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「虎穴に入らずんば虎児を得ず」~2020 J1 リーグ第2節 vs 柏レイソル(A)~【プレビュー】

太古の森(以下太古)「皆さんご無沙汰しております~。」
漆黒の獣(以下獣)「太古の森と漆黒の獣です~。」
太古「いよいよJ1再開!そして実に4ヵ月振りのプレビュー記事ですね!」
「いや~、長かった・・・この場を借りてリーグ再開まで漕ぎ着ける為に尽力をして頂いた方々に御礼申し上げます。」

太古の森と漆黒の獣「「ありがとうございました!!」」

太古「色々と話したいところですが、そんな事してると文字数がヤバイので早速記事に触れていこうと思います!」
獣「今後もこの二人称でプレビューとレビュー書いていくスタイルなんですか?」
太古「分かりません!!というか清水戦はプレビュー自体書けてませんからね!!」
獣「あっ・・・そうでした。」
太古「プレビューなんですが、過密も過密の日程なので基本的には対戦チームをメインにして書いていく形にします。」
獣「簡単なチーム紹介ってイメージですかね?」
太古「そうですね、加えて今回は3ヵ月間ほぼ情報無しの状態で書くので、あくまでも開幕戦の印象から書くことになります。」
獣「J2は先に再開してますが、変わってるチームも多いですからねぇ・・・全然分かりません。(笑)」
太古「あくまで4ヶ月前はこんな感じだったんだくらいの気持ちで見てもらえれば!!」
獣「よろしくお願いしま~~~~す!!」


柏レイソル~矛を恐れること勿れ~

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太古「再開の緒戦は昨年J2で優勝し、1年で復帰を果たした柏レイソルとのアウェイゲームになります!」

獣「昇格組とは言いたくないですね・・・。」

太古「まぁ、そう言いたくない気持ちも分かりますよ。(笑)」

獣「戦力おかしいでしょ!!」

太古「実際に戦力的にはどうなんですか?」

獣「先ず監督がJリーグ黎明期からおなじみの智将ネルシーニョですね、勝ちに拘った采配には定評があり、昨年はJ2においては群を抜いた戦力でしたが、奇を衒わずに手堅く戦い方でチームを1年でのJ1復帰へ導きました。」

太古「大軍に区々たる用兵など必要ない。攻勢あるのみ。ひたすら前進し、攻撃せよ(キリッ」

獣「ファーレンハイトさんですね、分かります。(知らない人には伝わらないだろ)」

太古「でも実際こんな感じでしたよね?」

獣「そうですね、素材の力を変に弄らずにそのままぶん殴ったという感じですね。」

太古「その路線に関して今年も継続なんでしょうかね?」

獣「そう思います、今オフでは現有戦力に素直に上積みするような形で補強を行いましたし、多少マイナーチェンジはすると思いますが・・・。」

太古「ちょっとやりすぎなくらいじゃないですか?ACLに出るチーム並みに補強しているような・・・。」

獣「そういう意味ではチーム内競争などのマネージメントが鍵になりそうですね、抱えている戦力が大きいですから。」

太古「上手く各個人が適切なパフォーマンスが出せるようするだけでかなりの力ですものねぇ。」

獣「ですね、今年は降格がなくなりましたから思い切って色々試すには最適な年になりましたので、この3ヶ月で思い切って色々と変えている可能性も否めません・・・尤も練習期間を考えたら普通ならコンディション戻すので精一杯の筈ですし、ネルシーニョが冒険するようにも思えないですけどね。」

太古「これは僕の勝手なイメージですが、割とチームカラーとしては東京に似た部分があるのでは?」

獣「そうですね、監督のキャラクターやチームの方向性は確かに似ている部分はあるかもしれません、どちらかと言うと攻撃に寄っているのが、守備によっているのが東京といった感じでしょうか。」

太古「前線中盤とはテクニックに優れていて、逆に東京はハードワークに優れている印象があります。」

獣「そこは監督の色では無いでしょうか。」

太古「開幕戦で共にボール保持型のチームと戦い勝利しましたが、どちらもカウンターからのゴールが多かったのも印象的でした。」

獣「どちらも前線のユニットでゴールまで完結出来るチームですから。」

太古「札幌戦は4-2の大勝でした、昨年の京都戦のスコアもあり、の攻撃力に不安を覚える人も多いようですが。」

獣「オルンガを筆頭にした攻撃力は脅威です、それでも開幕戦はスコアが逆でもおかしくなかったと思います。これは東京にも言える事ですが。(笑)」

太古「確かに札幌に多くの決定機を作られていましたし、キム・スンギュの好守に助けられたシーンがありました。」

獣「前線は確かにJ1でもトップクラス、しかし守備に関してはまだ未知数というのが僕の印象ですね。」

太古「中村航輔キム・スンギュという代表クラスのGKがいますが?」

獣「確かにGK、DF共に身体張って守備をする意識は素晴らしい選手ですが、ユニットとしての守備に不安を感じます。特に最終ラインがペナルティエリア内で守備をする際に、各々がボールに強く寄ってスペースを空けてしまい、そこを相手に上手く使われてしまうシーンが目立ちました。被決定機もギリギリのところで身体を投げ出して防いでます。」

