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「魅惑の心理」マガジンvol.15(自分は嫌われているかもと思ったときに読むコラム)

 SNSで知り合いが増えてきました。リプやDMで何人かの人と話すようになりました。知り合い同士が繋がっていくと嬉しいと思う反面、ちょっとした不安を感じます。私の知らないところで私の話をしている。もしかして批判をしているかもしれない。本当は裏では自分のことを批判しているのかもしれない。そんな不安に襲われる人はいるでしょう。誰かが苦言を呈したツイートや投稿を見ると、まるで自分のことを言っているのではないかと不安に感じます。もしかして、私は嫌われているのかもしれない。そう思う人は少なくありません。

私たちは本当にちょっとしたことで「自分は嫌われているかも」と感じます。そもそも何で私たちは「嫌われているかも」と感じるのでしょう。陰で「自分は批判されているかも」「嫌われているのかも」「文句を言われているのかも」と思うことがあるかもしれません。しかし実際には本当に誰か別に嫌いな人がいて、その人に向けた批判かもしれないのです。知り合い同士が盛り上がっているのは、単に趣味が合ったり、意気投合しているだけで、自分とは全く関係ないかもしれません。こうしたときは、なんとなく不安になってしまうのです。本当に嫌われていることと、嫌われていると思うことは全く別物です。

こうした不安は自分が想像して作っているものと言えます。なんでこんなことを考えてしまうかといえば、自分に後ろめたい考え、後ろめたいところがあるときに感じやすいものなのです。心の奥に「誰かに嫌われる性質がある」と思っていると、相手はそれを敏感に感じ取っているかもと想像してしまいます。たとえば「自分は高圧的な態度をとることがある」と自覚がある場合は、それを相手が察知しているに違いないと思ってしまいます。普段からこうした後ろめたい感情を内包している人は、嫌われるかもと感じやすいのです。でしたら、心の奥にある自分が他人から嫌われると思うところを直していけば良いのです。

実際はそんなに簡単に人は人を嫌いにはなりません。仮に相手を傷つけるようなことを1回言ったとしましょう。しかし相手はその1回で相手を嫌いになることはほとんどないのです。ところが、言う側は過剰に悪い評価が進んでいると感じてしまうのです。ですから過度に気にしないようにして、自然に接する方法が良いと思います。何しろ過度に気にするのはやめましょう。

嫌われているかもと感じるのは割と自然の反応なのです。それでも、どうしても嫌われているかもと感じてしまう人は、後半でそのメカニズムと改善策について少し詳しく解説していこうと思います。


人は集団に所属しようとする欲求があります。所属欲求です。集団にいると物質的にも精神的にも得をすることが多くあります。また集団の中で認めてもらいたいという欲求もあります。これが承認欲求です。認められないと、物質的にも精神的にも損をすることがあります。こうした損をしたくないと強く感じてしまうことで、過敏に「嫌われているかも」と感じることがあるのです。

この「嫌われているかも」という感覚は、単純に悪いものとは言えません。社会的に人間関係を円滑に進める機能もあるのです。適度に「嫌われているかも」と感じることで、人はコミュニケーションを振り返ります。言い方だったり、距離感だったりを修正していくのです。相手から嫌われるのは、そうしたことを感じないで、相手のテリトリーに土足で入るような行為です。気にして確実に修正しようとするならば、それは嫌われる要因にはなりにくいものです。嫌われているかもと思うことで、実際に嫌われる行動を回避できます。ですから、こうした感情が脳裏に浮かんでたら、単純に不安になるのではなく、自分の行動を見直して、微調整していけばあなたは嫌われない人になっていくのです。今、嫌われているかもと思った時点で、明日のあなたは嫌われません。成長していけます。安心してください。くよくよ考えても仕方ありません。この感覚とうまく付き合っていくことです。嫌われているかもと思ったら、それは自分が好かれるための入り口だと思うのです。

それでもこれを押さえれば、あなたは嫌われる人にはなりません。

1. 礼節を持って相手に接する。謝ることも効果的
2. 嫌われたと思ったら、原因を振り返り、気づいたらすぐに直す
3. 原因が良く分からないときは、気のせいである。過度に原因を探さない
4. 嫌われた場合の最悪のケースを想像する
5. 一時的に相手と距離をとることもあり

普段から礼節には気をつけたいところです。礼を持っていると多くの問題は回避できます。仮に口が滑ったりして相手に対して悪いと思ったらすぐに謝ることもいいでしょう。謝りたい気持ちで相手と接している限りトラブルに発展することは少ないと言えます。原因が明確な場合は、すぐに修正しましょう。大事なのは心当たりがないものにずっととらわれないことです。妄想が膨らんでいき、不安が強くなるだけです。さらに最悪のケースを想像してみてください。仮に嫌われたとしても死んだりしません。特定の人と距離が少し開く程度です。あなたが申し訳ない気持ちで接しているのに、それでも人間関係がこじれるなら、そんな人とは付き合うこともありません。場合によっては距離をとるのもいいでしょう。人は誰からも嫌われたくない心理があります。でも、そんなことは幻想です。付き合う価値のない人と無理やり良好な人間関係を作ろうと苦労することはないのです。

考え方だけでなく、具体的に何かをしたいと思ったら、相手をほめる技術を身につけましょう。相手を自然に褒められる人は、圧倒的に人から好かれます。こちらのコラムも参考にしてください。


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