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サマソニの思い出.2(第6回:2005年)


個人的なサマソニの思い出を語る、第二回。。

〈前回(2000年…22年前)もそうだけど、もう17年前の事なので、記憶が曖昧な所も多い。知らないうちに記憶を捏造して補完?している可能性もあることを断っておきます。。〉


この年は、5年振りの新譜を出したTEENAGE FANCLUB(以下TFC)の他にも、Oasis(彼らはやはり初期が好きなのでその後はあんまり…だったが、元RIDEのギタリスト、アンディ・ベルがベースで加入していたので見たい気持ちはあった)そして最大の謎「The La's」が再結成して出演という目玉?があった。

けど、TFCは単独公演が多分あるだろうからそれを観に行けばいいし、OasisThe La'sは共にヘッドライナーで時間がかぶってるし。とかウダウダ考えていてチケットを取りそこなったのだ。

と言う話をたぶんどこかで食事でもしながら、当時の相方と話していた。そしたら彼女が「とりあえず行ってみたらなんとかなるんじゃない?」と。それでだめだったら食事でもして帰ろう、という事にして一緒に出かけることになった。



↑前回同様、上の公式サイトから画像を借りております。
前回から5年空いたのは、新たに学校に通いだしたりして忙しかったのと、多分当時そんなに観たい人たちがいなかったからだと思う。しかもその5年の間に、ステージ数が2から5に増えた!



さて、当日。
とりあえずサマソニ会場まで来たのだが、売り切れのため当日券は出ていない。
会場周辺のグループのお客さんにチケットが余っていないかを聞いて回ったが、不発。ダフ屋にも聞いたかもしれないが、今回はチケットが売り切れているからおっさんも強気な値段を出してきたと思う。

疲れたのでもう諦めようか、と言ってみたが、彼女は「TFCが観たいし、諦められない」と。
そこで、とりあえず休もうと南港エリアにある高層タワーの展望レストランで食事をした。そこで作戦会議。
僕は何もアイデアが浮かばないでいたが、彼女が「早い時間に出るバンドだけ見て帰る人がいると思うから、その人に頼み込んでリストバンドを…(以下自粛)」と言った。この人は昔とあるバンドの追っかけをしていたこともあるせいか、そういうアイデアが浮かぶのだ。ちょっと尊敬した。

レストランを出て、作戦決行。時刻は夕方4時~5時くらい。出口付近で会場を後にする人に声をかけ、何人目かは忘れたけど、交渉が成立。そして二つ目のリストバンドもどうにかゲット(このあたりの記憶があいまい)。何とかTFCの出番に間に合った!会場へ急いだ。

5年ぶりのTFC!今回も変わらず体育館ステージである。シンガロング大会(客が大合唱する)になったり、客を煽ったり派手なパフォーマンスをしたりは決してしないが、マイペースに良い曲を聴かせる。体育館こそ彼らのステージだと思う。
一つ前のアルバム『HOWDY!』から音的にソフトになっていたが、当時の新作『Man-made』はトータスと言う音響派のバンドのメンバー、ジョン・マッケンタイヤのプロデュースで彼らにしては少し実験的な尖ったサウンドになっていた。
しかし、なぜかこの時は音響がイマイチで、すごくドンシャリ(断捨離じゃないですよ。低音域と高音域が強調されて、中音域(ギターやボーカル)が聴こえにくい状態)に聴こえた。なんでだろう。曲も人柄も最高なのに、残念…と思いながら、幻のThe La'sを待った。



The La's(ザ・ラーズ)と言えば、世紀の名曲「There She Goes」で新人にもかかわらず世界に名を知らしめた後、作詞作曲を務めるリー・メイバース(G.Vo)が彼らのファーストアルバムの録音が気に入らず、再録音することにこだわり続け、それに他のメンバーが嫌気が差して脱退。結局アルバム1枚残して長らく活動休止中・・・という曰くつきのバンドである。
それが突然の再結成!めっちゃ金積まれた?とか色々思ったが、この機会を逃すといつ観れるかわからないので、OPEN AIR STAGEのOasisではなくThe La'sを選んだのであった。
ステージが始まった。リー・メイバースはしかめっ面してるのかなーと思ったが、まあ普通だったと思う。何しろ曲は良いし、アコースティックギターを掻き鳴らして歌う彼はかっこよかった。The La's休止中はCastと言うバンドを組んでいたベーシストのジョン・パワーも楽しそうにベースを弾きつつコーラスをしていた。そして、一個前のTFCと違い、音のバランスが非常に良かった。なんなんだろう。アコースティックギターを掻き鳴らす、と言ってもジャラジャラ掻き鳴らすのではなくカッティングやミュートがしっかりしていて音の輪郭もはっきりしていたせいか。エレキとアコギだと音の太さや質感が違うので、打ち消し合わない。分離が良い。このアンサンブル(合奏形態)はいいな、と思ったりした。

そして、The La'sが終わってからOasisがまだやってるかなーと思って見に行ってみたら、まだやっていた!
彼らはメインステージで大きなビジョン(ディスプレイ)があったので、それを少し離れた客席の外で座って見ながらラストまで何曲か聴いた(アンディも頑張ってた!ギター弾いてくれよ、と思いつつ応援した)。

そして、帰りは時間がかかるので僕らは帰路についた。地元に帰ってから焼きそばかなんかを買って、楽しかったね~!と乾杯した。不思議な充実感があった。

少し心残りがあるとすれば、レストランで休憩している時間に多分ロディ・フレイム(アズテック・カメラからソロ名義になっていた)が出演していたんだけど、後から考えてこれは観たかったなーと思う。
それでも、この年はチケットも持たずに来たのに3組のアーティストを観られて満足感があった。一人では諦めていたかもしれない。当時の相方に感謝である。



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