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Input Flood:drown

私は絶望していた。


昨年の秋から少しずつ入力していたExcel情報が、ふいの何かでバグったまま上書き保存されてしまった。こんなバグり方はすると想像していなかったからというのと、別に重要なわけではなくて、私が積極的に作成した情報だからというのはあるけれど、ほかにデータを別でバックアップを保存していなかったことを心底後悔した。


書架している赤本のデータおよそ400冊分が
バグった。これを見直すためには、赤本一冊一冊と照らし合わせて、どの情報がバグったのかを確認せねばならなかった。


なぜなら、
大学名、分類、赤本データという各3点ずつのデータが、丸ごとごそっとどこかの部分が消えてしまった、というわけではなくて


赤本データの部分だけがずれてしまったのだ。


つまり、
例えば東大の赤本情報として入力した内容のところが、その下の東工大のデータになっていたり、早稲田の○学部として入力したデータがその上の早稲田の別の学部のデータになっていたり、などしているのだ。


すべての情報を照らし合わせなければならなくなった。


それが発覚して入力確認をし始めた時点で12時前だったのでできるところまでやって、もうすぐに定時で切り上げた。


私の中の何かが爆発していたから、
定時で切り上げた。


ひどい絶望だった。


混乱したままの頭で、私は街を歩いた。
定期的に通る車の音に、特に
バイクやトラックなどの大きな音に、
呼吸を乱されそうになりながら、
ふらふらと歩いた。


そういえば初月が特別に199円だからと入ったDisney+は、入った週に友人の結婚式と、祖父母のお墓参りがあって忙しくて全く観られなくて翌週に、約束のネバーランドの2期を観て、疲れ果ててアニメを観ることが我慢ならなくて集中できないどころか映像を観ているのざ我慢できなくて、途中で放り出しながら、あれから約ネバ2期、SPY×FAMILY1期、ゆるキャン2期、DR.STONE1期まで観終わったのが昨日、27日目。


短時間勤務だけど先月今月は週3で仕事をして、毎週2記事noteを書いて、ドラマを4作品くらいなぜ観ていて、出かける予定があったわりには、約ネバ2期 11話、SPY×FAMILY1期 13話、ゆるキャン2期 13話、DR.STONE1期 24話、そして2期の5話目まで観たのだから結構観たと思う。1日平均1時間は観ているわけで観ていない日があって平均週4日くらいしか観ていないとするならば1日2.5hくらいはアニメ視聴に割いている。

集中力もなく、低気圧や悪天候や台風で体調を崩していたりして、出かける予定もかなりあって、忙しかったのを踏まえれば、十二分にアニメを観ている、、その分、視力もだいぶ衰えたが。


そのせいなのか、最近、頭の中がいっぱいだし、考え事はできないし、深い思考もできないし、目はなんかずっとしみるし、何より集中力がない。以前にも書いたが、私はアニメでも映画でも、スマホやタブレットの類から観る際には、内容をメモしながら観ないと頭が真っ黒でパニックを起こす。だから、メモをしながら書いている。23分間のアニメに対してメモを取りながら書いておよそ30分ちょっと程度だと思う。それだけの時間を、ここ1ヶ月アニメにだけ割いている。


そして、アニメ視聴だって集中していないわけだが、他のことには全く集中どころか、意識が向かない。仕事中は、なんとか仕事をしっかりできていると思っていたけれど、思い返せばここ1ヶ月ほど集中して仕事はできていなかったと思う。もちろん業務によって、瞬間的に、その時間だけは過集中状態でやったものはあるけれど、勤務時間全体で考えればおおよそ集中できていない、パフォーマンスが低い状態にあったと思う。それでも、それなりに、仕事はきちんとこなしていた。集中していない中で、及第点レベルにはきちんとこなしていた。


だから、ショックだったのだと思う。

データが飛んだことが。あの、何ヶ月にも及ぶ膨大なこれまでの作業データが消えた絶望は、果てしなかった。


出かける予定がいっぱいで、部屋に物も溢れて片付けも追いつかなくなって、情報に溢れて、アニメ視聴を始めたことで視覚的に入る情報も毎日増えていくなかで、頭は、爆発した。


