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就活生向け|業種コンサルタント、中身電話営業!

知り合いの大学生に聞いた話では、多くの就活生がコンサルや商社を望むということです。

ここで、特にコンサルタントですが、日本でいうコンサルタントという業種は大学生が思い描くコンサルタントとはずいぶん趣が違います。単純にいうと、ほとんどの場合、単なる営業(売り込み)です。

コンサルタントというと、クライアントの課題を抽出してその解決策を提案する仕事というイメージがあると思いますが、一般に求人されている日系コンサル企業の多くは社員であるコンサルタントに自由な提案を認めておらず、すでに用意してある課題解決の方法に、クライアントを誘導して契約を取るというのが主な仕事になります。

例えば、実態が害虫駆除の会社であれば、ハウスキーピングコンサルタントという名称で、シロアリ駆除の電話営業や飛び込み営業をさせる営業マンを募集しますし、ソフトウエア系の仲介業が実態の会社であれば、DXコンサルタントなどという名称で、大手が開発した勤怠管理システムや書類管理システムの外回り営業をさせる営業マンを募集します。

そして、この「大手が開発した〇〇を大手の代わりに販売契約だけを取ってきて報酬を得る会社」を商社といいます。開発職をしていると、あの試薬はあの商社でしか買えないとか、スーパーマーケットでもあの会社の商品はあの商社を通さないと買えないといった、そういう会話がよく行われています。

これが、コンサルや商社の業務実態です。私は個人事業主なのでむしろ商社やコンサルから「先生のサービスを代わりに売ってきますから取り分をください」という営業を受けることもありますが、私は直接クライアントを探す直販のスタイルをとっているので、どちらのサービスも利用していません。(顔出しYouTuberでもある私にはもう怖いものはないのです)

非常に大雑把な把握をすると、自分で作った商品を自分で売っているAppleは直販、家電量販店でないと買えない多くの日系家電メーカーの製品を売っているあの家電量販店の立場が商社、あなたのマンションは高速光インターネットに対応していますと言ってチラシを撒いて電話を待っているお兄さんがコンサルです。

ちなみに、特許事務所はクライアントの発明から財産的価値を抽出してその保護と活用案を提案するのが仕事ですので、いわゆるガチのコンサルをしたい場合は、法律や会計・税務知識をきちんと身につけて、これらの先生に弟子入りするのがよいでしょう。この話はまた次の機会で。

フィラー特許事務所(https://filler.jp
弁理士・中川真人