太古「つまり攻撃力は高いが、こちらも点を獲るチャンスはあると。」

獣「そう感じます、特に最終ラインのユニットとしての守備力は東京の方が上かなと。」

太古「どちらも前線の質的な優位(個の力)での攻撃が売りなチームですよね、そうなるとその攻撃に上手く耐えたチームが勝つような気がします。」

獣「裏を返せばそうなると思います、その点では東京の方に分があると思っています。」

太古「まとめると監督はシンプルに個の力を押し出してくるタイプで攻撃は脅威、しかし守備に関しては不安を抱えている、そんなイメージで良いですかね?」

獣「それで問題無いかと、必要以上に恐れることは無いです、東京のセンターバック2人なら十分に「鈍器」にも対応出来ます。」

太古「でも怖い!!!!」

獣「それな、分かってても怖い」


データ~対戦成績はほぼイーブン~

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太古「ここからはデータを交えながらお話をしたいと思います。」
獣「先ずは対戦成績ですね。」

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獣「全ての公式戦を交えた対戦成績では東京がやや負け越しています。」
太古「といってもそんなに負けてるイメージは個人的にはありません、苦手でも得意でも無い、そんな感じですかね?」

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獣「リーグのみに対戦成績を絞るとアウェイでは勝ち越してます。」
太古「逆に味スタでは負け越してるんですね、アウェイで勝ち越してるイメージは全くありませんでした。」
獣「続いて直近5試合の戦績です、こちらも全公式戦とリーグのみで分けてみました。」
太古「昨年はディビジョンが違いましたが、ルヴァン杯で対戦してますよね、大宮アルディージャのNack5スタジアムを借りて、ホームゲームとして戦ったのが記憶に新しいです。」

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獣「メンバーこそ違えど、直近で勝利しているというのは東京にとってはポジティブかも知れません。」
太古「しかしリーグ戦に限定すると直近の試合は全然勝ててないんですね・・・その割には苦手なイメージ無いんだよな、何でだろ?」

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獣「それはですね、対戦成績を一覧にしてみると何となく見えてくると思います。」
太古「これは・・・お互いに連勝と連敗を繰り返してますね。」
獣「ですです、なので良いイメージがあったりもするので苦手、或いは勝ててないイメージが薄くなるのかも知れませんね。」

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太古「ポジティブに考えたら負けが多くなった後には連勝のターンがくると!!」
獣「そこまでは言ってないですけどね(笑)」
獣「ちなみにこの両チームが対戦した試合ではスコアレスドローが少ないです。」
太古「1試合平均2.5点以上ですか・・・とにかくゴールは良く決まる対戦ということですね。」

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獣「ちなみに対戦成績では負け越している東京ですが、面白い事に平均得点1.34平均失点1.23と得点が失点を上回ってます。」
太古「勝った時に大勝してる回数が多いんですかね?」
獣「そうですね、複数得点試合が44試合中16試合、更に3得点以上奪った試合が6試合あります。」

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太古「そしてこれは何ですか?」
獣「これは2020現役J1選手の得点時の勝率ランキング から抜粋したものですが、両チームの選手が入っていたのでピックアップしてみました。」
太古「ほ~、両チーム共に外国人ストライカーが決めれば勝利に近づく可能性が高くなると・・・。」
獣「彼らがゴールを決めれば勝利が近づく、両チームにとっての勝ち筋ですね。」
太古「逆に言えば彼らを押さえ込んだチームが勝ちに近づくとも言えますか。」


~柏レイソルのココに気をつけろ!ココを狙え!~

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太古「さて、ここからは開幕戦で気づいたのポイントについて話していきたいと思います。」
獣「その前に東京の前節のスタメン及び交代選手を確認しておきましょう。」

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東京:基本 4-1-2-3
   保持 4-1-2-3
  非保持 4-3-3
 柏:基本 4-1-4-1
   保持 4-1-4-1
  非保持 4-4-2

太古「両チームの陣形はこれを思い浮かべて頂ければ。」
獣「東京も4-3-3ぽく見えますが、東京は4-1-2-3、は4-1-4-1という微妙な違いがあります。」

■ボールを持つか持たせるか

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獣「先ずはの「ココに気をつけたい」ポイントです、相手がJリーグでも有数の持ちたがりチーム札幌という事もあり、基本的に開幕戦の札幌に持たせて、前から奪ってのカウンターを狙っていました、この前からのプレスが要注意!」
太古「開幕戦のは凄くアグレッシブな守備をしていましたね、球際が激しかった。」
獣「インテンシティの高い選手が多い札幌の最終ラインがボール保持を始めたタイミングでプレスを仕掛けていましたね。プレス自体は連動しながら追い詰めていくというよりは、選手個々がいけると踏んだら一気に奪いにいって、複数人で囲んでボールを奪い取っていました。」
太古「選手個々の能力を活かした多重プレスとでも言いますかね・・・。」

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獣「そして奪ったら手数はかけずに、相手のサイドや裏側に一直線に向かっていく攻撃は迫力抜群でした。」
太古「中途半端な位置で失うと危険ですね・・・これに対抗するにはどうしましょうか?」
獣「東京がボールを保持するかどうかでやり方は変わってくると思います、もしプレスが嫌なら最前線までボールを一気に運んでプレスをさせないなんていうのも手の一つではありますね。」
太古「もしボールを握りながら戦うのであれば、ワンタッチツータッチで素早くボールを運んでいく必要がありそうですね。」

獣「の3点目は正にそんな形から生まれました。」


■CKはピンチ?

