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「魅惑の心理」マガジンvol.62(不安の心理学)

心を守るために私たちには色々な心理機能が備わっています。心配ごとがあったり、自分に不利益な未来を予感すると、心が不安定になりがちです。不安は誰でもが持つ普通の感情です。つい不安な気持ちに支配されてしまう人は「心配性」と病気みたいに言われますが、最近はみんな誰でもが不安感が大きくなってきて、心配性になってきているのかもしれません。

不安な気持ちはメリットもあります。不安な気持ちがあれば準備ができます。たとえば大きな地震が来るんじゃないかという不安感があれば、人は保存食や避難道具を用意します。未来にある「不利益」を想定して、「準備」をすることができるのです。しかし、不安感が強まりすぎると、頭が真っ白になって何もできなくなったり。イライラするようになり、他人を攻撃したりしてしまうこともあります。これでは意味がありません。

私も不安感を持ちやすい人間でしたが、不安感を捨てるようにして、あまり不安感を持たないようにしたところ、だいぶ生きやすくなりました。冷静に行動ができるようになったと思います。今回の「魅惑の心理」マガジンでは、不安との向き合い方や大きな不安を抱かなくてすむようにする心理を紐解いていきたいと思います。

不安から抜け出すためにすることをいくつかまとめました。

1. 不安に向き合う

不安になると「心配するなよ」「不安を持つなよ」って言われることがあります。でも多くの場合、それは逆効果になります。

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