DEAD　OR　ALIVE

これから神々にささげられる生贄を決める試合が行われる。

生贄が捧げられる神殿の前で行われる試合に自分も参加する。
生贄に選ばれることはとても名誉なことで
この試合に出場する者は誰もが生贄に選ばれることを望んでいた。

……自分以外は

神々は強い男を所望しているので試合に勝ったものが生贄として選ばれる。
勝利のあかしとしての生贄だ。
敗者なぞ生贄にされてもそんな弱いものは役に立たない……と、神々はお考えだ。
神々に喜ばれるにはすべてに打ち勝つ勝者を捧げなくてはならない。

表には出していないが自分は生贄になぞなりたくない。
名誉の死なんてまっぴらだ。
だから試合には負けるように、ばれないように手を抜いた。
もちろん試合には負けた。
これで生贄に選ばれることは無い。
はずだった。

なのに、生贄に自分が選ばれてしまった。
なぜだ！自分は負けたのに！！
生贄になんてなりたくない！！

叫びもむなしく自分の首は切られ心臓は抉り出されて神々に捧げられた。