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今日のショートショート#7 「熊本バブル」

伊藤富雄さんのアウトテイクを真似して、今日のショートショート。
<ショートショート>
・星新一好きでしたけど、小説ではありません。殴り書きの思考です。
・要するに「長井達也の現在地点」

熊本バブル

今日は不動産会社の皆さんに向けて、『熊本バブル』崩壊時期について脊髄反射で予想してみたいとおもいます。

まず初めに半導体について。

電気を通す物質が導体であり、電気を通さないのが絶縁体、その中間に位置するのが半導体です。半導体の性質を利用して、モールス信号のように電気のONとOFFを組み合わせてコントロールすれば、2進法のプログラムを再現することができます。

そのため、スマートフォンやパソコンなど家電製品の動作を制御する集積回路の主要部材として半導体が重要な役割を果たしています。

また、半導体の需要は電力消費量と相関関係にあり、データセンターや暗号資産のマイニングなどにより半導体の需要は増加傾向にあります。

別名、産業の"コメ"とも呼ばれる半導体を製造するには、綺麗な水と広大な土地という、まさに農業地の様な場所が必要です。そのため台湾の半導体メーカーであるTSMCにとって熊本が魅力的な立地だったというのは理解できます。

しかし台湾企業に対する1兆円を超える助成金や、輸出ビジネスによる消費税還付金などが日本にどれだけのリターンをもたらすかは不明です。

産業コメ

農学博士である篠原信さんによれば、自国産業が育っていない地域で大規模農業を行うと、農業での雇用が不要になり、低賃金のプランテーションのような雇用形態が生まれる可能性を指摘しています。

また、グローバリズムの中で、お米は生産量が増えるほど価格競争にさらされることになります。この意味では、中国との価格競争のために1兆円を投資するというのはちょっと回収が無理筋かもしれません。

さらに、現在のシリコン系半導体の技術的な成長余地から、次世代半導体としてはカーボン系や、より大きな電圧や電流に対応したパワー半導体に移行する局面がこれから20年前後とすると、熊本バブル終焉は2040年といったところでしょうか?

なお突発的な懸念材料は、水質汚染が考えられます。半導体の生産に不可欠な有機フッ素化合物は、欧州では規制が始まりますが東南アジアではまだまだ認識が低い状況です。

農業大国である熊本(農業産出額は全国5位)で、フッ素化合物による水質汚染や土壌汚染が問題となれば、土壌汚染対策は莫大なため土地が暴落する可能性は十分あります。

また熊本県には水俣病被害が生まれた水俣市があります。特定の条件がかさなれば、その強烈な拒絶反応は不動産価格に影響を及ぼしかねません。

というわけで投資ビジネスの視点からすると、10年や20年はあっという間ですし、逆張りで北海道買うという方法もあるのかなと。ちなみにこれではない様な・・。


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