獣「続いての気をつけろポイントはCKからのロングカウンターです」
太古「2点目と4点目ですね?」
獣「そうです、ク・ソンユンのミスに目を奪われがちですが、はこの形を狙っていたと思います、2点目のキム・スンギュから始まる一連の流れは明らかに意図されたカウンターと感じました。」

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太古「最前線にオルンガ、中間地点に江坂クリスティアーノですもんね・・・相手のCBが上がるタイミングを利用してのロングカウンターですか・・・これはどう対応するべきですかね?」
獣「攻撃のCKでは、相手ボールになった瞬間に相手の攻撃を遅らせるような守備を心がけたいですね、前を向かせて時間的猶予を与えた瞬間に前線へロングボールが出ますから、出所で潰したいです。」
太古「あとは後ろに残す枚数や人選、スペースのケアを意識しないとですね。」


■横から揺さぶれ!

獣「続いては「柏のココを狙え」です、一つ目は自陣に引いた際の守備の対応。」
太古「開幕戦は前からボールを奪いにいくシーンが目立ちましたが、自陣にリトリート(引いた)した時の守備はどうでしたか?」
獣「プレス同様に寄せは早くて強いです、しかしボールに意識が強く向いてるせいか、ボール以外の部分に対する意識が甘く感じました、例えばこのシーンではクロスを上げる人間に意識が向きすぎて、中央に人が足りているにも関わらず、フリーでヘディングを許してしまいました。」

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獣「試合の終盤には札幌に深く抉られて、右に左に揺さぶられます、このシーンでも選手の意識がボールに向きすぎて複数人でボールホルダーにアタックした結果、空いたスペースを使われています。」
太古「確かに引いた守備ではバタバタする印象を受けますね。」
獣「東京としてはゴール前での選手を上手く惹きつけて空いた選手を使いたいですね、特にディエゴレアンドロはこういうシーンは大好物だと思います。」



■行きは早いが帰りは遅い?

獣「続いてのここを狙えは、のネガティブトランジション(攻→守の切り替え)です。」
太古「凄い固まってますね・・・(笑)」
獣「のプレスはこの試合では攻撃の一手目でした、そしてこのシーンでは上手く交わされて、札幌のカウンターを受けます。」

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獣「プレスが交わされた時点で相手陣内の7人が置き去り、ここから戻っていくのですが、の前線の選手たちは攻め残るイメージが強いのか、相手にボールを奪われてからの帰陣が明らかに遅い、自分たちの奪った際のスピードとは対象的です。」
太古「確かにカウンターを受けた時は最終的にDF4人+CH1人になっている場面が多かったですね。」
獣「前線が攻め残る意識が強い故の部分もあると思いますが、致命傷になりそうなシーンが沢山ありました。」
太古「東京的には清水戦の2点目を再現したいところですね!」




~両チームの注目選手~

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■10番に自由を与えるな

太古「最後に注目の選手をピックアップしてプレビューを終わりたいと思います。先ずは柏の注目選手!」

獣「IHの江坂とLWGの瀬川です、オルンガに注目が集まりがちですが、今の柏に欠かせないのは江坂だと個人的には思います。自分で点を獲る能力もありながら味方も活かせる、スペースがある状態で彼に前を向かせたら覚悟ししなければいけないと思います。そして瀬川、開幕戦こそ途中で負傷交代しましたが、彼も得点力に優れていて、何より味方が空けたスペースを活かすのが非常に上手い、サイドから飛び込んでくる動きは厄介ですね。」

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太古「続いては東京の選手!」
獣「こちらはディエゴ&レアンドロでしょうか、先述したゴール前の狭いエリアでのコンビプレイや、清水戦のカウンターの様に相手の裏のスペースに飛び出しても仕事が出来ます。繋いでも蹴っ飛ばしでも対応できる万能なブラジルコンビに期待してます!」

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~まとめ~

太古「最後にまとめましょうかね。」

獣「のプレスは強烈、前線は破壊力抜群、去れど後方を突く、揺さぶる事が出来れば十分にチャンスは作れると思います。プレスに怯まずに相手の裏を攻撃してやりましょう。」

太古「はい!ということで今回のプレビューは以上になります!」

獣「読んで頂いてありがとうございました!」

太古「4ヶ月振りのリーグ戦!」

獣「楽しみましょう!」



※画像作成とデータ引用元は下記サイトを利用










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