私の場合、アニメ視聴は、
インプットであって、吐き出すことにならない。何より、以前にも書いたがドラマでもアニメでも映画でもスマホで観る場合、すべてメモを取りながら観ているのは、頭の中が黒い文字で覆い尽くされ、情報に溢れてしまうからで、それをしているのはつまり、私にとってそうした娯楽の類はインプットにしかなり得ないからであった。


頭に、情報を入れて入れて入れて、入って入って入って、爆発して爆発して爆発して、溢れて溢れて溢れて、気づいたら黒いモヤモヤの文字の情報の海に溺れていた。


ついでにいうと、このようにいっぱいになってしまうことのなかには、携帯のカメラロールデータも入っている。カメラロールにあるデータは、もちろん全部覚えているわけではないが、「カメラロールに未整理のデータがある」という浮遊した情報としてカメラロールのあの、大量のデータの一覧の絵が私の頭の中にいつも浮遊している。


何もかもが、いっぱいだった。一般的に他の人はカメラロールに何枚データを入れていようと頭の中で、目の前に視覚的にカメラロールデータがグルグルまわっているようなイメージで日常を過ごすことはないんだろう。(ちなみにスマホやタブレットで観たアニメや映画、映画館で観た情報をのちにメモするなどしなければこれらのデータも、未処理データとしてぐるぐると私の脳内を周回し、訳がわからなくなってしまう。だから、メモをしながら視聴しているのだ。)


 おまけに我が家には、隙あらば話しかけてくる、いや、隙がなくても自分の話したいタイミングで話しかけてきてこちらが聴いていなかったら癇癪を起こしてでも聞くよう支配する母がいる。私は日常、情報の海に溺れていた。


この情報の海に溺れて私は、結局、何年も、
「今は情報がいっぱいだから」
「まだ過去を整理できていないから」
「まだ今の目の前のことがいっぱいだから」
と自立や自立のためにすべきことをすべて後回しにしてきた。後回しにしてはいけないとわかっていたけれど、目の前にモノがどこにも収納しきれなくなって溢れてせっかく片付けた部屋をまた埋め尽くしてしまっていて、


そんな状態では、結局何も進まなかった。


そして私は、こんなままで、4年半の時を
停滞しているのだ。


しかし、実のところ、ここ最近は、
時々体調を崩すことと、起き上がれないほどに腰が砕けそうで痛い日があって、働いたり出かけたりなんて難しい日があること以外は、結構前に進めていると思っていたし、


次の仕事などを考えられる段階にきていると勝手に思い込んでいた。


でも、蓋を開けてみれば、今の業務だって今日みたいに何が何だか訳がわからなくなってしまったり、まともにアニメを集中して観ることだってできていないままだった。


けれど他人にはどう話せばいいのかわからなかった。どんなに親愛なる友人や両親に、
他の仕事を重ねたらと言われても、そろそろ転職活動を再開したらと言われても、


働くのが怖い以外に、何か沸々と湧き上がっている何かが何なのか自分でもわからなかったし、それを他人に理解してもらえると思えなかった。


けれど、今日、仕事を切り上げた時、


もう無理だ頭が爆発していてとても今何をしていたのか、何をしたらいいのか、どうすればいいのか思考できるキャパシティなんてない、


と思った時、他人と分かり合えないことが一つわかったのだ。


 多分、私のように、タブレットでドラマやアニメ、映画を観たときに、メモを取りながらでないと観られない人などむしろ珍しい類だろうし、

 そうした"娯楽"であるもの(ちなみに読書もいつからかメモをしながらでないと読めなくなった、むしろこのメモを取りながらの習慣は読書からはじまった)を"観る"ことに、ストレス解消の手段と同時に、インプット過多になって労力を割くものになってしまうということはなかなか理解してはもらえないだろう。


そして、そのアニメ視聴すらたった20分のアニメを集中して観ることはできず、ましてや仕事を1時間単位で集中することは、できなくなっている私は、今の仕事の仕方のように、ある程度自分ひとりだけで業務が完結し業務スピードも自身でコントロールでき、他人に監視されない仕事でなければ仕事ができなくなっているのだった。これは今に始まったことではなく、また、塾講やアフタースクールはこれに限らなかったから、絶対にこうでなければ無理というわけではないのだが、


