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なぜ「黒猫」は不吉なのか?

「黒猫は不吉」そんなことを言われることがあります。

黒猫が不吉な存在という印象を与えるのは、魔女の手先、いわゆる「使い魔」であるとされたところでしょう。ヨーロッパでは魔女狩りの際、黒猫も一緒に捕らえられ、殺されてしまったという暗い歴史があるのです。黒猫は魔女の影を感じる「不吉な存在」として、迷信を信じる人々につい最近まで迫害されていました。魔女の衣装が黒一色ということと黒い毛で覆われた黒猫が重なることと、黒猫は魔女のような特殊能力を持っていると信じられていたからです。

黒はその色の強さから、神秘的で力を持つような印象を持ってしまいます。黒いことからも死や不吉といったイメージを持ちやすいのです。

しかし、その一方で黒猫は「福猫」として魔除けや幸運の象徴とされることもあるのです。英国では黒猫を大切にすると、漁のとき好天に恵まれると信じられ、多くの船乗りが黒猫を求めたといいいます。南フランスでも敬意をこめて飼えば、飼い主に幸運をもたらしてくれると信じられています。日本でも黒猫を飼うと結核が治るという迷信がありました。児童文学『魔女の宅急便』にも登場し愛好者は多い。

黒猫の性格を調査したものがあります。黒猫の性格は友好的で猫にも人にもフレンドリーな性格だそうです。フランスの研究者が、黒い毛色のノラ猫は都心に多いという調査結果を紹介しています。争いを好まない黒猫は、他の猫に対しても人に対してもフレンドリーで集団生活に向いているのでしょうとのこと。 (ベネッセの「ねこのきもち」)

「不吉」と「幸運」、黒という色が持つ両極端のイメージらしく、黒猫もまた両極端に扱われます。人のイメージで左右されてしまう黒猫にはいい迷惑です。よく見てください。あんなに可愛いのに、不吉なわけがありません。うちにいつも素敵な荷物を運んできてくれるのもクロネコさんです。

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