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「restart (リスタート)」~2019 J1 リーグ第27節 vs 松本山雅FC~【プレビュー】

皆さんどうも、太古の森と漆黒の獣です。
今回が2回目のプレビュー記事になります、前回の鹿島戦では思いの外に文章が長くなってしまったのでなるべくデータ多めになる様に意識して記事を書いてみました。
今節はアウェイ8連戦の4戦目、松本山雅との試合です。
この試合現地観戦予定でしたが急遽入った出張で微妙になってきたぜ!ちくしょー!!

それではプレビューいってみましょう!!



■現在のチーム状況

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(soccer-dbより引用)

【東京】
アウェイ8連戦、札幌に引き分け、名古屋に勝利と上々のスタートを切るも、前節2位鹿島との6ポインターに破れ首位こそキープしたものの、勝ち点差1まで迫られている。上位陣とは一通り対戦が終わり(残すは横浜FMのみ)ここからは中下位、特に残留を争っているチームとの対戦が続く。夏以降勝ったり負けたりが続いているので、ここから再度エンジンをかけ直していきたいところ。
【松本】
昇格年となった今シーズン、ソリボールで粘り強く戦ってきて24節には浦和相手に敵地で勝利を上げるも、続く大分、神戸と勝ち無く、現在は自動降格圏内の17位。特に得点力不足に苦しんでおり、16得点はリーグ最小、夏には前田大然がポルトガルに移籍して明確なストロングポイントが減ってしまったのは痛手か。残り8試合上に付いて行く為にも首位が相手だろうと勝ち点を取らねばならない試合。

お互いに序盤~中盤の好調、健闘から一転して、リーグ折り返しから苦しい闘いを強いられているがリーグ杯、天皇杯ともに敗退している為に前節から1週間ゲーム無し。リフレッシュした状態で終盤戦へ向けての仕切り直しといった形になる。



■対戦成績・相性

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【東京】
今季アウェイの戦績はほぼ五分のペースで悪く無いものの、ここからは下位相手のアウェイゲームが続く、優勝をする為にはアウェイであっても積極的に勝ち点3を取りにいく姿勢が必要になってくる。
【松本】
ここまでホーム2勝5分6敗アウェイ3勝4分6敗と僅かにアウェイの成績がホームを上回っているのは誤算だろうか?
松本のスタイル的にはアウェイの方が割り切って試合を進めやすいという影響もあるのか…今節は首位チームを相手に迎えるが、ホームでの大声援をバックに勝ち点3を取りにいきたいところ。


過去リーグ戦では3度当たっているが、何れも東京が勝利、公式戦全てを含めても4勝1分と、東京にとっては相性が良い相手。
逆に松本側から見ればプレシーズンも含めて未だに公式戦で勝利したことの無い難敵となる。

前回味スタでは2-0で東京の勝利、久保建英が1アシストにPK奪取と活躍したが、彼はもういない。松本とすれば散々掻き回された相手がいなくなったのは好材料。
東京側も味スタでは完封したが厄介な脚をもつ前田の移籍は同じくポジティブ要素。

■反町監督の天敵

東京にとってはもうひとつ相性ではポジティブな要素。
松本の反町監督とは新潟監督時代も含めて13回対戦して僅かに1敗、引き分けも2と非常に勝率が高い。

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■アルウィンは苦手?

続いては松本にとってのポジティブな情報。
東京は松本戦以外にもアルウィンをホームとして使わせてもらっていた時期があるのだが、その時も含めて5試合で僅か1勝と実はスタジアムだけみれば相性が良いとは言えない。

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総じて対戦成績や相性でみれば東京に有利な情報が目立つが、そもそも対戦数が少なく、前回アルウィンで勝利したのが4年前というのではあまり気にすべき相性とは言えないのかも知れない。
松本側はまだ勝利が無いという事を多少意識はするだろうが、東京的にはあまり相性については考えなくても良いのでは無いだろうか?



■スタッツ比較

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1試合の平均スタッツを比較して目立つのは松本側の攻撃に関する数値の低さ、攻撃回数が多いだけに苦労している事が分かる。逆に守備面ではタックル数がリーグNo.1と奮闘している部分が見える。東京側は特に目立つ部分が少ないが特にボールを扱う部分の数字に現れていないのはチームスタイルによるところが大きいと感じる、走行距離やスプリント部分が入ると印象は印象は変わるだろう。

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チャンスビルディングポイントとは
https://www.football-lab.jp/pages/cb_point/

Football labが算出するチャンスビルディングポイントではほぼ東京が上回っているが、東京が高いというよりは松本の数字が低い故という印象。

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チームスタイル指標とは
https://www.football-lab.jp/pages/team_style/

