表と裏と
おはようございます😃
私は田舎のドラッグストアに勤める
アラカンの医薬品登録販売者です。
最近、とあるネットサイトで
青い彼岸花が科学の力で作ることができたとかいう記事を見ました。
その真偽はともかく
あの鬼滅の刃で鬼舞辻無惨様が探し求めていた青い彼岸花ですよ?
そんなに簡単に???
なんて疑問もわきます。
そもそも青い彼岸花というのは
この自然界において存在し得ないものです。
なぜなら彼岸花というのは
3倍体植物といって(詳しい説明は省きます)
種子にならない植物だからです。
種子が作れませんから交配などで品種改良ができないというわけです。
(遺伝子組み換えなどの技術であったら可能かも知れませんが…)
そんな種子にならない彼岸花ですが
種子にならないなら、どのようにして子孫を残すかというと
それは地下茎にその全エネルギーを注ぎます。
彼岸花は球根の増殖によって増えていくのです。
この彼岸花の球根
鱗茎と呼ばれてきますが
その鱗茎が実は石蒜(セキサン)と呼ぼれているもの。
登録販売者試験の問題でよく出てくる生薬になります。
効能としては、鎮咳去痰や鎮痛がありますが、
実はこの彼岸花の鱗茎、取りすぎてしまうとかえって副作用が強いものでもあります。
その強さが
彼岸花には毒があるといわれるもの…
有毒成分のリコリン、ガランタミンなどで、嘔吐や下痢など食中毒を引き起こしたりします。
また球根ですから、お散歩中のワンちゃんが食べてしまうこともあり、より強く症状が出ますので充分気をつけたいところです。
生薬としては
ちゃんと精製されたものを適量分配合されて問題はないのでしょうけど
お薬としては
どんなものであっても表と裏があり
効能効果もあれば、使い方によっては副作用も出てくる…ということですね。
因みに同じような毒性として
水仙の葉っぱと言われてます。
よくニラと間違えて食してお腹を壊す…ということを聞きますが
同じ毒性だと言われてます。
生薬には他にもブシと言われるものがありますが
これは
トリカブトです。
トリカブトも猛毒ですよね〜
生薬は名前を聞いただけではピンとこないものでも
その来歴を知ると
面白いことを発見したりします。
時間があるときは
自分なりに調べて、店頭での接客に活かしていけたらなぁと思っています☺️
追記
素敵な画像ありがとうございます(*´꒳`*)