面があり、非常に注目されています。その後、上昇率は400%を切る水準まで低下しましたが、依然として高い水準にあります。同社の保有銘柄は、グロース株のため金利上昇局面に弱いものが多いとされています。現在、米国のインフレ率は、約31年ぶりの高水準です。そんな中、キャシー・ウッド氏は、将来を見据えてどのように動いているのか、PayPay証券で取り扱いのある銘柄の中からみていきます。

INDEX

コインベース・グローバル|COIN
今年4月に上場したばかりの米暗号資産交換業者で、上場時より株価は下落しているが、アーク社は保有株式数を増やしている。

ドキュサイン|DOCU
パンデミックの恩恵を受けて売り上げは伸びたが、市場の予想を下回ったため株価は下落。その際にアーク社は買い増しを行った。

テスラ|TSLA
テスラはアーク社の最大保有銘柄だが、2021年は保有株式数を減らしている。テスラの株価は上昇。

ツイッター|TWTR
創業者のジャック・ドーシーCEO(最高経営責任者)が退任するなど、会社の大幅な組織変更が行われている。アーク社は保有株式数を増やしている。

ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ|ZM
売り上げは好調だが、パンデミック後の経済再開が事業を減速させる懸念から株価は下落。アーク社は買い増しを行った。

コインベース・グローバル|COIN

 米暗号資産交換業者大手のコインベース・グローバルについて、アーク・インベストメント・マネジメントは2021年7-9月期に保有株式数を増やしました。ウッド氏は、今後5年間で暗号資産のビットコインが現在の5万ドル強から50万ドルに達すると予想しており、アークはコインベースへの投資に積極的です。コインベースは今年4月14日に上場したばかりですが、アークの主要保有銘柄の1つになっています。コインベースの株価は上場日の翌日以降、初値の381ドルを上回ったことが一度もなく、12月8日時点で初値と比べて25%近く下がっています。(エイチスクエア)

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ドキュサイン|DOCU

 パンデミックの恩恵を受けていた電子署名サービスのドキュサインの売上高は伸びています。12月2日に発表された2021年8-10月期決算では、売上高は前年同期比42%増の5億4546万ドルになりました。しかし、市場が注目していた未収請求を含めた売上高は5億6524万ドルと予想を下回り、2021年11-2022年1月期の売上見通しは5億5700万~5億6300万ドルと市場予想を下回る数値となったため、決算発表後の3日は株価が38%の大幅安となりました。アーク・インベスト・マネジメントは同日にARKFで10万6968株、ARKKで46万1662株購入しています。12月6日時点の同社の株価は143.88ドル、年初来リターンは-35.28%となっています。(エイチスクエア)

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テスラ|TSLA

 米電気自動車メーカー大手のテスラについて、アーク・インベストメント・マネジメントは2021年7-9月期に保有株式数を減らしました。アークがテスラの保有株式数を減らすのは、2021年4-6月期に続いて2四半期連続ですが、テスラはアークの最大保有銘柄です。テスラの株価は、10月末から11月初めにかけて断続的に上場来の高値を更新し、11月4日には一時1243.49ドルまで上昇し、昨年終値の1.7倍以上になる場面がありました。アークは、テスラの株価について強気な見方をしており、2025年までに3000ドルに達すると予想しています。(エイチスクエア)

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ツイッター|TWTR

 米SNS大手ツイッターは11月29日、創業者のジャック・ドーシーCEO(最高経営責任者)が退任し、パラグ・アグラワルCTO(最高技術責任者)が同日付で後任に就任したと発表しました。ドーシー氏はスクエアのCEOも兼務していますので、これまで投資家からツイッターの経営に集中できていないなどと同氏の経営手腕を疑問視する見方もありました。なお、同社は12月3日時点で2人の幹部を退任させるなど、会社の大幅な組織変更を発表しています。既に同社の大株主の一角であるアーク・インベスト・マネジメントは、11月30日に約110万株を追加取得したことが日次取引報告書で明らかにされています。(エイチスクエア)

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ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ|ZM

 クラウド上のプラットホーム上でビデオ会議のソフトウェアを提供しているズーム・ビデオ・コミュニケーションズは、新型コロナの恩恵を受けている企業の一つです。11月22日に発表された2021年8-10月期の売上高は、前年同期比35%増の10億5076万ドル、EPSは1.11ドルと予想を上回る結果となりました。ただ、大口顧客数が2四半期連続で予想を下回ったことで、パンデミック後の経済再開が事業の伸びを減速させる懸念から同社の株価は12月6日時点で185.84ドル、年初来リターンは-44.91%となっています。アーク・インベスト・マネジメントは同社の株式の買い増しを行っています。(エイチスクエア)

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記事作成:2021年12月8日

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佐藤隆司(ライタープロフィール)

佐藤 隆司(さとう りゅうじ)

 米大卒業後、金融・投資全般の情報ベンダー、株式会社ゼネックス(のちの株式会社オーバルネクスト)入社。原油、貴金属、天然ゴムなど工業品を中心としたアナリスト活動を経て、金融市場全般の分析を担当。

 2010年、エイチスクエア株式会社を設立し、セミナー講師、アナリストリポートを執筆する。また、「FOREX NOTE 為替手帳」、「チャートの鬼・改」などの企画・出版も行う傍ら、ラジオ日経「ザ・マネー」の月曜キャスターも務める。

資格

「国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト」

メディア情報

・ザ・マネー 月曜日キャスター
・「夜トレ」(ラジオ日経)、「昼エキスプレス」(日経CNBC)など出演

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