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【居住者・運営者対談】長崎県五島市に島移住して手に入れる生きづらさからの回復と社会復帰とは?

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畑中亮人
ニュータイプ・ラボ ペイロールサービススタッフ

14年間のひきこもり生活からGifted Creativeのシェアハウスを利用し社会復帰を果たす。当社ペイロールサービスの中核メンバーとして活躍中。

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峯上良平
ニュータイプ・ラボ五島ベース 運営責任者
一般社団法人Gifted Creative代表理事

新卒入社後に鬱やひきこもり経験から、生きづらさを抱えた方たちにテレワーク就労、一歩進むための仲間、居場所を五島で提供したい。
出来る出来ないではなく、まずはやってみるが信条。

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峯上:最初に畑中さんがギフテッドのシェアハウスを利用するまでのことを聞かせてください。

畑中:大学時代に不登校になったことからクリニックを受診すると、統合失調症の診断を受けました。そのあと、何もする気になれず14年も自宅に引きこもることになりました。
2019年だったかな、ギフテッドが開催したテレワークセミナーに参加したことがきっかけで、峯上さんと話をするようになりました。

峯上:僕のことやギフテッドのことをいっぱい調べてくれたんですよね。

畑中:(笑)新聞で峯上さんのことを見て、ネットで検索をして出てくる記事や評価なんかを見ましたね。峯上さんやギフテッドのことを悪くいうコメントがまったく出てこなかったので、まぁ大丈夫なんじゃないかなと思いましたね。

峯上:これから関わるかもしれない相手の事ですから普通に心配になりますよね。実際にギフテッドのシェアハウスを利用しようと決断したポイントはどんなところにありますか?

畑中:峯上さん自身が僕と同じように引きこもった経験があって、僕の感じていることや辛さを理解してくれていると感じたことですね。僕は今ほど思っていることを言葉にできなかったと思いますが、それでも峯上さんはわかってくれたと思っています。それと、ただ話を聞いてくれるだけではなく、どうすれば引きこもり生活から抜け出せるかのアドバイスも納得感が高かったです。親と一緒に話を聞きに来ましたが、すぐにシェアハウスへの入居を相談し、親もギフテッドだったら大丈夫と感じたようで応援してくれました。

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峯上:評価してくれて嬉しいです。実際に利用を初めたときのことを教えてください。

畑中:最初は運動習慣をつくると良いと言われ、朝散歩を始めました。

峯上:体力がつくと心の状態も安定しやすくなります。そのあと相談しながらお仕事を始めることにしましたね。

畑中:最初は近所のゲストハウスの掃除の仕事を週2回ほどお手伝いすることから始めました。その次の車屋さんは少し厳しいところで、うまくいかずちょっとしんどくなったこともありました。それでも峯上さんやシェアハウスの仲間たちが支えてくれたこともあって、そんなに落ち込むことはなかったです。そのあとは順調にきていると思います。

峯上:そうでしたね。車屋さんの話は実はとても大切な経験でした。辛い中で我慢をしたり、自分が悪いのではと考えたりする方も多いのですが、あの時畑中さんは、吐き気があることや心臓がドキドキすることに気づいて僕に話をしてくれましたが、あれがとても良かったです。

畑中:あの日、その話をしたら峯上さんが「今日は休みましょう」って言ってくれました。仕事を始めたばかりだから休んではいけないと言われると思っていたのでびっくりしました。さらにただ休むだけでなく「今の気持ちを書き出し、散歩をして、その気持ちがどうなったかを教えて」としんどくなった時の対応の仕方を教えてくれました。

峯上:よく覚えていますね。あの時畑中さんには不安な気持ちやしんどさがあるときに、何をすれば軽減できるのか、回復するのかを知ってほしかったんです。畑中さんの場合は普段から取り組んできていた散歩に効果があることに気づけたことがきっかけで、体を動かすこと、運動をすることへの意識が変わっていきましたね。

畑中:そうですね、やっぱり言われただけでなく、実際に効果があると感じたことで運動の習慣が身についたと思います。今ではちょっとしんどさを感じたら、自分から「少し歩いてきます」と言うようにしています。

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峯上:状態の良い体を手に入れたのではなく、よい状態をキープするために何をすれば良いのかがちゃんとわかっていますね。これを自分一人で手に入れるのはなかなか難しいかもしれません。また一時的にできるようになっても、環境や関わる人が変わるとできなくなることもあります。少しずつできることを増やすときに傍に居ながら、必要なサポートができるのがシェアハウスの良いところだなと考えています。

畑中:仕事ができるようになっても、生活の中心は住んでいるところにあります。今でも少しうまくいかないことや、不安になることもありますが、生活が安定していると大丈夫と思えますし、実際に困ったことがあっても峯上さんや、シェアハウスの仲間たちと話すことで解消することが多いです。

峯上:お仕事先が僕も関わっている会社だというのは良い部分はありますか?

畑中:ラボ(仕事先)とは良い関係だと思っています。今はほとんど問題ないですが、最初はやっぱり上野さん(仕事先の上司)と峯上さんがつながっていて、一緒に見てくれているのは安心できます。

峯上:仕事先と情報連携がスムーズだと支援するほうも動きやすく、問題があってもいち早く気づくことができて対処できます。こういった仕事の仕方や体制の在り方がもっと普及すると、今は働けていない方も社会参加しやすくなると考えています。畑中さんはその先駆者ですから、これからも一緒に「生きづらさからの回復の仕方」や「安心して働くことができる仕組みの在り方」を世の中に伝えていきましょう。

畑中:はい!

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