比較的無理せずに、過集中になりすぎて仕事とプライベートの区別がつかなくなって寝る時間も何もなくしてしまうといったことをしないためには、


VCや今の仕事のように、ある程度自分で仕事時間をコントロールでき、他人に監視されず、集中できていない時間があっても業務に大きく支障をきたさない、他人に迷惑をかけないような仕事しか、"まともに"続けることはできないんだと思う。



親愛なる友人に何度非常勤講師に誘われても、nちゃんに、何度非常勤講師あなたならできると言われても、親に「何の仕事でもいいから正社員になってみなさい」と言われても、転職活動をアルバイトをしながら頑張ってどんどん受けてどんどん進んでみましょうと、リクルーターに言われても、今の仕事じゃ雀の涙の給与だろうから自立するためにもう少し稼がなきゃいけないんだよねという話になって、じゃあもっと働くか、今の仕事は短時間だから他の仕事を重ねたらと言われても


それらがすべて実行に移せないのは、


私の中で情報過多になったまま、

「未処理事項」として浮遊していることが多すぎて新しいことが何も入らないとわかっているからであるし、おそらくここに増やせば、発狂してしまうことを、(いや既に、今でも時々発狂している)わかってあるからであった。


 きっと、友人たちは、カメラロールが何万枚溜まっていようが、観ているアニメがあろうが、今の仕事が短時間で体力的にもう少し余力があると思えば新たな仕事を増やせるのだろう。


 でも私は違った。今のこの、溢れ出ているインプット過多の荒波の中で、

「新しい仕事」という、新たに業務や環境や何かをインプットしまくる状況に自分を置いてしまったら、


溺れているだけだった私はきっと、
もう上がって来られなくなる。


そうわかっているのだ。


こうしたことは説明しても、多くの人には理解されないし、親にはこんな説明の前に、私が何かを増やすことがインプットが増えることで、インプットが増えるとパニックになるということすら、母が延々話しかけてくるそれが私にとってインプット過多を生むことが、何度説明しても理解されないから、理解はし合えない。


私が、仕事に限らず、日常において2つ以上のことを並行するには、1つ1つのことを、その場限りで置いておけて、1つ1つのことが瑣末でなければならないのだ。


アニメを観る時インプット過多になりながらメモをしていてもアニメを見終わった瞬間今の話が何だったかすっぽり忘れ、別に忘れたところで何も重要でなく、


仕事に集中している時、その業務のことしか考えていなくて他のことは何も考えられなくても何も問題なく、また、業務時間が終わって片付けた瞬間に今やっていた仕事がなんだったかすっかり頭から抜けたところで何も問題はない。


そんなふうでなければ私はもう、
何もかもが身体中にくっついて、
苦しい。


ここまで情報を頭に置いておけなくなったのは実のところ新卒で仕事を辞めて、寝込むようになった後からだ。その頃から少しずつ物忘れも激しくなっている。もともと物忘れと忘れ物が激しく情報整理が苦手な私が、


書いても写真を撮っても
情報を整理したり保存しておくことができなくなって、そのままもう4年半ほどが経つ。


私はもう、大学院生までの私ではないのだ。全く違う人間なのだ。それなのに、履歴書を書けばやたら大学院卒までのそれをもって働かねばならず、既卒以降の仕事で得たことは、きっと何かいっぱいあるだろうけれど、上記のような状態なので、具体的に他の仕事に転用してこんなことができます!と自分の能力を整理して把握して活かせるような容量がない。


おまけに、VCも今の仕事も、それなりに無理がないのは、誰かに監視されることもなく、自分の自由に仕事ができて、非正規雇用であるが故に働きたい時に働きたい分だけ働けて、仮に過集中になりすぎても、仮に今日のように全く集中できなくても短時間勤務で仕事を終わらせて勝手に帰れるし、私がやっている業務があくまで瑣末な業務の範囲内で済むからなのだった。


