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国産レーズンで作ったバターサンド

少し前ですが、オンラインショップと間借りカフェで販売した国産レーズンのバターサンドについて…


たまたま山形県産のデラウェアで作られたレーズンがあることを知り、気になって取り寄せてみたんです。
国産のレーズンはそれほど出回っていないのと、お値段もよろしいので…初めて入手しました。

綺麗に作られた
山形県産デラウェアのレーズン


まずはそのまま味見してみましたが…
酸味も甘味もぎゅっと凝縮されていて、お菓子に使うのにちょうどいい、バランスの良い味です。
ただ一つ気になったのが皮が厚いこと。。。

外国産のレーズンは皮を感じたり、口の中に皮が残ることはありませんが、デラウェアは皮がしっかり感じられました。
確かにデラウェアだな!ってわかるレーズンです。

これをラムレーズンにしたらどうなるんだろう?ということで…まずは普通にシロップとラム酒で漬け込んで数日。

少しずつ中まで浸透して、柔らかくはなったものの、やっぱり皮が気になるんです。
デラウェアだからこんなものなのかなぁ?ってところで、焼き込んでしまうお菓子にはそのまま使ってみました。

普通に美味しい。
でも他のレーズンとそんなに変わらない。
もっと違いが出せたらいいのになぁ〜…と思う中、レーズンサンドならどうだろう?と。


そしてラムレーズンの漬け方を少し変えて、シロップと一緒に火入れもしてみたんです。
熱が加わると厚い皮を通して中の果実にシロップが行き渡り、突然水々しいぶどうに戻ったような食感になりました。
水々しいぶどうなのにラム酒が口の中に広がる…
皮は厚いけど、これなら存在感があって逆にバランスいい。。。

今までに味わったことがないラムレーズンに仕上がりました。


そして、バターサンド用のサブレもちょうどレシピを改良したところ。
これを組み合わせたら…を想像してニヤニヤが止まらなかったですね。(変態なので…)

そして出来上がったものを試食してみて…想像通りの味にニンマリでした。
今までのバターサンドを更に超えるものができて…
こういう瞬間が楽しくてやめられないお仕事だなぁと思います。


新しいお菓子を作り出す時は、毎回試行錯誤です。
それは別のフレーバーに変えたり、改良を加える時も同じで…

結局思い描くものに辿り着けずに、季節を過ぎてしまったり、お蔵入りになるお菓子もあります。


現時点での渾身のバターサンド…

食べたい時にいつでも手に入るお菓子は、大手のメーカーさんが作ってくれているので…
私は、その時手に入った素材を生かして、その時を大事にお菓子を作っていきたいと思ってます。
私がモットーにしている、一期一会のお菓子です。

このバターサンドも
次回またどこかでお目にかかれたら、ぜひその時に…


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