同じくFootball labが算出しているチームスタイル指数、松本は強みであるセットプレイからのシュート率では東京を上回っている、またポゼッションからのシュート率も東京より上。
東京側で目立つのはそれぞれカウンターからのシュート率、しっかりとスタイルが数字にも現れている。

両チームともにボール保持に拘りの少ないチームらしく、このスタッツに表れない部分での動き(走行距離、スプリント、デュエル)が重要になりそうではある。
※「その数値を出せよ」とはごもっともであるが……時間が……時間を下さい(泣)

■得点・失点パターン比較

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東京の得点パターンで最も多いのはクロスから、松本は逆にクロスからの失点が最も多いので東京としては積極的に両サイドからクロスを入れていきたい。

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松本はセットプレイ関連からのゴールが半数を占めているが、東京はセットプレイからの失点が少ない、松本としてはセットプレイに工夫が必要かもしれない。

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東京は開始15分以降はどの時間帯も満遍なく得点が決まっている、松本は終盤の失点が多い事を考えるとビハインドであっても焦らず最後まで攻め続けたい。
松本は東京の失点が多い後半立ち上がりからの時間帯に積極的に仕掛けていきたい。


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(soccer-dbより引用)

東京は今期公式戦において先制した試合は非常に高い勝率を誇るが、敗戦した試合は例外無く全ての試合で無得点となっている。逆にゴールを奪う事で勝利に近づいているという事も言えるのでリスクをおかして狙っていきたい。
松本は先制された場合はその時点で勝ちが非常に遠のいてしまう、ゴールを奪う事よりも与えない事に重きを置く戦い方になるだろう。

■注目プレイヤー ~渡辺も仕切り直し~

・CB 渡辺 剛
・CB 森重 真人

前節の鹿島戦では立ち上がりのセットプレイから失点し、非常に苦しい入りになってしまった。
今節の相手はそのセットプレイに強みを持つ松本が相手、鹿島では天王山独特の雰囲気にらしくないプレイでマークを外してしまった渡辺にかかる期待は大きい。
特に後方からのロングボールに対してはしっかり跳ね返して起点を作らせないようにしたい。
今シーズンはチャン・ヒョンス移籍に伴ってレギュラーを張ることになった渡辺だが、初のJ1リーグ戦スタメンが前回の味スタでの松本戦、高い位置でボールをカットして先制点の起点となり、更には空中戦でも高い能力をみせてその後の躍進に弾みをつけた。
悔しさの残る鹿島戦から心機一転、再びこの松本戦をキッカケに更なる成長をみせて欲しい。
そして渡辺が新たなパートナーとなっても変わらず抜群の安定感を見せている森重、跳ね返すだけでは無く周囲の位置関係を見極めてそのままキープからの攻撃の起点になっているので、この試合でも攻撃に繋がる守備を期待したい。

・RWB 田中 隼磨
・LWB 高橋 諒

松本は3-4-2-1の両ワイドに注目して見たい。
田中はクロス、高橋はドリブルとそれぞれ持ち味が違う両WB、運動量も多く彼らに自由を許す事の無いように、動きを制限にかけられるようにしたい。
特に高橋は24節の浦和戦で1ゴール1アシストと結果を残している、切り込んで逆脚でのミドルシュートも中々の威力があるので注意。
田中はベテランとは思えない程に終盤になっても運動量が落ちないので、疲れが出てきた終盤でも攻め上がりに目を光らせたい。


■まとめ

お互いにボール非保持を志向するチーム同士。
特に松本はホームであってもそこまで保持に拘らないと予想される、東京は保持する時間が長くなると思うが焦らずに突破口を見出したい。
また東京の2トップにも簡単にスペースを与えてくれないと思うので、相手がカウンターに移りかけた所を再奪取から空いたスペースへのショートカウンターを狙っていきたい。(味スタ対戦時の先制ゴールのイメージ)
オープンな展開に持ち込めれば、攻撃力に難のある松本とすると厳しい展開になると思うので、ナサンホや三田などを切り札としてどこかで仕掛けても面白いかも知れない。
天王山に破れてもやるべき事、進むべき道に揺らぎは無い。中断からの「リスタート」としてこの試合をきっかけに再び上位戦線を引っ張っていきたい。

お互いに負けられないというより勝たなければならない一戦、気持ちのこもった好ゲームを期待してます!!


データ参照・引用サイト

Football LAB
https://www.football-lab.jp/

Soccer D.B.
https://soccer-db.net/

ファンタジーサッカー研究室
http://www.fansaka.info/

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