償いは終わった、んだよね?
償いは終わったのだろうか。
3,4年ほど前、いきなり一人の友人に棄てられた。
その彼は僕より一つ年下の糸みたいなヒゲ坊主で、毎日のようにバカやったり、時には将来を熱く語ったりしていた一生の友人になるはずの男だった。
あれは何の変哲も予兆もない終電を逃した夜でした。
いつものように彼の家に泊めてもらおうと電話をすると、
「いいよ~。誰か女の子呼んできてよ~」
と、彼はけだるく右の鼻の奥にカナブンをつめたような声で言いました。
そして僕は渋谷から30分ほどの彼の家までの道