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「魅惑の心理」マガジンvol.101 (意見を全て攻撃とみなす人) 〜急増する繊細アタッカー〜

最近、 SNSを中心に、個人的な発信に文句を言ったり、攻撃をする人が急増しているように思えます。今までは攻撃的な性格な人が、攻撃的な対応をしていることが多かったと思われますが、最近、攻撃を仕掛けている人は、普通の人だっり、繊細といわれる本来は争いを遠ざける人なのです。

もし、あなたが家族旅行に行って料理の写真を SNSにアップしたとします。すると緊急事態宣言の場所ではないのに、「自粛している人がいるのに配慮が足らないのではないですか」とリプを飛ばしてきたり、「家族円満アピールですか、幸せでいいですね」と嫌味を言ってくる人が一定数います。匿名になると攻撃的になる没個性化という現象です。

繊細でありながら攻撃的な要素がある人は、こうした直接的な攻撃はしないものの何かしら文句をいわないと気がすまず、「全く配慮が足りないよねー」とエアリプを飛ばしてきたり、自分と似たタイプの人を探して巻き込み、「全く配慮が足りないですよね」と間接的に見える形で会話をします。直接的に攻撃する人とは別に、このような間接的な攻撃者も増えてきました。何しろ目につくので見ているほうが嫌な気分になります。ツイッターなどのタイムラインが殺伐としてきます。

テレビやネットでは繊細ヤクザなどとも言われますが、ヤクザは分別なく一般人に喧嘩は売りません。この人たちも誰にでも攻撃するわけではありません。私はこの表現に違和感を持つので繊細な攻撃者、繊細アタッカー(繊細な攻撃者)とこのページでは呼びます。

ではここで自分が繊細アタッカーになっていないか確認してみましょう。下記の質問にあてはまると思った個数をカウントしてください。

□自分は他人からよく攻撃されると思う
□ネガディブなツイートに「これは自分のことだ」と思うことがある
□ SNSに許せないと感じる人がいる
□自分は繊細だと思う。そして繊細であるとを呟いてしまう
□正義感は強いほうだ
□自分は理解されないと思う
□隠していても他人の悪意に敏感だ

あてはまると思った個数が6個以上あったら、もしかしたら繊細アタッカーの要素があるかもしれません。ただし、少ないから大丈夫、全てあてはまったからそうであるとは言い切れません。繊細アタッカーは何しろ自己認識ができないで、正しく自分のことを理解しない傾向があるからです。目安として4個以下ならば特別気にしなくてよいでしょう。

○繊細なアタッカーの特徴とメカニズム

繊細アタッカーは被害者意識が強く、自分の意に反する意見は全て「攻撃」とみなします。他人が「こうしてみたら」「思い込みじゃない」というアドバイスに対しても「自分は批判されている」と感じてしまいます。繊細な人は痛みに敏感です。人よりも痛みを強く感じる傾向があります。そのため「自分に問題がある」と受け入れると、さらに辛い気持ちになります。したがって「自分は間違っていない」と考え、言う人がいけない、悪意があるかもしれないと裏読みをして、自分の心を守ろうとします。特に誰かを「悪」と認定すると、会話や行動によってその人の評価をするのではなく、まず全てを否定することで心を保ちます。

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