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ユニクロのTシャツに刺繍をして販売する方法を教えてください

 まず、ぱっと見ユニクロの商品だとはわからないごく一般的な、ありふれたデザインのTシャツを購入してきてください。

 そして、著作権法や不正競争防止法違反、意匠法違反、商標法違反にならないデザインの刺繍を施してください。

 販売前に、ユニクロの製品タグを切り離し、あなたの製品タグを貼り直してください。この時、洗濯表示などはそのままでも構いません。

販売前に、次の点をチェックしてください。
・ユニクロのTシャツであることがわからないこと
・ユニクロが提供しているかのようなデザインになっていないこと
・ユニクロのTシャツを使ったからこそ価値が上がった要素がないこと

 この3点をクリアしていることを確認したら、あなたのブランド名でそのTシャツを販売するようにしましょう。
 なお、製品タグはそのままでも構いませんが、広告(商品写真)にユニクロのタグが映り込まないように気をつけてください。

解説

 ユニクロのTシャツを素材として使用し、別のものにして販売することは、ユニクロの利益の機会を確保し、ユニクロの信用を傷つけず、ユニクロの顧客吸引力にあやかろうとする要素がないのであれば、基本的に違法性を帯びるようなことはありません。
 また、ユニクロのTシャツを使用したことを原材料表示として使用することは問題ありませんが、遠回しにユニクロの顧客吸引力にあやかろうとしているような感じにならないように気をつけてください。

 最後に、ユニクロの顧客吸引力にあやかろうとしている例を考えてみましたが、例えば入手困難なレア物を使っているとか、ヒートテックなど高付加価値商品をあえて使用しているような場合です。

「あなたの刺繍なんていらないけど、素材に使われているユニクロのTシャツが欲しいから仕方なくこれを買うか」

という要素があれば、これは便乗商品と判断されて問題になる可能性が出てきます。

 以上は主に不正競争防止法上の対策です。不正競争防止法違反にならないように対策しているのであれば、「著作権の侵害」は自然と回避されています。今回は解説しませんでしたが、意匠法と商標法違反については、次回噂のハッシュタグの不正使用を含めて解説します。

淡々と解説していますがこのような感じで大丈夫でしょうか?
ご意見などありましたらコメント欄でお知らせください。

フィラー特許事務所のInstagram投稿より

弁理士・中川真人
フィラー特許事務所(https://www.filler.jp