今のところ2018年以降もう、4年半以上、
アニメも、ドラマも、本も、漫画も、映画も
携帯にメモを取りながら読み進める、観進めるとしなければパニックを起こしてしまうような人間になっている。


実のところ説明などしないが、インスタの投稿が多いのも、インスタのストーリーが多いのも、別に何かを主張したいわけでもなくて、


ただただ、頭がパンクして爆発して、
外に出さなければ自分という生命体の形を保って生きていくことが難しいからである。


でも、たぶん、
写真がカメラロールにあると、
その時々の全ての思い出がすべて頭の中に
もやんもやんと情報として残っていて知らず知らず私という人間の容量を圧迫してしまうのだということも、それらは整理して消さなければ消えないということも、アニメや映画を観る時、小説や漫画を読む時に、メモをしながらでなければ、訳がわからなくなってしまって頭の中が暴発してパニックになってしまうのだということも、仕事中、いや仕事以外でも全く集中ができず、けれど一度過集中状態になると、仕事でもアニメ視聴中でも、時計を忘れて健康も忘れて過集中になることも、


何もかも他人には理解してもらえないわけだし、理解してもらえたところでどうにもならないし、理解してほしいと思っているわけでもないし、解決策は欲しいけれど難しいことはよくよくわかっているのだ。


仕事中、今日のように情報がバグったりなんかして、発狂しそうになっても、あくまで全く、"他人"には気づかれずにいられるようになっただけ、かなりの進歩だ。
(これがプライベートで家だったら声を上げることで何かしらを吐き出していたし、けれどそれをすれば親からまた怒鳴られるだけだし、もし親愛なる友人と半プライベート空間になっていれば、パニックになっていると口に出していたと思うが)



ちなみに、iPhoneのメモにこのようにして文字で、アニメのストーリーなど書き起こしながら見ています。↓


 EXITのライブ以来、EXIT、すみっコぐらし、Nissyとヲタ活が激しくてインプット過多のまま夏を終え秋を過ごして、その中で友人の結婚式やお出かけをしながらアニメや映画を観るなどして、9月に入ってからは出かける予定が詰まってとしていたら、私は自分が想像していたよりずっとずっと、情報が頭に入りすぎてパンクして、もう何もわけがわからなくなっていた。




いつの日か、12000枚くらいまで減らしたはずのカメラロールは、気づいたらもう2万枚に迫っていた。


読んでいる方はお分かりだろうが、実のところこんな情報に溺れた状態のままで、note執筆ももう4ヶ月ほどまともに気持ちや頭や時間を割くことができないでいる。



今、客観的にやらねばならないことは、


業務遂行能力をあげて転職できるようになることだし、

アルバイトを掛け持ちするなどしてお金を増やすことであるし、


モノを減らし、部屋を片付けることであるし、


ちゃんと考えることであるのに



いつの間にか予定をいっぱいにしてモノをいっぱいにして情報に塗れて、思考もできなくなって、私はまるで正反対の生活を送っていた。



少なくとも、今の仕事でもう少し集中力を上げる必要がある。あと半月で、叶うのだろうか。




もうまるで、周りの人と同じようには生きられなくなっているというのは、


インプットを整理する力がなさすぎることにあるのだと改めて突きつけられて、思い返せば、ずっとこれにつまずいて生きているんだと知った。



インプットを整理する力、つまり

インテイクの力が足りないばかりに、
インプットの洪水に飲まれて、

私は、混沌の中を生きたまま20代の貴重な時間を、他人の人生を生きたり、命を投げ出したりしてしまったんだった。


そうは思ったけれど、


やっぱり洪水すぎて、なにをどうすればあいのか、どうしたらうまくいくのか、


もう私には全くわからなかった。
わからないけれど、これを理解してくれる人など誰もいないことにも気づいて、


私はパニックで身体を前後に揺すっていた。


#パニック


#情報過多


#アニメ

たぶん、やっぱり、

アニメや映画をメモしながらでないと発狂してしまいそうなのも、パニックで頭を抱えるのも、誰にもわかられない。


波に飲まれるというよりは、蟻地獄に落ちたような、渦に巻き込まれていくような、そういうおほ溺れ方で、私は今日もそんな日常を生きている。

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